手稲は最高!

手稲在住30年、手稲って本当にいいなって常々思っています。時に触れ、折に付け思いついた事を、取り留めなく書いてみます。

日本の自然・・・・自然豊かといえるだろうか

2011-10-28 18:16:07 | 随想
日本は豊かな自然に恵まれた素晴らしい国なのです。

 その筈だけど、だけど?というクエッションが付きます。

 鹿や熊が町のなかを徘徊することが自然豊かとはならない。

 最近の農村、特に辺地の農村になると、豊かな自然とはかけ離れた、荒涼とした自然が見られる。耕作を放棄された田畑が広がり、里山はなくなっている。

 山林にしても、かつて植林された山が間伐された形跡も無いままに広がったりする。

 自然は思想だという。日本の思想の現れとすれば、どう解釈すればいいのだろう。

 先日、イギリスの自然をテレビで見た。それがすべてとはいえないでしょうが、そこに長い伝統の、正に思想を感じさせるものがあった。自然を大切に、そしてその自然の中での生活を楽しむ姿に、とても羨ましいものを感じた。

 今、TPPで農民の大反対が起こっている。私は、このままの日本の農業ではますます荒廃を進ませるだけのように感じる。

 水田の減反政策、いったい何なのでしょう。自給率が全く足りないはずの日本で、減反をし、それに奨励金まで出す日本の農業。外国から安い農産物が入ってきて、日本の農業が壊滅する。そんなことを私は信じない。かつて、グレープフルーツなどの輸入自由化で蜜柑農家が壊滅しただろうか。中国の安い農産物をわれ先に買っているでしょうか。国産小麦を看板にするところ、国産蕎麦粉を豆を・・・高くてもそれを看板に使っているのを見て、あの使われていない農地にこれらが自由に作られたら、もっと安く国産を使うことも出来るのです。お米だって、輸入自由化で外国米が入って日本の米が売れなくなる、そんなことは無い。消費者は国産をしっかり買います。酒の原料、味噌の原料といっても、どこのどの米を使ったかということが今は売りになっていて、安い米で安物を作っても消費者は買わないでしょう。

 農業の規制を緩和して、企業にも開放してゆけば、確かに小規模農家は淘汰されるかもしれない。だがそうなっている農家のほとんどは後継者がいなくなっている。

 林業にしても、政治が後を押せば、復興する道はあるはずだ。林産資源の活用が出来るようになれば、里山はまた息づくことになるだろうし、山間地が新しい自然に恵まれた美しい農地になることだって夢で無いと思う。今のままでは廃れるだけだ。

 新しい農業への挑戦が、思想のある自然を作ると思う。
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