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古畑

2020-08-25 05:09:00 | Member
第1シーズン[edit source]
通算回 エピソードタイトル 初回放送日 犯人役(メインゲスト) 演出 視聴率 時系列
第1回 死者からの伝言
1994年4月13日 中森明菜 星護 14.4% 第4回の後(1994年3月23日)
人気コミック作家・小石川ちなみ(中森明菜)は自分を弄んだ編集者・畑野茂(池田成志)を長野県にある別荘の地下倉庫に閉じ込め窒息死させる。そこへ偶然、雨の中で車がガス欠になって立ち往生した古畑と今泉が訪れる。畑野の死体は、なぜか頭部に殴られたあとがあり、紙とペンを持っていた。しかし、ペンは書ける状態であったにも関わらず、紙には何も書かれていなかった。
後に無罪判決。古畑と友人になる。
第2回 動く死体
1994年4月20日 堺正章 河野圭太 13.8% 最初の事件[1](1994年2月)
車で老婆をひき殺してしまった歌舞伎役者・中村右近(堺正章)は、自首を勧める警備員・野崎(きたろう)を口論の末突き飛ばしてしまい、誤って死なせる。その日の演目終了後、右近は自分の楽屋に置いておいた野崎の死体を、すっぽんという昇降装置を使って歌舞伎座の舞台に運び、天井のすのこから転落したように見せかける偽装工作をした。右近は一度その場を去るが、その後なぜか楽屋に戻って茶漬けを食べるという謎の行動をしてから帰ろうとする。
犯人と相対する対決路線。
第3回 笑える死体
1994年4月27日 古手川祐子 河野圭太 12.9% 第4回の前(1994年3月16日)
精神科医・笹山アリ(古手川祐子)は、かつての交際相手・田代慎吾(羽場裕一)が別の女性と婚約したことを知り、殺意を抱く。アリは人を驚かせることが好きな田代の性格を利用して言葉巧みに彼を誘導し、ストッキングを被ってベランダから室内に侵入するよう仕向け、金属バットで撲殺。アリは自ら通報すると、田代を強盗と勘違いして殺してしまったと正当防衛を装った。しかし、ストッキングをかぶった奇妙な死体を見た古畑は、アリの証言と現場の状況が矛盾だらけであることに気づく。
本作、最初の撮影。唯一、解決編直前にCMが入らない。
第4回 殺しのファックス
1994年5月4日 笑福亭鶴瓶 星護 12.4% 第1回の前(1994年1月12日)
推理小説家・幡随院大(笑福亭鶴瓶)は秘書との不倫の末、妻・フサ子(高柳葉子)を絞殺する。第三者による殺人に仕立てるために、FAXを利用して妻の誘拐を偽装する。しかし、古畑は前代未聞のFAXによる脅迫や幡随院の不自然な行動に疑問を持つ。その頃、幡随院の別荘では予めFAXにセットされた脅迫文が送信されていた。
古畑と今泉の上司である、蟹丸義太夫警部が初登場。
第5回 汚れた王将
1994年5月11日 坂東八十助
(坂東三津五郎) 河野圭太 16.3% 第8回の直前。
第1回より後。
将棋の町・山形県天童市で行われている将棋の「竜人戦」で、進退の懸かった米沢八段(坂東八十助)はどうしても負けたくない一心で、封じ手に不正を行い一日目の対局を終える。その晩、立会人の大石(小林昭二)が米沢の部屋を訪れ不正を指摘すると、米沢は大石を灰皿で撲殺し事故死に見せかける。現場検証に来た古畑は、大石のスーツが畳まれていたのに疑問を持つ。翌日、大石への追悼として対局は続行されるが、米沢はチャンスの場面でなぜか飛車成りをせず敗れてしまい、古畑はさらに米沢への疑いを深めるが、決定的な証拠を掴むことができない。
犯人の姓は判明しているが名は明かされない。小説版未収録。犯人役の坂東三津五郎は当時はまだ「坂東八十助」名義。
第6回 ピアノ・レッスン
1994年5月18日 木の実ナナ 松田秀知 13.4% 1994年4月15日
世界的作曲家・塩原一郎が亡くなり、音楽葬が行われることになった。追悼曲は塩原音楽学院学長の川合健(中丸新将)が演奏する予定だったが、塩原の教え子で愛人でもあった井口薫(木の実ナナ)は、塩原が築いた学院を金儲け主義で汚した川合が許せず、スタンガンを使って殺害する。翌日、川合に代わって舞台に立った井口は、なぜか予定されていた「追悼のレクイエム」ではなく、「北京の冬」を演奏する。
古畑の魚肉ソーセージ好きが判明。
第7回 殺人リハーサル
1994年5月25日 小林稔侍 星護 13.0%
ベテランの時代劇スターである大宮十四郎(小林稔侍)は、撮影所を閉鎖してスーパーマーケットを建設しようとする社長・城田春彦(長谷川初範)の殺害を計画。そして撮影所内での殺陣のリハーサルの際、最後の撮影だからと城田を誘い、真剣と模擬刀の取り違えに見せかけて城田を斬殺する。古畑は、これが計画的な殺人であると踏んで捜査を進めるが、小道具係の山本が、自分が真剣と模擬刀を取り替えたと自白する。
小説版未収録。第4回に続いて蟹丸警部が登場し、メイクを施して記者会見に臨むという目立ちたがり屋の一面を見せる。
第8回 殺人特急
1994年6月1日 鹿賀丈史 松田秀知 16.6% 『振り返れば奴がいる』より後
第5回の直後
