ムルマンスク便り

-夏の完全白夜、冬のオーロラ- ロシア連邦北西部にあり北極圏最大都市ムルマンスク市(ムールマンスク)の現地情報をお届け。

コーカサスの秘酒/チャチャー

2008-08-20 00:00:00 | ムルマンスク⇔ソチ 3866kmの旅
ロシアのお酒といえばウォッカ。アルメニアで有名なのはコニャック。グルジアではワインが有名です。そのグルジアにはもう一つ名物のお酒があります。それはチャチャー(ча-ча)と呼ばれるお酒。

チャチャーは葡萄から作られる蒸留酒。まぁ葡萄版ウォッカとでもいいましょうか。ロシア国内では販売されているところが非常に少ないですが、前出のラーザレフスキィではコーカサス系の人が多いせいか、あちこちで販売されています。お酒といい辛味香味の利いたウンマイ料理といい、グルジアは旧ソ連諸国イチのグルメ大国だと、筆者は勝手に思っています。
(南オセチア自治共和国に侵略戦争なんか仕掛けたなんてー何たやってるんだーこの度○ほ国家ー!)

酒のキオスクを覗くと、小さな樽が山積みにされていて、注文を受けるとその樽の蛇口を捻り、新鮮なチャチャーをお客さんの好きなだけ飲ませてくれます。ぐい飲みカップぐらいの量(100cc)は10ルーブル、ボトル売り1リットル200ルーブルくらい。

香り高く新鮮な葡萄ジュースを思わせます。本当にジュースだと思って一気に飲んでしまいそう。色は無色透明。レモンの薄切りをおまけでくれる親切。

でも、口にチャチャーを流し込むと・・・舌に、そして五臓六腑にビリリくる刺激! 葡萄版ウォッカと言われる所以ですね。

飲むときのコツは、普通のウォッカのときと同じように、一口飲んだらすぐ息を吸うこと!逆に息を吐くと、悪酔いするそうです。そして酒の肴を素早く召し上がってください。レモンでも、サーロ(豚の脂身塩漬)でもOK!

コーカサスの秘酒チャチャーの樽生は、ロシア国内ではラーザレフスキィでしか味わえません(多分)。さぁ呑み助&呑み子&大トラ&小トラ、グルジアは要チェックですよ!きな臭さがなくなったら、是非弾丸旅行www!

残念ながら樽生を味わえない人は、下記リンクをご参照ください。芳醇な蒸留酒チャチャーについて詳しく掲載&販売されています。

http://homepage3.nifty.com/w_yoshi/ak/cavcas/cavcas07.html コーカサスのとりこ
http://www.georgia-wine.com/georgianwine.gift.htm グルジアのお酒専門店
http://www.rakuten.co.jp/azumazuru/674366/712519/#854456 楽天で販売されているチャチャー

<写真>
チャチャー樽生(左)
無色透明のチャチャー(中)
酒のキオスク(右)


庶民の味方の大海水浴場/ソチ市近郊(2) ラーザレフスキィ

2008-08-19 00:00:00 | ムルマンスク⇔ソチ 3866kmの旅
ラーザレフスキィ(ЛАЗАРЕВСКИЙ)は、ソチ駅から電車で90分(36ルーブル)、バス155で120分(22ルーブル)。

往路はバスで長く揺られながら向かいました。ラーザレフスキィがある北方へ向かうバスが、連なる山々を右に左に折れて進み、緑溢れる大自然を見せてくれます。ヘアピンカーブ多し。深い山々の狭間を、ひたすら進んでいるのがわかります。途中サナトリウムや国民休暇村などの看板に頻繁に遭遇します。

2時間後に、ラーザレフスキィに到着。白く眩い駅舎が惹きつけます。

ラーザレフスキィはグンと広くて、ロシア国内じゅうの海水浴客がどっと集う、賑やかな海水浴場です。ソチ市街と違い、物価が安いせいでしょうか。この海水浴場は、庶民の味方です。訪れた時は生憎の天気で、浜辺にも1mを越える高潮が押し寄せていました。海水浴は遠慮しましたが、町の散策はしました。

ここはホスタ以上にコーカサス系の人が多いです。
コーカサスの秘酒チャチャー(後記事参照)はここで飲むことができます。
コーカサス料理屋はありますが、なにより驚いたのは、スタローバヤの数!
高額なカフェレストランが多いソチ市街地とは対照的に、安価で庶民的なスタローバヤが軒を連ねています(後記事参照)。

