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映画 ハーレイ・ジョエル・オスメント「ウォルター少年と、夏の休日(03)」

2006-01-12 13:15:30 | 映画
 原題は「Secondhand Lions」中古のライオンというなんともふざけた題名だ。ふざけたといえばこの映画もおふざけの最たるものだろう。邦題がしっくりこない。
                
 それはともかく、テキサスの片田舎に住む70歳を過ぎた二人の兄弟ハブ(ロバート・デュヴァル)とガース(マイケル・ケイン)の元へ甥のウォルター(ハーレイ・ジョエル・オスメント)が夏休みに預かってくれと彼の母から届けられる。

 二人のおじさんの魚とりはライフルをぶっ放すという漁法。ライフルのもう一つの使い道はセールスマンを追っ払うこと。ある日動物園で不要になった年老いた雌のライオンが搬入される。題名由来のライオンだ。おじさんたちはライオンを檻から出して、撃ち殺し剥製にして飾ろうという魂胆だった。ライオンは一歩も檻から出ない。ウォルターは頼んでライオンの世話をすることになる。
              
 この手の話は、動物と仲良くなりその動物が窮地に落ちた飼い主を救うということやおじさんたちは沽券を保ちたいがために、人生の先達として何か意味のあることを少年に話して聞かせて、みんな幸せという図式になるのが定番。この映画もハブがウォルターに話す「人には真実かどうかは別として信じるべきことがある。人は生来 善なるものだ。自分の誉れ、勇気、高潔さこそが全て、権力と金は全く意味がない。善は必ず悪に勝つ、そして愛は 真実の愛は永遠に滅びない。忘れるな。真実かどうかは別に今言ったことを信じろ、信じるだけの価値がある。いいかね?」いたく感銘したウォルター。
              
 成人したウォルター(ジョッシュ・ルーカス)に訃報の電話がかかる。おじさん宅に急行して目にしたものは、納屋に突っ込んだ複葉機だった。マニュアルを参考に操縦して自分の納屋の中を突っ切ろうとした結果だという。若いころから波乱に富んだ人生を送ってきた二人は、90歳になっても若さを失っていなかった。男なら誰でも夢見る人生。“うらやましい”の一言。

 監督はティム・マッキャンリーズ1953年生れ。監督暦浅く注目作はない。ハーレイ・ジョエル・オスメント1988年4月ロスアンジェルス生れ。「ペイフォワード」で注目。ロバート・デュヴァル1931年1月サンディエゴ生まれ。40年以上の芸歴。マイケル・ケイン1933年3月ロンドン生れ。こちらも50年近くの芸歴。成人したウォルターを演じたジョッシュ・ルーカスは、こんなチョイ役とは信じられない。最近作の05年の「ステルス」や06年の「ポセイドン」では主役を任されている。
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