天真楼病院・外科部長の中川淳一(鹿賀丈史)は、自分の浮気を調べていた興信所の所長・宍戸隆(河原さぶ)を懐柔しようとするが失敗。宍戸のコーヒーに睡眠薬を仕込んで眠らせたのち、新幹線の座席で多量のカリウムを注射し毒殺。証拠写真の入ったフィルムを奪い取ろうとしたが、それを後部座席のやくざ風の男に見られてしまい、宍戸のコートごと持ち去った。
『振り返れば奴がいる』と世界観を共有している(ただし、「振り返れば奴がいる」の中川の直属の部下の平賀友一を今泉と同じ西村雅彦が演じていたが、中川が今泉と対面しても何も言及はなく話は進んでいく)。古畑の酢豚好きが判明。
第9回 殺人公開放送
1994年6月8日 石黒賢 星護 14.8%
自称・超能力者の黒田清(石黒賢)は、チンピラ風の男・中島(岡部務)に超能力の種を仕掛けているところを目撃され、もみ合ったはずみで殴り殺してしまう。自身の超能力を検証する番組に出演した黒田は、科学者・神宮教授によりイカサマをことごとく見破られてしまいピンチに陥るが、突如奇妙な身震いを始めると、自分が殺した男のことを告げ、超能力で死体を発見したかのようにするという大博打を打つ。
小説版は古畑との対決がなく、黒田の番組をテレビで見ていた古畑が、テレビ局に匿名で電話し黒田の犯罪を指摘するという形となっている。その為かドラマでも古畑との絡みが少なく、古畑との初対面は解決編以降だった。
第10回 矛盾だらけの死体
1994年6月15日 小堺一機 河野圭太 15.2% 第11回の直後(1994年4月18日)
参議院議員・鵜野忠邦(森山周一郎)の秘書・佐古水茂雄(小堺一機)は、鵜野の愛人・沢田マリ(泉本のり子)を揉み合いの末、突き飛ばしてしまう。鵜野に始末を命じられ、意識の無いマリに睡眠薬を飲ませ殺害し自殺に見せかけるが、スキャンダルを恐れた鵜野にしばらく姿をくらますように命令される。ゆくゆくは鵜野の後継者になるのを望んでいた佐古水は、逆上して鵜野を殴打してしまい、別れ話のもつれでマリが鵜野を殴った後に自殺したように工作する。しかし、鵜野は一命を取り留めていた。
コメディアン・小堺一機が犯人役ということもあり、コメディ要素を含んだ回。犯人「佐古水茂雄」と被害者「鵜野忠邦」は小説版とは名前が異なる。
第11回 さよなら、DJ
1994年6月22日 桃井かおり 松田秀知 15.1% 『ラヂオの時間』より後
第10回の直前(1994年4月17日)
ラジオ番組の人気DJ・中浦たか子(桃井かおり)は、出演しているラジオ番組の生放送中に、「サン・トワ・マミー」が流れているわずかな時間を利用してスタジオを抜け出し、自分の恋人を奪った付き人の沢村エリ子(八木小織)を隠し持っていたスパナで殺害する。何食わぬ顔でスタジオに戻ったたか子は普段通りに生放送を続ける。
「赤い洗面器の男」の話が初めて登場する。『ラヂオの時間』と世界観を共有。
第12回 最後のあいさつ
1994年6月29日 菅原文太 松田秀知 12.3%
警視庁のベテラン刑事である小暮音次郎警視(菅原文太)は、孫娘を殺されたが裁判で無罪になったチンピラの生原治(鈴木隆仁)を報復で射殺する。この時小暮は大麻取引の張り込み中で、それを逆手に取ってアリバイを確保していた。殺人事件の担当になった古畑はそのアリバイに疑問を持つが、小暮に隠れて張り込んでいた後輩刑事によって、犯行時に小暮がホテルで張り込んでいたのが立証された。
小暮は警視だが小説版では警部、また名字が小説版では「木暮」。桑原万太郎が初登場。解決編前の古畑のトークで唯一顔出しで他者が絡む、セリフは「誰に向かってしゃべってんだ?」と「納得いかねえな〜」の二言。第8回・車掌役の梶原善がホテルクラークとして2回目のゲスト出演をしている。なお本放送では社会党の村山政権樹立の速報が入って15分ほど放送が中断された。
平均視聴率 14.2%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)
スペシャル (1)[edit source]
通算回 エピソードタイトル 初回放送日 犯人役(メインゲスト) 演出 視聴率 時系列
第13回 笑うカンガルー
1995年4月12日 陣内孝則
水野真紀 松田秀知 18.8%
数学者・二本松晋(陣内孝則)は野田茂男(田口浩正)とのコンビで数学の権威ある賞を受賞するが、実際はほとんど野田の功績によるものだった。授賞式の行われるオーストラリアのホテルで、二本松は密かに愛し合っている野田の妻・ひかる(水野真紀)に呼び出された。そこにはひかるに突き飛ばされて頭を打った野田が倒れており、死んでいると思い込んだ二本松は偽装工作を行い、ホテルに居合わせた古畑と今泉を巻き込んでアリバイを作り部屋に戻るが、なんと野田は蘇生しており、しかも数学界永年の謎「ファルコンの定理」を解明したと言い出す。野田が部屋の壁に書いた数式を見た二本松はそれが確かであることを悟ると、手柄を横取りしようとその場にあった灰皿で野田を撲殺。再び事故死に偽装工作をするが、古畑に疑われていることに気付くと、灰皿をひかるの部屋のものとすり替え、全ての罪を彼女になすり付ける。