帰りは電車で。普通列車でのんびり帰りました。列車は運賃安価ですが、本数少ないので、時刻表で予め確認して計画を立てましょう。

※急行に乗車する場合は、パスポートを提示しないと切符を購入できません。気をつけて。


<画像>
1コマ目 ラーザレフスキィの位置
2コマ目 往路途中で見た大自然(左上)(中上)(右上)
      サナトリウムの案内板(左下)
      ラーザレフスキィ歩道橋からみた車道。結構車通り多し(中下)
      ラーザレフスキィ鉄道駅舎(右下)
3コマ目 ラーザレフスキィ海水浴場入口(左上)
      浜辺の様子(右上)
      高潮に挑む酔っ払い(左下)
      町の様子。椰子の木が南国を感じます(中下)
      町の様子。噴水です。(右下)

お忍びにもってこいの海水浴場/ソチ市近郊(1) ホスタ

2008-08-18 00:00:00 | ムルマンスク⇔ソチ 3866kmの旅
ホスタ(ХОСТА)は、ソチ駅から電車で22分(10ルーブル)、マルシュルート122か125で15分(16ルーブル)。

ホスタは閑静な住宅街です。ソチ市街で過ごすのが高額で困難なロシア人が訪れる、知る人ぞ知る静かな浜辺がここにはあります。

食事はスタローバヤという食堂(後記事参照)で取りました。素朴な料理ですが、値段が格安。

のんびりできました~。

<画像>
1コマ目 ホスタの位置
2コマ目 ホスタにある、ソ連50年通り25番地(左上)
      ホスタ鉄道駅(中上)
      旧ホスタ鉄道駅舎(右上)
      浜辺(左下)
      吊橋(中下)
      吊橋からみた川。澄んでてとても綺麗(右下)


ソチ市(20) ソチの高い丘から

2008-08-14 00:00:00 | ムルマンスク⇔ソチ 3866kmの旅
ソチは結構高低差がある町です。

見晴らしの良い丘に行くために、駅前のバスターミナルから26系統のバスに乗りました。丘をグングン登っていき、頂上付近で下車。当たりは月桂樹の木が彼方此方で生い茂っていました。

山頂にはかつてカフェがあったのですが、知らない間に閉店していて、今ではその建屋のみが残っていました。開店してたらこのカフェに入店するつもりでした。360度パノラマの景色を見ながらコーヒーを飲みたかったのですが、残念。

ここからソチの最高峰Ахун(アフーン)が望めます。アフーンだなんて、ちょっと桃色吐息に似た名称・・・?
※写真3コマ目の意味が良くわからない方は下記記事をご覧下さい。
TV映像から見るロシアの判断基準の不思議(←click!)

道に沿って丘を下って行きます。道なりに下っていくとあちこちでネコをまた見かけます。

そうして降りていくうちに、日本的な屋根を持つ家屋が見えてきます。クロールトゥヌィ大通り沿いにあるソ日友好センターの家屋です。センター前面には、セメントで波紋を模して作られた白洲があります。建設が進んでいたときは結構話題になってたそうなのですが、建設資本が途中で途絶えたため、建設中止になりました。センター入口には「ソ日艸誼(ソウギ?)の庭園」と彫られた石碑、石灯籠まであるのに・・・。壁面はスプレーで落書きされ、庭園には浮浪者がうろつき、酒盛りしていました・・・。
どなたか融資して戴けませんか・・・・?

【写真】
1コマ目 既に閉店した丘の上のカフェ(左)、テレビ塔(右)
2コマ目 アフーン山
3コマ目 同上
4コマ目 丘にある藤の花
5コマ目 ソ日友好センターの完成予定図


ソチ市(19) ソチ土産いろいろ

2008-08-13 00:00:00 | ムルマンスク⇔ソチ 3866kmの旅
観光地に行ったら、お土産を買うことで忙しくなるでしょう。ソチで販売されているお土産を何点か紹介。

浜辺のお菓子
浜辺では売り子さんたちがたくさん往来しています。
ピロシキやスイカ、燻製魚、自家製ワインなどなど。
そこで皆さんにオススメのスイーツがあります。трубачка(トゥルーバチカ、30ルーブル)とмедовая похлава(メドーヴァヤ・パフラバー、70ルーブル)です。
トゥルーバチカは薄手&ほんのり堅め&甘い&ワッフルみたいな生地を葉巻のように巻いて出来たもの。中の具はいろいろありますが、浜辺ではキャラメル味のクリームが入っていました。
パフラバーはパイみたいな生地の真ん中に筋を入れて、ちょうど飾り切りの「手綱こんにゃく」を作るように形作られている揚げ菓子で、味はかりんとうに似ています。

