天下御免のすっとこどっこい

自分が読み返して「楽しかった」と思えることを書き綴っています。

10/24御園座『第46回吉例顔見世』夜の部

2010年10月26日 | 歌舞伎
一昨日(10/24)名古屋・御園座へ顔見世を見に行ってきました。



見方や知識は別として、年月だけは結構短くない私ですが、
御園座へ行くのは初めて。
それだけでワクワクして、前日のライブから引き続き
自分でもわかるぐらい、むちゃくちゃハイテンションでした\(^O^)/

名古屋駅から地下鉄に乗ってひと駅、伏見(なんか京都みたい)という駅から
出口を出てすぐ、のぼりがぱたぱたなびくビルが御園座でした。

客席では飲食禁止と聞いていたので、始まる前にガッツリ食べておこうと
地下一階の喫茶店で「金鯱ライス」のカレーを食べました。
ただのカレーにエビフライが二匹のっただけなんですけど、
なんか「なごやぁ」って感じがして嬉しくなっちゃいました。
きちんと一口サイズにフライが切ってあって、カレーもコクがあっておいしかったです。(急いでいたので写真を撮るの忘れました…orz)

開幕時間(4時15分)ギリギリに劇場に入りました。
今回は今年でいちばん良い座席。1階の真ん中のほうです。

椅子もゆったりしていて座りやすく、間も広くてびっくりしました。

広さは松竹座ぐらいかな、と思いました。

<1>舞妓の花宴(しらびょうしのはなのえん)←ゼッタイヨメナイ

むちゃくちゃ綺麗でかわいい白拍子の時蔵さんが、桜の舞台で踊ります。

初めは太刀を持ったりして男なんですが、娘になったりして
赤→桃→白とお衣装が替わって、楽しかったです。

途中の音頭みたいな曲が好きでした。
振り鼓がかわいいですよね~。

最後は桜の花びらがちらちら舞う中での舞い。
最高に美しかったです(*^_^*)

久々に時蔵さんの美しさをたっぷり堪能できました。


<2>伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)

・御殿の場

政岡に藤十郎さん、八汐に段四郎さん、松島に萬治郎さん。

仁木弾正の一味に毒殺されまいと、息子の千松とともに
幼い将軍鶴千代を守るためにずっと御殿の中で過ごす乳人正岡。

鶴千代と千松の「お腹が空いてもひもじゅうない」「わしは強い」とか
いう長い台詞。なんだかとっても不憫な気持ちになってしまいました。

そこに、管領の妻栄御前(田の助)が見舞いとやってくる。
わらわらと奥の女(段四郎、時蔵、萬治郎)たちがやってきて
お見舞いのお菓子を鶴千代の前へ。

なんともオールドな女性たち…圧巻でした\(◎o◎)/

その毒入り菓子を千松が食べて苦しんでたら、八汐がグサっと懐剣を喉元に。

「痛いか痛いかぁ~」と剣をぐりぐりぐりぐり。
千松「あぁーーーーーーーーー」

時に歌舞伎って残酷だなあ(T_T)

段四郎さんの女形って、私は初めてのような気がします。
亀治郎さんに姿も声もそっくりで(いや、段四郎さんに亀ちゃんが似てるんですが)、
これ、亀ちゃんがやったらもっとおぞましいだろうなあって思ってしまいました。

誰も居なくなってから、やっと千松の側に駆け寄る正岡。
良かったなあ。


・床下の場

仁木弾正に松緑さん、男之助に翫雀さん。

翫雀さん、むちゃくちゃかっこよかったです。
まっかっかで。(小学生な文章だわ(^_^;)

ねずみさん、トンボきったり楽しかった。

そしたらスッポンにねずみが逃げて、煙がもくもく…
連判状をくわえた仁木弾正が登場\(^O^)/

これでもかっ!ってくらい目が大きくてびっくり(◎o◎)

初めて先代萩を見たので知らなかったんですが、
仁木弾正はひと言もしゃべらないんですね(^_^;)

幕外でゆっくりにらみながら花道を歩いていくだけだったんですね。


<3>身替座禅

蔭山右京に菊五郎さん、玉の井に翫雀さん、太郎冠者に亀蔵さん
千枝、小枝が松也くんと尾上右近くん(*^_^*)

なんでこんなに御園座に来る前からハイテンションだったかといいますと、
この演目が見たくて仕方なかったんです。

もうスゴクないですか!この配役!