初めて海外が舞台となり、オーストラリアケアンズ近郊のポートダグラスにある高級リゾートホテル、シェラトン・ミラージュ・ポートダグラス(スターウッド・ホテル&リゾート系)で撮影が行われた。解決前に画面が暗転しない[2]。メインゲストは陣内孝則だが、OPでは水野真紀も同格でクレジットされている。野田ひかる(水野真紀)は生存している犯人にも関わらず古畑の慈悲により見逃され、誰にも逮捕されず罪に問われなかった唯一の人物、この事は第25回で詳細に描かれている。「ファルコンの定理」が初登場する。
第2シーズン[edit source]
通算回 エピソードタイトル
ラテ欄 初回放送日 犯人役(メインゲスト) 演出 視聴率 時系列
第14回 しゃべりすぎた男
1996年1月10日 明石家さんま 河野圭太 25.4% 第1回より後で第17回の直前(1996年1月10日)
敏腕弁護士・小清水潔(明石家さんま)は、別の相手との政略結婚が決まり、邪魔になった恋人・向井ひな子(秋本奈緒美)を部屋にあったガラスの水差しで撲殺。犯行直後、ひな子の部屋を訪れた今泉にその罪を擦り付ける。逮捕された今泉は、真犯人とも知らず大学時代の同級生だった小清水に弁護を依頼するが、小清水は罪を軽くするため、傷害致死を認めるよう勧める。しかし、小清水の発言に不審を抱いていた古畑は法廷記録を読み返し、決定的な証拠を発見する。
25分拡大版で放送。芳賀啓二が初登場。中丸新将が第6回・被害者川合役に続き、検察官役で2回目のゲスト出演果たしている。
第15回 笑わない女
1996年1月17日 沢口靖子 松田秀知 20.8%
プライオリ女子学院の教師・宇佐美ヨリエ(沢口靖子)は学園の戒律を守ることに徹底していた。ある日宇佐美は学園の中でも自分と全く正反対の自由奔放な教師・阿部哲也(相島一之)を殺害し、事故死を偽装する。捜査に訪れた古畑は、阿部の部屋に残された様々な状況や、学院の厳しい戒律を守っていたのが宇佐美だけであることから、彼女を犯人とにらむが、彼女が阿部を殺す動機が分からない。
アメリカの俳優スティーヴン・セガールの娘である藤谷文子が女生徒役で登場する。
第16回 ゲームの達人
1996年1月24日 草刈正雄 河野圭太 22.7%
医師・乾研一郎(草刈正雄)は推理作家・花見禄助(藤村俊二)の往診に訪れていた。そこで花見から妻・常子(一色彩子)が浮気をしていると相談を受ける。乾は狂言自殺をして妻の愛を確かめようと持ちかけるが、実は乾こそが浮気の相手だった。乾はその狂言自殺を利用して、花見だけでなく常子をも殺害し、無理心中に見せかける。
初の連続殺人。
第17回 赤か、青か
1996年1月31日 木村拓哉 松田秀知 26.1% 第14回の直後(1996年1月)
天神大学電気工学部助手・林功夫(木村拓哉)は深夜、大学のすぐ側の遊園地に侵入し、観覧車に時限爆弾を仕掛けた。しかし帰り際に警備員・真鍋茂(金井大)に見咎められ、口封じのために撲殺する。翌日、真鍋殺しの捜査に古畑たちがやってくるが、そこに林からの脅迫電話が遊園地に掛かり爆弾設置が発覚するが、なんとそこには今泉が乗っていた。その後、爆弾解除の助っ人として林が遊園地に派遣される。
古畑が唯一、犯人に手を上げる。この回はジャニーズ事務所が肖像権の管理に厳しい関係回のためCS再放送が出来ない回である。
第18回 偽善の報酬
1996年2月7日 加藤治子 河野圭太 26.6%
脚本家・佐々木高代(加藤治子)は、長年犬猿の仲だった妹・和子(絵沢萌子)を殺害し、強盗の犯行に見せかける。現場に到着した古畑は、高代の稚拙な偽装工作を早々と見破り、高代の犯行だと断言する。彼女の犯行ならば凶器を遠くに捨てる余裕は無かったはず。そこで、今泉を高代のお手伝いとしてしばらく彼女の家に住まわせ、凶器を探させる。しかし、どこをいくら探しても凶器が見つからない。
犯行シーンは存在するが、凶器が解決編まで明かされない。
第19回 VSクイズ王
1996年2月14日 唐沢寿明 松田秀知 26.0% 第13回より前か後かは若干曖昧(1996年2月14日)
人気クイズ番組のチャンピオン・千堂謙吉(唐沢寿明)は、番組スタッフから事前にキーワードを教えてもらう不正で、王座を守っていた。しかし週刊誌にそれを明かされ、焦った千堂は自力でキーワードを調べようと衣裳部屋に忍び込むが、衣装係の沼田(伊集院光)ともみ合いになり、転倒した沼田は頭を強打して死亡する。部屋のすぐ外ではお笑いコンビがネタ合わせをしており、現場から逃走する手段のない千堂。その後、通報を受け、古畑らが踏み込んだ事件現場には、なぜかくさやが散らかっており、何軒もの出前が来ていた。
犯人が密室状態の犯行現場からどうやって脱出したか、という点に重きを置いた回であり、古畑も解決編前の「視聴者への挑戦」でこの点に言及している。ファルコンの定理が再登場。池田貴族が11回ラジオ内での収録テープのゲスト役に続き2回目のゲスト出演を果たしている。
第20回 動機の鑑定
1996年2月21日 澤村藤十郎 河野圭太 24.3% 1996年2月
