朝鮮民主主義人民共和国
登録日:2014/03/26 Wed 22:09:20
更新日:2021/01/20 Wed 12:06:30
所要時間:約 5 分で読めます
▽タグ一覧
ならず者国家 ひろゆき ゆゆうた アジア アメリカの敵 インサイド・ノースコリア コンギョ ゴルフ場 ジャン=クロード・ヴァン・ダム スパイ スリーパーセル スーパーノート チーム★アメリカ/ワールドポリス テロ支援国家 ハニートラップ パチンコ ファシズム プロレス ホームフロント マネーロンダリング レッド・ドーン 一党独裁 一触即発 世界の国シリーズ 主体思想 人権蹂躙 休戦中 倒すべき敵 偽札 共産主義 冷戦 創価学会 化学兵器 北朝鮮 危険地帯 反日 反米 喜び組 国家 在日 大義名分 失敗国家 実は資源国 対岸の火事 専制政治 岡田正尚 工作 黒金星と呼ばれた男 工作員 拉致 拉致問題 拉致被害者 敵国 日教組 日本の敵 日本共産党 暴力団 最前線 朝日新聞 朝鮮半島 朝鮮民主主義人民共和国 朝鮮総連 東ゴルドー共和国 核保有国 核兵器 武装難民 水爆実験 洗脳 深刻な電力不足 生物兵器 監視国家 石炭 破壊工作 統一協会 薬物汚染 覚醒剤 諜報員 貧困 資金洗浄 軍事国家 金日成 金正恩 金正日 金正日の誕生日 金王国 飢餓 餓死 麻薬
朝鮮民主主義人民共和国(以下北朝鮮)とは、ユーラシア大陸東部、朝鮮半島の北緯38度線(軍事境界線とも)付近から北側を実効支配する、社会主義および共産主義国家である。
南の大韓民国(以下韓国)と同一民族でありながら、いわゆる冷戦の影響により、
旧ソ連が占領した地域が北朝鮮に、アメリカを中心とした西側諸国が占領した地域が韓国として独立。
1950年の朝鮮戦争により、現在の南北軍事境界線(38度線)が成立し「国境ではないが、事実上の国境の役割を持つもの」として、国際的には認知されている。
◆基本情報
国名:朝鮮民主主義人民共和国
国家元首:金正恩朝鮮労働党国防委員長兼同党第一書記
通貨:北朝鮮ウォン
国際決済通貨:欧州ユーロ
首都:平壌(ピョンヤン)
テレビ放送方式:PAL方式
テレビ電波送信方式:完全有線放送方式(いわゆるCATV)
◆国家としての体制
上記に記したとおり、国際的な表面上の体裁は社会主義ならびに共産主義で、北朝鮮政府によれば共産主義と朝鮮民族主義を混ぜ合わせた「主体チュチェ主義」も掲げている。
しかしながら、その実態はルネサンス後のヨーロッパ時代に各ヨーロッパ諸国で採用された「絶対王政」と、儒教を基にした「専制主義」の統治の仕方と見て間違いない。
初代元首の金日成国家主席、その長男の二代目元首の金正日総書記、その三男の三代目元首の金正恩第一書記、と3代に渡って権力の継承を行なっているため、
金一家での世襲による政権交代などから「金王朝」と評することが専門家のあいだでは常識となっている。
民主主義を標榜しているので一応選挙制度はあるが、実質「党が推薦した1人への事実上の信任投票」であり、落選する候補者は1人もいない。
オマケに選挙活動などが殆ど無いので投票直前まで候補者が何者なのかすら知らされない事も。
投票への参加も絶対であり、重病人などでない限り必ず赴かなければならない(人員チェックも厳重に行われる実質義務投票状態)。
そして建前上は拒否権はあるのだが、 投票箱から大きく離され、衆目から丸見えな箇所に設置されているブースで不信任と記入せねばならず 匿名性ゼロである。
そして万一そんなことをすれば「反革命分子」として待ち構えている秘密警察に逮捕され収容所や教化所送り確定である。
…それでも彼らは、「民主的な選挙を行っている(キリッ」の一点張りである。
なお、当然憲法上は「金一族への王位継承権」などというものは公言されていないので、形式的には「民主的に最も優秀な人物を選んだところ、それがたまたま金一族だった」という形を取っている。
◆経済状況・諸外国との国交
国家設立当初は今よりも豊かだったが、1994年に発生した北朝鮮における大規模な水害をきっかけとして、実に20年にわたって食糧不足が深刻化。
