天下御免のすっとこどっこい

自分が読み返して「楽しかった」と思えることを書き綴っています。

2/16 前進座二月特別公演「薄桜記」

2014年02月16日 | 舞台(歌舞伎以外)
今日(2/16)国立文楽劇場で前進座の「薄桜記」昼の部を観に行ってきました。

一昨年のNHK時代劇版の舞台化のようで、原作・演出がジェームス三木さんとのこと。
お芝居がしっかりされている前進座のみなさんだったらきっと面白いだろうと、楽しみにしていました。

2幕14場、1幕約75分と、かなりコンパクトな舞台でした。

丹下典膳 嵐芳三郎
中山安兵衛 中嶋宏太郎
長尾千春 浜名実貴
長尾権兵衛(千春の父)藤川矢之輔
千坂兵部(上杉家家老)志村智雄
吉良上野介 中村梅之助

典膳と千春の馴れ初めは無しで、いきなり典膳知行地の勤番で留守中の千春の過ちから舞台は始まりました。
あっという間に片腕になり、元気になってあれよあれよと吉良家の用心棒に。そして、クライマックスの安兵衛たち赤穂浪士たちとの決闘となりました。

テレビ版は未見ですが、雷蔵さんと勝新さんの映画版は見ていましたので、あらすじはきちんと追いかけられました。舞台ではよくあることですが、登場人物の台詞でそれまでの出来事を説明することが多く、予備知識がないとちょっと大変かなと思いました。

映画版では武士道、そして典膳と安兵衛の友情、千春との三角関係といろいろ詰め込まれていましたが、今回はずばり「典膳と千春の純愛」がテーマ。
どのような運命となろうとも、二人の愛は変わることなく、最後まで…。

それから吉良が意外と物分りがよく、善人として描かれていました。
典膳も吉良も台詞で、「吉良が悪いのではなく恨むは御公儀ではないか」と言ってました。
それでも武士の面目をかけて討ち入らなければならない安兵衛。
純愛の中にもすこし武士道が入ってましたね。

一昨年観た「唐茄子屋」で頼りな~い若旦那だった嵐芳三郎さん、今回はニヒルな典膳、良かったです。
中嶋宏太郎さんは豪快で人情に篤い安兵衛にピッタリ。
藤川矢之輔さんと志村智雄さんの上杉チーム(?)の台詞のやり取りも味があってとっても良かったです。

三途の川で3人が会うラストシーン(だと思う)はとても印象的。あたたかい気分で劇場を後にできました。

こんなに良い舞台、もっと若い人たちに観てもらいたいです。

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