骨董商・春峯堂の主人(澤村藤十郎)は、美術館長・永井(角野卓造)と共に骨董品の贋作であくどく荒稼ぎをしていた。しかし陶芸家・川北百漢(夢路いとし)に贋作の「慶長の壺」を博物館に出展していたのを暴露されそうになったため、彼を射殺。永井に物盗りが侵入したように偽装工作させ、川北が入手していた真作の慶長の壺を取り戻す。しかし、永井はその際に、金銭目的で川北の作品を数点盗んでしまう。その後、古畑の捜査の手が伸びると、怖気づいて自首を提案する永井。しかし、それを聞いた春峯堂は逆上、自殺に見せかけて永井をも殺害し、永井が川北の作品を盗んだことを利用して、川北殺害の罪をなすり付ける。
唯一犯人の実名が不明。拳銃による殺人では唯一リボルバーを使用。直接の描写はないが、小石川ちなみの結婚式会場から現場に来たという古畑の口から、ちなみの近況が語られる。
第21回 魔術師の選択
1996年2月28日 山城新伍 松田秀知 27.8%
引退したマジシャン・南大門昌男(山城新伍)は、弟子ながら悪名高いプレイボーイの倉田勝男(池田成志)と、同じく弟子でかわいがっていた毛利サキ(松たか子)が交際するのを快く思っていなかった。南大門はパーティーの席上で、テーブルに並べられた5本のオレンジジュースの瓶の1本に毒を入れ、倉田を殺害する。しかし、オレンジジュースを持ってくることを提案したのも、5本の瓶の中から毒入りのものを選んだのも倉田自身であった。
同じ三谷作品『王様のレストラン』と同じ撮影場所。『王様のレストラン』と世界観を共有。池田成志がシリーズを通じて唯一被害者役(第1回に続き)として二度ゲスト出演を果たしている。第11回に続き再び赤い洗面器の男の話が出てくる。
第22回 間違われた男
間違えられた男 1996年3月6日 風間杜夫 河野圭太 26.5% 第16回より前か後かは若干曖昧(1996年2月20日)
雑誌編集者・若林仁(風間杜夫)は高尾山中の山荘で妻の不倫相手の男(清水昭博)を射殺する。しかし、現場から去る際に車のタイヤがパンクしてしまい、ヒッチハイクをして鴨田巌(小野武彦)という男の車に乗せてもらう[3]。若林は、自分とここで会ったことは誰にも言わないようにと鴨田を口止めするが、鴨田は若林が有名な雑誌編集者だと気付くと、その多弁な性格のために口を滑らせ、家族への留守番電話で早々にこのことを話してしまう。犯行が露呈するのを恐れた若林は、鴨田に車を止めさせ、その場にあった石で殴り殺害する。そして、鴨田が残した留守電メッセージを消そうと、若林は鴨田の家に侵入するが、その時、家のインターホンが鳴り、そこには古畑が立っていた。
犯人は2人殺害しているが、最初の犯罪は明かされずに終わる。コメディー的要素が強い。なお、この回ではサザエさん(火曜日版)の映像が流れる場面があり、これが事件解決のヒントとなっているためカットすることもできないことから、権利上の都合によりCSでは再放送されない。
第23回 ニューヨークでの出来事
1996年3月13日 鈴木保奈美 河野圭太 26.9%
古畑はニューヨークに向かうバスの中で、のり子・ケンドール(鈴木保奈美)という日本出身の女性と出会う。古畑が警察官だと聞き、目的地までの時間つぶしのため、のり子は「友達の起こした事件」と称し、既に裁判で無罪判決を受けている、自身の「完全犯罪」について語り始め、古畑はその殺害方法の推理に挑む。
既に無罪が確定している。事件風景がない完全な安楽椅子探偵方式。ラストに9/11テロによって崩壊する以前の「ワールドトレードセンター」が映っている。
平均視聴率 25.3%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)
スペシャル (2)[edit source]
通算回 エピソードタイトル 初回放送日 犯人役(メインゲスト) 演出 視聴率 時系列
第24回 しばしのお別れ
1996年3月27日 山口智子 河野圭太 34.4% 1996年3月27日
前衛華道家・二葉鳳翆(山口智子)は、師匠である二葉鳳水(長内美那子)の華道二葉流から独立し、踊り(タンゴ)と生け花をミックスしたフラワーアレンジメントスクールを創設する。しかし鳳翆に愛憎入り混じった感情を抱く鳳水のいやがらせで、スクールは存続が危ぶまれる状況に陥っていた。怒った鳳翆はスクールの発表会を利用し、招待した鳳水を看護師時代に培った技術を活用して病死に見せかけ毒殺する。
古畑任三郎史上最高の視聴率を記録(34.4%)。90分スペシャル。『王様のレストラン』と世界観を共有。山口は、前年に結婚した唐沢寿明(第19回の犯人役)と夫婦揃って犯人役でシリーズ出演を果たしたこととなった。
総集編[edit source]
通算回 エピソードタイトル 初回放送日 演出 視聴率 時系列
第25回 消えた古畑任三郎
1996年4月9日 河野圭太 22.6% 第1回から第24回よりも後
古畑が突如姿を消した。今泉、桑原、向島たちはそれぞれに、動揺し困惑し思いを馳せて泣いたりと大わらわ。芳賀は過去に古畑が担当した事件が関わっているのではないかと考え、古畑に逮捕され服役中の犯人たちに面会。彼らの口から、古畑任三郎という男の数々のエピソードが語られ始めた。