それに先立って、1989年の東欧革命や1991年のソ連崩壊により、ワルシャワ条約機構に参加していた共産主義諸国からの援助が途絶えていたため、
水害とのダブルパンチで国庫が空となってしまい、事実上財政は破綻したままの状態が続いている。
この間に韓国やアメリカなどから援助を取り付けてもらうため、手始めに「ソウルを火の海にする」と米韓両国を脅迫し、多額の資金援助を脅し取ったのを皮切りに、
本来であればまず国民に回すべき資金を、核開発やテポドンなど中長距離弾道ミサイルの開発につぎ込み、さらに国民を飢えさせた。
また、偽ドル札製造や麻薬密造、最近ではハッカー行為による仮想通貨泥棒を行い金を稼いでいる。
最悪なことに外貨獲得のために国家ぐるみで密造したヘロインが市中に横流しされ、それを注射して空腹を紛らわせるという悲惨な状況で、まさにリアル世紀末である。
医薬品もまともに手に入らず、あっても闇で入手した抗生剤を適当にぽりぽりするのでまともな治療にならないどころか結核菌が強力になってしまい、
インドと並んで多剤耐性菌の巣として感染症対策の専門家の間でも悪名高い。
核開発に関しては、核実験により発生した人工地震が中国国内でも観測され、一時建物から避難する住民が出たほか、
ミサイル発射実験に関しては、他国の領空を無断で通過させるという、どちらも迷惑極まりない行為を連発し、国際会議の場ではいつもフルボッコにされている。
核開発に関してはどうしても時間がかかることや、運用にも必要なこと、その他諸々の配慮(主に中国)などから、少なくとも表向きはミサイル技術の革新のほうにより多くの予算を回している。
また、朝鮮人民軍の末端の兵士に充分な食料を配給できない、通貨が紙くず同然なために闇市では中国元が使われる、などの状況になっている。
実際、中国からの援助により食いつないでいるので、中国元が流入しやすい環境にあることは事実である。
兵士たちは日本海に危険を顧みず密漁に乗り出して小遣い稼ぎをしており、中には密漁に飽き足らず、日本の漁師小屋に置いてある機材や電化製品を失敬して上司への賄賂にする不届きな輩もいる。
事実、2018年に松前小島の避難用の小屋を散々荒らした上に冷蔵庫などをかっぱらい逮捕された者が居る。
もちろん、禄に整備もされていないオンボロ船で冬の荒れた日本海に出るのでそのまま波の下に消える者も多数。日本海側にご遺体漂着事件もときどき起こっている。
それらの回収・処置にかかる費用は全て こちら持ち で北朝鮮側はスルー。迷惑極まりない話である。
兵器に関しては、核爆弾やミサイル以外ではT72戦車やミグMiG15戦闘機など旧ソ連製の旧型兵器がいまだに主力であるため、世界のミリヲタからは「動く兵器の博物館」と呼ばれている。
それゆえ満足な部品や燃料も無く、稼働率は3割を切っているものと見られる。
ただしお互い他国の支援がすぐには受けられない状況で韓国と再び戦うことになった場合は、
また北朝鮮側が圧倒するだろうと言われていたりする。
(韓国側の軍事事情もあるが、少なくとも緒戦においては首都のソウルが国境からかなり近いことから近代戦においては混乱は免れず、その他地形の問題もある)
2016年1月6日には、なんと友好国である中国に無断で核実験を強行し、中国は完全にメンツを潰された格好になった。
それで中国から仮想敵扱いまでされ始めたのではという見方もあるが、
その一方で中国の軍拡や侵略(インドや海洋など)の印象を薄くしたり、北朝鮮への仲介というだけで間接的に外交に役立てているという恩恵もあるなど、
メリットもかなり大きく中国からすると意外と言うほどの敵対行為というわけでもない。
欧米側の国家にされるのは嫌という事情や、北朝鮮側は言うまでもなく交易や支援の恩恵が大きいため、信頼関係の程度は不明だがその後もwin-winの関係が続いている。
日本との関係では、日本国内からなんの罪も無い一般人を拉致監禁して北朝鮮に連れ帰り、スパイの育成などに利用していたとみられている。 拉致問題 である。
日本だけでなく、韓国、タイ、マレーシア、台湾などからも拉致監禁された人がいるという。
ちなみに、日本はまだ軍国主義を標榜した危険な国と教えられているらしい。あんたらが言うか!