予想を100倍上回る楽しさでした\(^O^)/

右京の名乗り?からもうワクワク。

「なんとかして花子に会いたいんですよ~」

菊五郎さんの声、さいこ~っ!大好き♪

表情も愉快でねえ。でも品があって、私もうきゃきゃきゃきゃっと
なってました。


松也くんと右近くんも上品でかわいくて(*^_^*)

ちょっとお下品目の右京をなだめる感じが良かったです。


身替りに座禅を組む振りをするのを拒む太郎冠者に、
斬りかかろうとする右京。

その刀を構えてる型がまた、なんともかっこよくて(*^_^*)

菊五郎さんに惚れまくりです(*^_^*)


そして、花子に会ってきて帰ってくる右京。

でへでへでへでへぇ~と、でろんでろんで、
花道ですってんころりん。

お腹をかかえて大笑いしました。

でも品があるんです。

なんですか、この人はっ!

それから、玉の井とは知らずに花子に会った様子を語る(舞う)右京。

この掛けは花子のなの~、でれでれ。

ムキ~~~~~~っとなる玉の井。

でも恐妻家というだけじゃなくて、翫雀さんのは
かわいらしさも見え隠れしてたような気がします。

ほんと、面白かった。

扇子がお手紙を書いてる紙になったり、すごいなあって。

最後は無理矢理隠れている玉の井の覆いを取って…。

またまた、この二人の間が最高でした。

場内大爆笑!


ほんと、これを見ずして身替座禅を語らずやって感じ。

ますます菊五郎さん大好きになりました。


<4>弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)

さっきの身替座禅の興奮冷めやらぬ間に、今度は菊之助さんの菊之助(^^♪

菊之助さんを「NINAGAWA十二夜」で初めて見たときから、
弁天小僧が観たいなぁって思っていました。

・浜松屋見世先の場

黒い振袖姿の武家娘(菊之助)とそのお供(松緑)が花道から登場したとたん
菊之助さんの美しさにもう「ひゃぁ~、きれいわぁ」(*^_^*)とほれぼれ。
男が女に化けてる設定なんですが、女ですよ、オンナ。

呉服屋浜松屋で反物を選ぶ姿にほれぼれ(*^_^*)

そしたら鹿の子の布を万引きしたとかの段に入ってしまって、
うわ~ん、もう終わりかあ。ってちょっと残念。

ずっと角でお顔つくってはるからなあ。
終わったら、懐紙で顔ずっと隠してるしなあ(T_T)

その間は、松緑さんと亀蔵さんと右近くんのやりとりにほれぼれ(*^_^*)

右近くんは私は立役のほうが好きだなあ。
若旦那がお似合いでした。

布は別のお店のもので賠償金をもらって帰ろうとしたら
日本駄右衛門(團蔵)登場。

「腕の刺青があるから男だろう」みたいな台詞のときに一瞬
菊之助が「ガクッ」としたり、いろいろ芸が細かいなあって思いました。

観念した菊之助の簪がぼてっと落ちて、男に変身!

わかってはいるけど、やっぱりびっくりしたなあ。

見得もかっこいい~(^O^)

こんな近くで初めて見たので、感激でした(T_T)

「こんなの暑くて着れねぇや。あちぃあちぃ」とか言いながら
襦袢をぱたぱた。
男なんだけど、やっぱり見ちゃいけないんじゃないかと思ってしまいました。

そして、待ってました!

「しらざぁいってきかせやしょう」

声がよく通るので、最高ですね。ほんと。
聞いてて、気持ちよかったです。

キセルをくるくる回したり、挿してた簪で煙草をいじったり、
何してもかっこよかったなあ。

最後の松緑さんと花道で坊主が来たら荷物を持つとか何とかの
やりとりも楽しかった。
こぎみよい江戸弁が最高でした。
「わっち」とか。

・稲瀬川勢揃いの場

いわずと知れた白浪五人男勢ぞろいの場です。
それぞれ「白ら浪」と書かれた傘を持って、花道で名のりを上げます。
皆さんかっこよかったんですけど、やっぱり菊之助さんかなあ。
松緑さんも目がおっきくて迫力あったし、梅枝くんもかわいかったなあ。

そして、舞台でまたつらねがあって、立ち回り。

菊之助さんが上手から2番目で、ちょうど私の席が正面になってて
ずっと見てました。

ほんと、かっこよかったなあ(*^_^*)

また、何回でも観たいと思いました。

菊之助さん、最高~\(^O^)/


菊五郎劇団、関西には次いついらしてくださるのかなあ。
待ち遠しいです。

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2 コメント

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楽しそうな♪ (RAN)
2010-11-03 13:18:56
むくさんのワクワク感が読んでいて
伝わってきました♪
御園座って愛さんの公演で一度
行ったことがあるくらいですが
座席が広々としていますよね~
返信する
RANさんコメントありがとうございます (むく)
2010-11-03 23:24:38
自分でも疲れるくらい(^_^;)の文章、お読みいただきありがとうございました。
RANさんも行かれたことがあるんですね。
機会があれば、その時のことお聞かせ下さいませ。
返信する

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