ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

ほとけのざ

2021-11-12 09:56:04 | 




野の隅に 細き紅おく ほとけのざ     夢詩香




*秋も深まり、だんだん寒くなってきましたが、ほとけのざは咲いています。

野原の隅っこで、小さく遠慮深げに、でもはっきりと紅を主張して咲いている。

寒い季節に、小さくとも紅い色を見つけると、寄っていきたくなりますね。そこにあたたかなものがあるような気がする。

咲いても、明日には消えてしまうかもしれない小さな花。でも花は決して消えていかない。季節が廻ればまた咲いてくれる。永遠の約束のように。

春も夏も秋も冬も、めぐる季節の約束を守るために、だれかが見えないところでたゆまぬ努力をしてくれている。その大きな愛があるからこそ、わたしたちは季節ごとに出会える。

美しいですね。

冬に傾く季節の中で、見つけた野の隅の小さな紅の花。しばし心を温めてくれる。

すばらしいこの世界で、たびたびと結ばれ、生きることをうれしくしてくれる出会い。

だれかのためによいことをしたくなるような、幸せな気分になれる。





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