一方で北朝鮮への評価が「安定した社会主義国家」だった昭和中盤には「北朝鮮にこそ在日コリアンを帰そう!」という、未来に起こる飢饉や統制の事を思うと考えられない運動が積極的に日本で薦められ(名作映画『キューボラのある町』などで描写)、
結果日朝で生き別れになった在日コリアンの家族や、うっかり結婚などでついていったばっかりに悲惨な目に遭った日本人妻など、さまざまな悲劇を現在に残している。
有名な『よど号ハイジャック事件』にて犯人たちが「北朝鮮を赤軍派のものにする!」と虫の良すぎる夢を抱いて北朝鮮に亡命している。
拉致にも関係していることだが各地に工作員を派遣したり協力者を育成するなどして、裏工作にも長けているとも言われている。
少なくとも金正恩政権は関与を否定しているものの、金正男氏のマレーシアでの暗殺はそのような形で実行されたと世間的には見なされている。
彼らは決して愚鈍な集団ではないのである。
長年「すぐに崩壊する」みたいなことを言われ続けている*1のに(ロシアや中国の支援などもあって)存続していることもその証左かもしれない。
◆国民の生活
内政は首都・平壌周辺では比較的裕福のようだが(それでも他の先進国に比べると数段水準は下がるらしい)、地方に行けば飢餓が蔓延するアフリカの最貧国並みになる、阿鼻叫喚の地獄絵図であるという。
首都の平壌に住めるのは、金王朝に忠誠を誓う身分(出身成分と呼ばれる)の高い者…「核心階層」に位置する者たちだけ。
逆に体制に逆らう者は当然だが、親日・親米の思想があると判断された者、キリスト教などの信者、
果ては 産業国有化で財産を没収された資本家、土地改革時に5ha以上の土地を持っていた、または精米所を有した …といった過去の経歴を持つ人などは最下層である「敵対階層」に分別され、
貧しい地方に強制移住されたり就職・進学に厳しい上限線が敷かれ、最悪言いがかり同然に収容所に送られたりする。
テレビは国営放送の朝鮮中央テレビと週末だけ放送する万景台テレビがある。
後者のほうはアニメを放送しており、その作画技術は1980年代後半から90年代前半の日本のアニメ技術に匹敵する*2が、残念ながらセル画である。
内容は、やれアメリカをやっつけろだの日本をやっつけろだのプロパガンダの塊である。
テレビはアンテナ方式ではなく全てケーブルテレビ方式である。
これは、アンテナ方式の場合、韓国側の自由な放送光景を受信されるとまずいので、あえてケーブル式にしているらしい。
ちなみに、北朝鮮国内にヌード写真集などのポルノ系書籍を持ち込んで発覚した場合、最悪死刑になるという。
同じく韓国をはじめとした海外のテレビやラジオを視聴しただけでも厳罰に処される。
電力事情は最悪で、停電は日常茶飯事であり、国際宇宙ステーションから朝鮮半島を夜間に撮影した写真には、北朝鮮の支配地域だけ真っ暗で、
唯一明るい平壌がまるで離れ小島と見間違えるほどである。
◆脱北者
また、一般的な国民には移動の権利さえ厳しく制限されており、省を跨いだ移動でさえ手続きと認可が必要。長い期間待たされた挙句認可が下りない事もザラである。
合法的に海外に出るなどオリンピック代表選手か外交官、出稼ぎかスパイにでもならない限り夢のまた夢である(こちらも厳重な監視がつくが)。
しかし、一部の国民や政府関係者などは諸外国の情報を秘密裏に閲覧するなどして「北朝鮮は幸せな国なんかじゃない」と悟ってしまい、自由な日々を得る為危険を冒して「脱出」する事がある。 所謂「脱北者」である 。
北朝鮮は脱北者を「最も憎むべき最大の裏切り者」と定義しており、連れ戻された場合はどんなに軽くても収容所送り、再犯などだと裁判すら経ず公開処刑などの極刑に処される。
