忘られぬ をさなき春に 捨てた毬 夢詩香
*毬と詠んでいるけど、本当に捨てたのは、もっと別のものです。
毬みたいに丸くて、やわらかくて、とても大切な、いいもの。それそのものを詠むと、句がちょっと重くなってしまうので、毬にしたんですけど。
本当に、捨ててしまったのをいまだに後悔しているってものです。
なんで捨てたかって、ほんの小さな傷があったから。それでみんないやになって捨ててしまった。
後で後悔して見に行ったけど、もうどこにもなかった。
あの頃わたしはまだ、4つやそこらで、何もわからなかったから、捨てられたんだけど。
子供だったからって、自分を軽く許せないことがある。
だから今でも忘れられない。
生まれ変わって、もう一度チャンスをもらえたら、今度こそは絶対に失敗しないんだって、そんな思い出、きっと誰もが持っていると思う。
雨が降ってますね。ここのところ、さっぱりした秋空に恵まれません。
季節に合ってない句をあげるのは、詠みためた句の中から抜粋してあげてるからなんだけど、たまには季節にあった句も紹介しないといけないかな。
で、今、即興で詠んでみました。
雨音の しづかに染みる 秋の部屋 夢詩香