全エピソードを通し唯一、古畑が登場しない回(過去の回想シーンにのみ登場)。第1回から第24回までの全員が出演(犯人役の主人公は服役囚として、未遂や無罪になった主人公は自宅で知人として、第12回で登場した小暮警視役の菅原文太は音声のみ)。第19回での「クイズ大好き主婦」堀部靖子(斉藤清子)も古畑の人柄について街で聞かれる形で出演。第11回、21回に続き赤い洗面器の男の話が犯人の口から話題に出る。そして今泉が語った言葉から、放送終了間際、第1回にまつわる、ある衝撃的な事実が判明する。随時、芳賀のナレーションで番組が進行してゆく。肖像権や放送権利上がある第17・22回が使用される為、CS再放送が出来ない回。
スペシャル (3)[edit source]
通算回 エピソードタイトル 初回放送日 犯人役(メインゲスト) 演出 視聴率 時系列
第26回 古畑任三郎 vs SMAP
1999年1月3日 SMAP
中居正広
木村拓哉
稲垣吾郎
草彅 剛
香取慎吾 鈴木雅之 32.3% 第27、29回より後(1999年2月10日)
超人気アイドルグループ・SMAPのメンバーは、同じ施設の出身。メンバーの草彅剛の唯一の肉親である伯父は、他の4人にとっても親代わりのような存在だったが、その伯父は過去に起こした交通事故及び危険な仕事の件で、富樫明男(宇梶剛士)という男に恐喝され、自殺に追い込まれていた。それをネタに草彅までをも強請ろうとする富樫に他のメンバーである中居、木村、稲垣、香取は怒りを爆発させる。コンサートの晩、コンサートホールのスタッフという名目で富樫を招き入れたSMAPは、富樫を自殺に見せかけ絞殺した。メンバー達の連携により、その殺人は完全犯罪になるかと思われたが、捜査を担当した古畑は事件の日に限って偶々SMAPのメンバーの間で不可解な行為が一度に多発したこと、富樫の上着のポケットに入っていたロープの領収書・不自然過ぎるほど明確なアリバイなどから何か怪しいと睨む。そして、後に全員のアリバイが無いことを突き止めるが、決定的な物証は中々見付からない。
放映時間・OP時間共に史上最長。OPクレジット人数・逮捕者数も共に史上最多。唯一、OPクレジットにSMAPと団体名が表示される。冒頭で三谷幸喜が解説し、その後のOPトークで唯一古畑以外の人物(今泉)が登場する。木村拓哉が第17回に続き唯一2回目の犯人役として出演。西園寺守が初登場。初めて犯人が実在の人物。宇梶剛士が第11回ラジオ局ディレクター役に続き2回目のゲスト出演、梶原善が第8回、第12回に続いて配送弁当屋役で3回目のゲスト出演を果たしている。なおこの回はジャニーズ事務所が肖像権の管理に厳しい関係回のため再放送が出来ない回であったが、2006年10月9日の「ドラマレジェンドスペシャル」枠とSMAPの解散を受けて編成された2016年12月17日の「土曜ワイド・SMAPグラフィティ」枠の計2回、再放送されている。
スペシャル (4)[edit source]
通算回 エピソードタイトル 初回放送日 犯人役(メインゲスト) 演出 視聴率 時系列
第27回 黒岩博士の恐怖
1999年4月6日 緒形拳 鈴木雅之 25.6% 第26回より前
死体の肛門に犯行声明のおみくじが詰め込まれているという、猟奇的な連続殺人事件が発生。どの殺人も巧妙に事故死や自然死を装っており、被害者の共通点も不明。手口・目的・犯人像のいずれも掴むことができず、捜査本部はお手上げ状態になる。そこで、警察犬訓練所に異動となっていた古畑が招致され、捜査に当たることになった。古畑はまず被害者の共通点探しから始め、どの被害者も監察医の黒岩健吾(緒形拳)が検案を担当していたことに目を付ける。
放送は第28回の1週間前だが単発。花田が初登場(この時点では名前は付いていない)。第4回に続き酒井敏也がゲスト出演している。2008年10月に緒形拳の追悼特番として再放送。古畑が訓練していた警察犬の名前は全て今まで逮捕した犯人の名前である(第4回、第11回、第20回、第24回参照)。古畑と黒岩の部下である春木(栗田貫一)の対面シーンでの会話で第19回のエピソードが出てくる。
古畑任三郎の誕生日が判明。ジャンヌ・ダルクやシュリーマン、シャーロック・ホームズと同じということから1月6日と推測される。
第3シーズン[edit source]
通算回 エピソードタイトル
ラテ欄 初回放送日 犯人役(メインゲスト) 演出 視聴率 時系列
第28回 若旦那の犯罪
1999年4月13日 市川染五郎
(松本幸四郎) 河野圭太 25.5% 第33回より後
落語家の気楽家雅楽(市川染五郎)は人気も華もあり、多くの客を笑わせる腕もあるが、古典落語に対する知識が乏しく、新作を作る能力が無かった。そこで、古典落語に精通し、新作に定評があるが、人気や腕がなくいまだ二つ目の兄弟子・気楽家苦楽(モロ師岡)のネタ帳を盗み、自らが演じる。それに気付いた苦楽に激昂され、もめた際に頸動脈を斬り殺害。雅楽は、真打昇進リストを盗み出した苦楽が、自分の名前がないことを知り、将来を悲観して自殺したように見せかけた。しかし、苦楽の死体が煮干しを握りしめていることに気付いた古畑は、自殺に疑問を持つ。さらに、苦楽が死んだと兄弟弟子に聞かされたとき、雅楽はいつ死んだか聞き返せなかった。傍らにいた古畑はこれをきっかけに彼を追い詰めてゆく。