更に本人のみならず親戚一同まで「反革命分子の血を引く者」として最上層の身分から最下層の敵対階層に叩き落されたり、最悪本人共々収容所に送られる事もある。
そういう意味でも脱北という行為は非情なまでの覚悟が必要な行為である。
北朝鮮は中国、韓国、ロシアと隣接しているが、脱北者は主に中国を目指す事が多い。
韓国は一番近く現在でも脱北者を受け容れているが、直接行くには警備が厳重過ぎる軍事境界線しか道が無いのでまず選ばれず、第三国経由になる。ロシアは地理的に遠いうえこちらも国境の警備も厳重で選ばれない。
ならば残るは中国という事になるが、こちらは場所によっては国境の警備が甘い事もありよく選ばれる。冬季に凍結し川幅も狭い豆満江などを渡って逃げる。
国境を守る兵士も上述の通り貧困にあえいでいるので賄賂を渡すなどでかいくぐる事がある。
とはいえ近年は北朝鮮も脱北者の取り締まりを強く命じており、このルートでさえ危険度が凄まじく高くなっている。
まれに船で日本海を渡り日本を目指す者も居るが、前述の有様なので無事にたどり着ける保障はない。
無事中国に渡れても安心できない。
まず中国は北朝鮮と 「脱北者を難民として扱わず不法入国者として北朝鮮に引き渡す」 という旨の協定を結んでおり、兵士などに見つかれば即刻拘束され北朝鮮に送り戻されてしまうからだ。特に国境付近の村落などは警備が強くなっている。
なので彼ら兵士の眼をかいくぐりながら第三国への脱出を支援するブローカー、或いは他国の領事館に逃げ込むなどする必要があるが、
それで上手く韓国などに逃げられれば良いが、ブローカーの中には悪質なものもおり、中国の地方に売り渡されて奴隷の如く働かせられたり女性の場合は農家と結婚させられたり人身売買の犠牲になることも。
韓国あたりまで逃げ伸びれれば、あちらは受け容れ体制を一応整えているので一安心ではある。脱北者に一定期間資本主義社会の仕組みなどを教育し一定の給付金を渡す制度がある。
しかし政府関係者などは韓国に潜むスパイに暗殺される恐れがあるので整形や改名などをしないといけないし、
一般市民の脱北者の場合も職を自分で探さねばならず、就職難な韓国で大した技量も知識もない脱北者が正社員などを目指すのは困難を極める。下手したら露店のバイトでさえ厳しい。
職場や学校でも北朝鮮出身者は差別の対象になる事も少なくない*3 。あくまで韓国と北朝鮮は現状 「休戦中」なだけで戦争中…敵対関係 にあるのだ。
中には(真偽はどうあれ)北朝鮮の惨状を各メディアに訴えるジャーナリストとして名を馳せる人もいるが。
登録日:2014/03/26 Wed 22:09:20
更新日:2021/01/20 Wed 12:06:30
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ならず者国家 ひろゆき ゆゆうた アジア アメリカの敵 インサイド・ノースコリア コンギョ ゴルフ場 ジャン=クロード・ヴァン・ダム スパイ スリーパーセル スーパーノート チーム★アメリカ/ワールドポリス テロ支援国家 ハニートラップ パチンコ ファシズム プロレス ホームフロント マネーロンダリング レッド・ドーン 一党独裁 一触即発 世界の国シリーズ 主体思想 人権蹂躙 休戦中 倒すべき敵 偽札 共産主義 冷戦 創価学会 化学兵器 北朝鮮 危険地帯 反日 反米 喜び組 国家 在日 大義名分 失敗国家 実は資源国 対岸の火事 専制政治 岡田正尚 工作 黒金星と呼ばれた男 工作員 拉致 拉致問題 拉致被害者 敵国 日教組 日本の敵 日本共産党 暴力団 最前線 朝日新聞 朝鮮半島 朝鮮民主主義人民共和国 朝鮮総連 東ゴルドー共和国 核保有国 核兵器 武装難民 水爆実験 洗脳 深刻な電力不足 生物兵器 監視国家 石炭 破壊工作 統一協会 薬物汚染 覚醒剤 諜報員 貧困 資金洗浄 軍事国家 金日成 金正恩 金正日 金正日の誕生日 金王国 飢餓 餓死 麻薬