お茶
ソチ市近辺は温暖気候で斜面が多いので、茶葉の栽培が盛んです。
特に、ソチ市近くのクラスノダール地域で生産されるクラスノダール茶は、昔から国内はモチロン海外でも世界最高緯度で栽培される高級茶葉寒冷地(といっても暖かい)で収穫できる高級茶葉として有名です。
そしてソチ市内のダガムィス(後記事で登場)で生産されるダガムィス茶も、他地域ではなかなか入手困難な人気茶葉として知られています。
どちらも不要な着色料を使用せず自然な褐色、香味は優良。タップリ袋詰めにされて400円もしないので、お買い得。きっと喜ばれる土産になるでしょう。
クラースナヤ・パリャーナ山岳地域(後記事で登場)もお茶の産地で知られています。といっても茶葉ではなく、ミントなどのハーブを使用したヒーリングハーブ茶です。眠れない夜にどうぞ。

蜂蜜
クラースナヤ・パリャーナ山岳地域(後記事で登場)では、蜂蜜の生産も有名。大自然を利用した養蜂場があちこちにあります。健康維持にどうぞ。

アッジーカ ※2013年9月17日追加
   
アッジーカとはコーカサス地方に伝わる香辛料で、「塩」を意味するそうです。でもこれがただの塩ではないんです。
とにかく辛-------いんです。だって、
細粒に刻んだ唐辛子にんにくタップリ、コリアンダーなどのスパイス、塩タップリ、トマトなどの野菜が原料だからなんですもん。
地方や家庭によって調合が異なり、野菜類が入らない場合もあります。パサパサ水分なしのアッジーカもあれば、水っぽいアッジーカもあり。赤いアッジーカは肉料理用、緑色のアッジーカは魚料理用なのだそう。
筆者は市場で買いだめして自宅まで空輸、ペペロンチーノを作るときに重宝しています。フライパンにオリーブオイルと1さじのアッジーカを熱し、茹でたパスタを投入し混ぜるだけで簡単に薫り高いパスタが作れます。

大型菓子プリャニク
ロシアの代表的なお菓子のひとつに、プリャニクと呼ばれる大きなケーキがあります。各地により様々ですが、ソチバージョンは写真のとおり。
香りはシナモン、味は黒糖菓子を思い起こします。日持ちするのでお土産にどうぞ。砂糖なしの紅茶とよく合います。

インスタントラーメン
バス停「チャートラリナヤ」下車で浜の方に行くと、小型商店がありました。そこで見つけたインスタント麺(20ルーブル)。
その至れり尽くせりのサービス内容に感心しました。写真見てください。上面に竹製の箸、蓋に載せてある紙の裏面に「図説 箸の使い方」。
中に粉末スープと植物油と麺の他に、なんとジャスミン茶のティーバッグ付き!味は鶏がらベース。安いのになかなか美味しかったです。

魔除けのお守り
食べ物ではありませんが、浜辺で見かけ筆者が気に入って購入したおミヤがあります。
それはсиний глаз(スィーニィ・グラース;幸せを呼ぶ青い目)」。
ゲゲゲの鬼太郎のお父さんが青い瞳になって大集合しているような、美しくまた楽しい装飾品。
もともとはトルコの定番土産だそうで、ナザールボンジュックというお守りらしい。
ソチはトルコから地理的的に近いので販売されているそうです。
モノによりますが、大体30~100ルーブル。この土産の詳しい情報は以下。
http://www.tgt.jp/html/syousai/turkey/teiban_miyage.htm(トランスグローバルツアー社のHP)

<写真(各コマ左から順に)>
1コマ目 トゥルーバチカ、メドーヴァヤ・パフラバー、プリャニク
2コマ目 茶畑、茶葉、クラスノダール茶(上)とクラースナヤポリャーナ茶(下)
3コマ目 ハチと花、養蜂場、蜂蜜、様々な蜂蜜
4コマ目 インスタントラーメン上面、中身、出来上がり
5コマ目 魔除けのお守りいろいろ