15分拡大放送。西園寺が今泉と同等のレギュラー化。解決編で事件に関与していない第三者[4]が同席していた稀有な回。
第29回 その男、多忙につき
忙しすぎる殺人者 1999年4月20日 真田広之 鈴木雅之 24.5% 第26回より前で第33回より後
メディアプランナー・由良一夫(真田広之)は議員・岩田大介(佐渡稔)から新事業の融資から手を引くと言われ、ホテルの一室で自殺に見せかけて殺害する。朝早く事件に狩り出された古畑は灰皿に残った燃えカスと撃ち抜かれたTVのチューナーに疑問を感じる。前の晩、被害者が何度もマッサージのサービスに間違い電話をしていたということでその番号から本当にかけたかったのはの部屋ではないかと考える。しかし、由良は被害者と面識はなく、殺害された時間は秘書(磯野貴理子)とずっと電話で話していたと証言する。
唯一エンディングクレジットが中央に表示された。
第30回 灰色の村
古畑、風邪をひく 1999年4月27日 松村達雄
岡八郎 河野圭太 22.1% 第32回の直後(1999年4月)
出張から帰る途中、古畑は風邪をひき、療養のため長野県のとある村へ立ち寄り一泊することになる。村には古畑達の他にも、日下部薫子(あめくみちこ)と言う女性が宿泊していたが、彼女はデパートの営業責任者と偽り、村から多額の金を騙し取っていた。それに気付き、憤慨した村長の荒木嘉右衛門(松村達雄)は薫子を日本刀で斬殺する。嘉右衛門を「お館様」と呼んで敬愛する村人達は、村役場助役の鵜飼(岡八郎)が中心となって、彼を守るため薫子が存在した痕跡を全て消そうとするが、前の晩に薫子に一目惚れした今泉が必死で彼女を探していた。
犯人役は松村達雄だが、OPでは岡八郎も同格にクレジットされている。また、当時はまだ岡八朗ではなく岡八郎名義だった。あめくみちこが11回中浦たか子のマネージャー役に続き2回目のゲスト出演。
第31回 古畑、歯医者へ行く
アリバイの死角 1999年5月4日 大地真央 佐藤祐市 26.0%
古畑は、友人(次回に登場する安斎亨)の紹介で歯科医・金森晴子(大地真央)の元を訪れ、歯痛の治療をしてもらおうと歯科クリニックの待合所で順番待ちをしていた。その時、診療室の治療を受けていたのは金森の元恋人・山村淳一(陰山泰)。彼は長く付き合っていた金森を捨て、こともあろうに、金森の元で働く歯科助手・瀬川エリ(伊藤裕子)に乗り換えたのだった。もう過去にはこだわっていない風を装いながら、金森は殺害計画を実行に移していく。そして、金森のクリニックから歩いて5分の場所にあるオフィスビルのトイレで、山村の射殺死体が発見された。金森の言動・金森の口から香るハッカの匂いなどから何かおかしいと感じた古畑は、金森を追い詰めていく。
唯一男装して犯行した回。第27回に続き花田が再登場。事件発生前の時点で古畑が、第26回の事件でSMAP(架空)を逮捕したのが自分である事を、金森晴子に明かしている。
第32回 再会
古い友人に会う 1999年5月11日 津川雅彦 河野圭太 27.8% 第30回より前で第31回の直前
官能小説家の安斎亨(津川雅彦)は、若い妻・香織(三浦理恵子)が自分担当の雑誌編集者・斎藤秀樹(細川茂樹)と浮気しているのを知っていた。それに対して見て見ぬ振りをしている安斎は、以前古畑から預かったゴールデン・レトリバーの万五郎(第1シーズン第1話の犯人・小石川ちなみが飼っていた犬)に何かを躾け続けていた。ファックスによる招待状を受け取った古畑は、学生時代からの古い友人である安斎の別荘を訪れ歓待を受けるが、安斎も、香織も、古畑にFAXを送った覚えはないという。
この話は、企画当初は最終回に持ってくる予定の回であったことを解決編前のトークで古畑が明かしている。シリーズ中、唯一未遂で終わる。登場人物の年齢と、その同級生である古畑の生年月日から3rd seasonは2003年前後の出来事。第1回で登場した小石川ちなみ(中森明菜)の愛犬まんごろうが再登場する(小石川が渡米する為、安斎が引き取った)。第22回で登場した犯人、若林仁(風間杜夫)が編集長を務めていた文芸雑誌「月刊カドマツ」が登場する。
第33回 絶対音感殺人事件
1999年5月18日 市村正親 佐藤祐市 24.6% 第28回より前で第29回よりも前
楽団・甲陽フィルハーモニーの人気有名指揮者である黒井川尚(市村正親)は、愛人のビオラ奏者・滝川ルミ(街田しおん)との別れ話のもつれから、灰皿でルミを殴り殺す。古畑とのやり取りで危険を感じた黒井川は、ルミに思いを寄せていたクラリネット奏者の石森(橋本さとし)に殺人の嫌疑を向けるように細工をする。しかし新曲アルバムの録音現場を訪れた古畑は、録音させているオーケストラの中に石森を加え、石森の左手薬指の怪我を聞き分けた黒井川の絶対音感を突破口にして、彼を追い詰めていく。
第31回に続き花田が再登場。
第34回 哀しき完全犯罪
1999年5月25日 田中美佐子 河野圭太 23.7%