朝鮮民主主義人民共和国(以下北朝鮮)とは、ユーラシア大陸東部、朝鮮半島の北緯38度線(軍事境界線とも)付近から北側を実効支配する、社会主義および共産主義国家である。
南の大韓民国(以下韓国)と同一民族でありながら、いわゆる冷戦の影響により、
旧ソ連が占領した地域が北朝鮮に、アメリカを中心とした西側諸国が占領した地域が韓国として独立。
1950年の朝鮮戦争により、現在の南北軍事境界線(38度線)が成立し「国境ではないが、事実上の国境の役割を持つもの」として、国際的には認知されている。
◆基本情報
国名:朝鮮民主主義人民共和国
国家元首:金正恩朝鮮労働党国防委員長兼同党第一書記
通貨:北朝鮮ウォン
国際決済通貨:欧州ユーロ
首都:平壌(ピョンヤン)
テレビ放送方式:PAL方式
テレビ電波送信方式:完全有線放送方式(いわゆるCATV)
◆国家としての体制
上記に記したとおり、国際的な表面上の体裁は社会主義ならびに共産主義で、北朝鮮政府によれば共産主義と朝鮮民族主義を混ぜ合わせた「主体チュチェ主義」も掲げている。
しかしながら、その実態はルネサンス後のヨーロッパ時代に各ヨーロッパ諸国で採用された「絶対王政」と、儒教を基にした「専制主義」の統治の仕方と見て間違いない。
初代元首の金日成国家主席、その長男の二代目元首の金正日総書記、その三男の三代目元首の金正恩第一書記、と3代に渡って権力の継承を行なっているため、
金一家での世襲による政権交代などから「金王朝」と評することが専門家のあいだでは常識となっている。
民主主義を標榜しているので一応選挙制度はあるが、実質「党が推薦した1人への事実上の信任投票」であり、落選する候補者は1人もいない。
オマケに選挙活動などが殆ど無いので投票直前まで候補者が何者なのかすら知らされない事も。
投票への参加も絶対であり、重病人などでない限り必ず赴かなければならない(人員チェックも厳重に行われる実質義務投票状態)。
そして建前上は拒否権はあるのだが、 投票箱から大きく離され、衆目から丸見えな箇所に設置されているブースで不信任と記入せねばならず 匿名性ゼロである。
そして万一そんなことをすれば「反革命分子」として待ち構えている秘密警察に逮捕され収容所や教化所送り確定である。
…それでも彼らは、「民主的な選挙を行っている(キリッ」の一点張りである。
なお、当然憲法上は「金一族への王位継承権」などというものは公言されていないので、形式的には「民主的に最も優秀な人物を選んだところ、それがたまたま金一族だった」という形を取っている。
◆経済状況・諸外国との国交
国家設立当初は今よりも豊かだったが、1994年に発生した北朝鮮における大規模な水害をきっかけとして、実に20年にわたって食糧不足が深刻化。
それに先立って、1989年の東欧革命や1991年のソ連崩壊により、ワルシャワ条約機構に参加していた共産主義諸国からの援助が途絶えていたため、
水害とのダブルパンチで国庫が空となってしまい、事実上財政は破綻したままの状態が続いている。
この間に韓国やアメリカなどから援助を取り付けてもらうため、手始めに「ソウルを火の海にする」と米韓両国を脅迫し、多額の資金援助を脅し取ったのを皮切りに、