ソチ市(18) 黒海クルージング

2008-08-10 06:29:41 | ムルマンスク⇔ソチ 3866kmの旅
 黒海ではクルージングも楽しめます。ソチ市の港から2便の観光船が運行しています。ソチ⇔ダガムィス便ソチ⇔ホスタ陸橋便の2タイプのクルージング。

 この時はソチ⇔ホスタ陸橋便を利用しました。1日に9便運行していて、所要時間は1時間、利用料は250ルーブル。

 ちなみにソチ⇔ダガムィス便の場合は1日に7便運行していて、所要時間約90分、利用料は300ルーブル。

 17時発の小型船舶「ГАГРА(ガグラ)」に乗り、出発。ガグラとはロシアのお隣にあるアプハジア共和国の都市名。
船がまだ浅いところにいるときに海底を見ると、大小様々な石がごろごろ転がっているのが見えます。

 走行している船上からでもよくわかるくらいの透明度の良さ。どこまでもエメラルド色の海でした。

 ソチ市街とホスタを結ぶ陸橋のところまで進むと、Uターン。港へ戻りました。
まだ太陽が高めでしたが、西日の眩しいクルージングでした。


ソチ市(17) ソチの夜景

2008-08-09 05:46:41 | ムルマンスク⇔ソチ 3866kmの旅
ソチのまばゆい緑を満喫するのもいいですが、夜景もかなりオススメです。

プリモールスキー海水浴場には、土産ショップが立ち並び夜遅くまで営業しています。

夕方にはこの浜辺から、透明感ある美しい夕焼けをご覧下さい。小さな灯台のシルエットが遠くで静かに立っています。20時くらいまで夕焼けは続きます。

熱い情熱を秘めた黒海の恋物語は、きっとこんな場所から次々と生まれるのでしょうね。

夜になると、夜景をバックにショップの灯りが柔らかく燈っています。

近くではソチ港の駅舎の灯りが美しく輝いています。星も美しい。

日本人のみなさんは、夜間は特に治安に十分気をつけて行動してくださいね。

ソチ市(16) デンドラーリ公園

2008-08-08 02:49:27 | ムルマンスク⇔ソチ 3866kmの旅
 世界中の草花樹木を集めた大森林公園が、ソチ市にあります。名称はПарк Дендрарий(パルク・デンドラーリー;デンドラーリー公園)。デンドラーリーの意味は「大樹木園」。

 丁度山の斜面を有効活用し彼方此方に植物が植えられています。小鳥のさえずりもあちこちから聞こえ、空気も緑の味がして、歩いていてとても気持ちいい。

 入園の際、往路は上り坂のためケーブルカーを利用した方が良いです。対面にあるサーカス場脇にケーブルカーの始点があり、そこの窓口で乗車料金200ルーブル、入園料200ルーブルを一緒に支払います。乗車時間5分程度。眺めは最高です。ケーブルカーはそのまま園内の山頂に到着します。

 園内には、中国の宮殿とか日本庭園とか名づけられている空間があったり、壮大優美な噴水があったり、南国の植物の花が咲き乱れていたり。

ソチ市(15) 浜辺の某薬局で

2008-08-07 06:28:20 | ムルマンスク⇔ソチ 3866kmの旅
バ○□△×◎が処方箋なしで販売されていました・・・っていぃんですかぃ?

そのすぐ脇には、愛の道具も完備です

黒海沿岸では、男と女の愛の物語がソコココで絶え間なく誕生します

ソチ市(14) サナトリウム

2008-08-06 00:11:05 | ムルマンスク⇔ソチ 3866kmの旅
ソチとその周辺都市はソ連時代からもともと保養地として有名でした。
町の彼方此方にサナトリウム(保養所)、トゥルバーザ&パンシオナット(国民休暇施設)があります。

サナトリウムというと、結核を患った人が療養目的にしばらく利用する場所だと思い込んでいたのは、筆者だけでしょうか?wikiによると前は其の要素が強かったらしいですが、現在では心の病気や脳卒中などを患っている人も利用するらしい。

さてそのサナトリウムは何軒あるでしょう?数えてみました。なんと67軒もあるのです!トゥルバーザ&パンシオナットも108軒!

残念ながら外国人は利用は出来ないようです。国民専用らしい(ロシア国民の友人などにくっついて便乗利用、なんてことできたらいいなー?)。

写真:ソチのサナトリウム「オクチャーブリスキー」