囲碁の女流棋士・小田嶋さくら(田中美佐子)の夫は同じく棋士の佐吉(小日向文世)。さくらを口うるさく束縛し、妻としての立場に徹するよう望んだ佐吉が、彼女のテレビ出演まで止めさせようとしていたため、ある日さくらは、自宅で佐吉を懐中電灯で撲殺する。さくらは買い物から帰ってきたら佐吉が何者かによって殺されていたと警察に通報。西園寺は佐吉のトロフィーがなくなっていたことなどから、トロフィーを盗もうとした佐吉の熱狂的なファンによる仕業と断定。しかし古畑は几帳面で料理も得意なはずの佐吉が作ったという麻婆豆腐が美味しくないことに気づき、大雑把なさくらがアリバイ工作のために作ったのではないかと疑う。
この回の解決編前のトークは、視聴者から寄せたハガキの質問に回答するパターンになっている。
第35回 頭でっかちの殺人
完全すぎた殺人 1999年6月1日 福山雅治 河野圭太 26.2% 1999年4月15日
事故により車椅子生活を送る化学者・堀井岳(福山雅治)は、研究所の同僚で学生時代からの親友・等々力(板尾創路)が堀井の元恋人・片桐恵(戸田菜穂)と婚約したことから等々力の殺害を決意する。彼は遠隔装置付きの爆弾で等々力を爆殺し、その容疑が恵に向くように仕組んだ。しかし、古畑は堀井の発言から彼が犯人であることを確信する。論理的で冷徹な堀井にてこずる古畑だが、堀井が唯一予測できなかった親友の行動が完全犯罪を解く手がかりとなる。
唯一爆弾を使い犯行した回。事件現場のシーンが登場しない。第8回に続き酢豚ネタが出てくる。
第36回 追いつめられて
雲の中の死 1999年6月8日 玉置浩二 佐藤祐市 23.8%
西洋美術研究家・臺修三(玉置浩二)は、妻・もえ子(もたいまさこ)とともに飛行機で日本へ向かっていた。妻に雑誌を取ってくるよう言われた臺は、旅先から付けてきた不倫相手の市川由美子(川合千春)に出会ってしまう。化粧室に強引に連れ込まれた臺は、妻にばれるのを恐れ2人が写ったプリクラを捨てさせようと絡み合ううちに、飛行機の揺れで、由美子の頭を角に打ち付け死なせてしまう。プリクラだらけのピンクの化粧バッグを手に化粧室を出たところを少年(安達心平)に目撃された臺は、西園寺による乗客の犯人捜しに肝を冷やすが、グレムリンを見たと妄言を吐く今泉に副機長と間違われたことを悪用し、幾度と難を逃れながら成田到着を待つ。
全編飛行機内(のセット)でのシーン。死因は事故。花田の双子の兄が初登場。なお古畑が事件に全く参加しない。またOPと解決編前のトークでは第34回に続き、視聴者から寄せたハガキの質問に回答するパターンになっている。
第37回 最も危険なゲーム・前編
最後の事件 1999年6月15日 江口洋介 河野圭太 23.2%
深夜の街。何者かに追われている男・牟田(小原雅人)は、公園に逃げ込んだところを、スーツを着た男・山本(山崎一)に拳銃で射殺される。牟田は動物愛護団体SAZ (Save Animals of Zoo) のメンバーで、団体がテロ活動を行っていたことを明らかにしようと密かに証拠が記された手帳を持ち出していたため殺された。SAZの雇われリーダー・日下光司(江口洋介)は、牟田が手帳の入ったバッグを電車の中に置き忘れていたことを知り、偽のトレインジャック事件を起こそうと計画する。その計画とは、ジャック事件の身代金を遺失物保管所にあったバッグに入れさせ、バッグを取り返す、というものだった。計画は順調に進み、成功するかのように思われたが、私用で鉄道会社に来ていた古畑によって次第に計画の矛盾点が指摘されていく。焦った日下は自らも公安部を名乗り、古畑と駅の管理センター局長・武藤田(佐々木功)とともに、身代金の受け渡し場所に向かうことになる。
唯一の前後編エピソード。OPトークで今までのエピソードの犯人全員の写真が背景として飾られている。殺人は発生しているが、メインの事件に直接の繋がりはない。山崎一が第7回・大宮十四郎のマネージャー役に続いて2回目のゲスト出演。ED後に解決編前のトークで古畑が次週に続くセリフを喋りこの回は終了する。
第38回 最も危険なゲーム・後編
最後の事件 1999年6月22日 江口洋介 河野圭太 28.3%
第37回の後編。第37回前編と同様にOPトークで今までのエピソードの犯人全員の写真が背景として飾られている。第33回に続き花田再登場。第11回、第21回、第25回に続き赤い洗面器の男の話が出てくる。また解決編前のトークについては古畑任三郎#シリーズ構成の放送項を参照。
平均視聴率 25.1%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)
スペシャル (5)[edit source]
通算回 エピソードタイトル 初回放送日 犯人役(メインゲスト) 演出 視聴率 時系列
第39回 すべて閣下の仕業
2004年1月3日 松本幸四郎
(松本白鸚) 河野圭太 20.0%
中南米某国の特命全権大使・黛竹千代(松本幸四郎)は現地企業との癒着を暴露するという参事官・川北健(及川光博)を撲殺し、反日団体の誘拐事件に見せかけようとする。翌日、休暇中にパスポートを紛失した古畑が大使館を訪れ、成り行き上滞在することになった。川北を誘拐したという手紙を見た古畑は、手紙の内容の不自然さとそれに対する反応から黛に目をつける。追い詰められた黛は古畑の追及から逃れるべく偽装工作を行い、大使館内を警察に捜索してもらおうと自ら申し出た。そして彼の目論見通り、現地人職員の部屋から証拠品が押収されるが…。
