このブログでは、昨日書いたように、これからしばらく今年のできごとを振り返る記事を書いていきますが……
今日は、ウクライナ戦争と、それが日本に与えた影響について書こうと思います。
今年のできごととして一番大きいのは、やはりロシアによるウクライナ侵攻でしょう。
今日で、開戦からちょうど10か月となりました。
クリスマスイブでもあるわけですが、プーチン大統領も、戦争状態のままクリスマスを迎えることになるとは思っていなかったでしょう。大統領はまだ続けるつもりのようですが、さすがにそろそろ終わらせるべきだという機運は国際的に醸成されつつあるようで……来年には、なんらかのかたちで結末を迎えるのかもしれません。
と、ここで一曲。
「ハッピー・クリスマス」。
このブログでは何度もとりあげたと思いますが、今回はマイリー・サイラスがマーク・ロンソンとショーン・レノンを迎えたバージョンで。
今年はこの歌がとりわけ痛切に響きます。
Miley Cyrus, Mark Ronson ft. Sean Ono Lennon - "Happy Xmas (War is Over)" Official Performance |Vevo
もう一曲、やはり平和への祈りを歌ったPeace on Earth/Little Drummer Boy。
「ホワイト・クリスマス」で有名なビング・クロスビーがデヴィッド・ボウイとともに歌います。
Bing Crosby, David Bowie - Peace On Earth / Little Drummer Boy
ここから、日本の話を。
ウクライナ戦争は世界中にさまざまな影響を与えましたが、本邦における最近の動きとしては安保政策の転換ということがあります。
このなかで、反撃能力の保有も謳われていて、安保政策の大転換といわれるわけですが……その妥当性はかなり疑問といわざるをえません。
ひとつ確認したいのは、ウクライナがロシアの侵攻に対抗できているのは、必ずしも軍事的な備えをしていたからではない、ということです。
まあ、もちろんそれもあるにはあるんでしょうが、ウクライナ単独だったらここまでの抵抗はできなかったことは確かだと思われます。こうして持ちこたえ続けているのは、ウクライナが国際社会の支援を受けているからです。自力で応戦できるだけの十分な軍事力を持っていたからではなく、まして敵基地を先制攻撃したからでもありません。
いま日本で語られている“反撃能力”は、こちらが被害を受けていなくても攻撃可能というような話になっているようですが、それをやったらロシアの立場に立ってしまうわけで……むしろ攻撃した相手が国際社会の支援を受け、こちらは逆に制裁を受けるということになりかねません。そうなったら、日本の経済はおそらく三か月ももたずに崩壊するでしょう。
そういったことを考えても、いま政治家たちのあいだで語られている安全保障論は、とにかくフィジカルパワー一点張りの現実離れした空論に見えて仕方がないのです。
……と、この国の話をしているとやっぱり気分も殺伐としてくるので、またクリスマスの歌を。
セントルイス児童合唱団による Let There Be Peace on Earth。
「地上に平和を、私と一緒にはじめましょう」という歌です。
Let There Be Peace on Earth
最後に、シカゴの曲を2曲。
かたくなにアルバムに通し番号をつけ続けるシカゴの25枚目のアルバム『シカゴ25』は、クリスマスアルバムとなっていました。
そのなかから、Child's Prayer という曲。
歌っているのは、バンドメンバーの子どもたちで結成した少年少女合唱団ということです。
Child's Prayer
同じく『シカゴ25』からもう一曲。
やはりシカゴ児童合唱団で歌う、ペリー・コモのカバー One Little Candle です。「小さな灯りを灯そう、暗闇でつまづかないように」――この清らかな歌声で心を洗われてください。
One Little Candle