唯一、犯人が自殺。古畑の判断ミスにより犯人の拘束に失敗した希有なケースであったことが第40回での今泉の発言により語られる。全エピソードを通し、今泉[5]と西園寺が唯一登場しない回(2人共時代背景から登場できない古畑中学生は除外)。第32回で犯人(安斎亨)役を演じた津川雅彦が別の役で登場している。第38回に続き花田が最後の再登場、更に赤い洗面器の男の話がスペイン語で出てくる、放映された物ではこれが最後の話となる(本当の最後の話は「すべて閣下の仕業」DVD特典映像での三谷幸喜の解説を参照)。古畑と大使達の食事シーンで第27回のエピソードが出てくる。DVDのみ冒頭で三谷幸喜が作品解説。シリーズ初のハイビジョン製作。
ファイナル[edit source]
通算回 エピソードタイトル 初回放送日 犯人役(メインゲスト) 演出 視聴率
第40回 今、甦る死
2006年1月3日 藤原竜也
石坂浩二 河野圭太 21.5%
堀部パンの社長である伍平がクマに襲われて死に、甥に当たる大吉(千葉哲也)が社長に、その弟である音弥(藤原竜也)が副社長に昇格することになった。大吉は社長に就任すると同時に工場の裏山を売却してレジャーランドにする計画を始動、リゾート開発に否定的だった音弥と対立する。そんな中、音弥は郷土資料館で館長の天馬恭介(石坂浩二)を手伝っているうちに1冊のノートを発見する。それは、彼自身が小学生時代に推理小説に熱中していた頃に書いた「人の殺し方」がびっしり綴られている自由研究のノートだった。音弥は、その中から選び出したいくつかのトリックを使って大吉を殺害する。捜査に訪れた古畑は早々に音弥の犯行と看破するが、その音弥は猟銃の暴発事故により命を落とす。
唯一、真犯人が伏せられていた。倒叙を逆手に取った叙述トリックが使用されていた。犯人が複数いる回で犯人の1人が死亡。唯一、犯人が狂言自殺をはかるが失敗し死亡。エンディングクレジットの書体が初めてそれまでの横長石井ゴシック調から角ゴシックへ変更された。
第41回 フェアな殺人者
2006年1月4日 イチロー 河野圭太 27.0%
警察を退職してから「バリトンホテル」の警備員として働いている向島を激励しにホテルを訪れた古畑と今泉、西園寺の前に、帰国中のメジャーリーガー・イチローが現れる[6]。実は向島はイチローの異母兄だったのだ。その夜、前々から向島を脅迫していたフリーライターの郡山繁(今井朋彦)がホテルを訪れる。郡山の所業に堪忍袋の緒が切れたイチローは、郡山を刺殺して自分も死のうと考えていた向島から自殺用の毒物であるストリキニーネを取り上げ、それを使って郡山自身に選ばせ服毒死させた。捜査担当となり再び「バリトンホテル」を訪れた古畑は助手席にわざわざ残しておいたかのような火が付かないマッチの箱からイチローを事情聴取。会ったことも現場に居たこともあっさり認めるイチローに、嘘を嫌う清廉で強い意志を見た古畑は、大リーガーからの”完全試合の挑戦”を受けたとして、真っ向から状況証拠固めに徹し応戦してゆく。
イチロー初のセリフ付きの本人役。犯人が実在の人物であるのは第26回のSMAPに続いて二度目で、ストーリーの流れも「vs SMAP」と酷似している。構想時の犯人の名前はハチロー、だがイチロー本人の希望によって本名であるイチローに変更された、その逸話を古畑が解決編前のトークで語っている。またEDクレジットで古畑(田村)以外、役名がないのもこの回のみ。肖像権の都合によりCSでは再放送されない回である[7]。
第42回 ラスト・ダンス
2006年1月5日 松嶋菜々子
(双子役の二役) 河野圭太 29.6%
大野もみじ・かえで(松嶋菜々子・1人2役)は一卵性双生児の脚本家。2人で協力し、「加賀美京子」というペンネームで何本ものヒット作を飛ばし続けていた。人気推理ドラマ「ブルガリ三四郎」もその1本。先ごろ最終回を迎えたこの番組の打ち上げパーティーには、ドラマの監修をしていた古畑も招待され、大盛況のうちに終わった。華やかなテレビ業界での成功のためには、不得手な部分を補い合う姉妹の長年の共同活動があっての成果だったが、方向性の違いから二人の仲は軋みだし、ついに自殺を装った殺人事件として、コンビ解消の形を迎える。古畑はドラマの監修をした縁で捜査を担当することになるが、その先には予想外の結末が待っていた。
唯一、同一人物が作中で1人2役を演じている。本作ではシリーズで初めて古畑の内面へと迫っている。全エピソードを通し唯一、ラストまで真犯人だけでなく真の被害者も伏せられている。また、演出を手がけた河野圭太は後の三谷幸喜との対談の中で「哀しい女性に対する古畑の優しさ」などの趣旨の発言をしている。松金よね子が第16回家政婦役に続き2回目のゲスト出演をしている。また小日向文世も第34回プロ囲碁棋士役に続き2回目のゲスト出演をしている。近藤芳正は第19回テレビ局製作スタッフ役に続き、同一人物の「海老沢」役で出演している。

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