本来であればまず国民に回すべき資金を、核開発やテポドンなど中長距離弾道ミサイルの開発につぎ込み、さらに国民を飢えさせた。
また、偽ドル札製造や麻薬密造、最近ではハッカー行為による仮想通貨泥棒を行い金を稼いでいる。
最悪なことに外貨獲得のために国家ぐるみで密造したヘロインが市中に横流しされ、それを注射して空腹を紛らわせるという悲惨な状況で、まさにリアル世紀末である。
医薬品もまともに手に入らず、あっても闇で入手した抗生剤を適当にぽりぽりするのでまともな治療にならないどころか結核菌が強力になってしまい、
インドと並んで多剤耐性菌の巣として感染症対策の専門家の間でも悪名高い。
核開発に関しては、核実験により発生した人工地震が中国国内でも観測され、一時建物から避難する住民が出たほか、
ミサイル発射実験に関しては、他国の領空を無断で通過させるという、どちらも迷惑極まりない行為を連発し、国際会議の場ではいつもフルボッコにされている。
核開発に関してはどうしても時間がかかることや、運用にも必要なこと、その他諸々の配慮(主に中国)などから、少なくとも表向きはミサイル技術の革新のほうにより多くの予算を回している。
また、朝鮮人民軍の末端の兵士に充分な食料を配給できない、通貨が紙くず同然なために闇市では中国元が使われる、などの状況になっている。
実際、中国からの援助により食いつないでいるので、中国元が流入しやすい環境にあることは事実である。
兵士たちは日本海に危険を顧みず密漁に乗り出して小遣い稼ぎをしており、中には密漁に飽き足らず、日本の漁師小屋に置いてある機材や電化製品を失敬して上司への賄賂にする不届きな輩もいる。
事実、2018年に松前小島の避難用の小屋を散々荒らした上に冷蔵庫などをかっぱらい逮捕された者が居る。
もちろん、禄に整備もされていないオンボロ船で冬の荒れた日本海に出るのでそのまま波の下に消える者も多数。日本海側にご遺体漂着事件もときどき起こっている。
それらの回収・処置にかかる費用は全て こちら持ち で北朝鮮側はスルー。迷惑極まりない話である。
兵器に関しては、核爆弾やミサイル以外ではT72戦車やミグMiG15戦闘機など旧ソ連製の旧型兵器がいまだに主力であるため、世界のミリヲタからは「動く兵器の博物館」と呼ばれている。
それゆえ満足な部品や燃料も無く、稼働率は3割を切っているものと見られる。
ただしお互い他国の支援がすぐには受けられない状況で韓国と再び戦うことになった場合は、
また北朝鮮側が圧倒するだろうと言われていたりする。
(韓国側の軍事事情もあるが、少なくとも緒戦においては首都のソウルが国境からかなり近いことから近代戦においては混乱は免れず、その他地形の問題もある)
2016年1月6日には、なんと友好国である中国に無断で核実験を強行し、中国は完全にメンツを潰された格好になった。
それで中国から仮想敵扱いまでされ始めたのではという見方もあるが、
その一方で中国の軍拡や侵略(インドや海洋など)の印象を薄くしたり、北朝鮮への仲介というだけで間接的に外交に役立てているという恩恵もあるなど、
メリットもかなり大きく中国からすると意外と言うほどの敵対行為というわけでもない。
欧米側の国家にされるのは嫌という事情や、北朝鮮側は言うまでもなく交易や支援の恩恵が大きいため、信頼関係の程度は不明だがその後もwin-winの関係が続いている。
日本との関係では、日本国内からなんの罪も無い一般人を拉致監禁して北朝鮮に連れ帰り、スパイの育成などに利用していたとみられている。 拉致問題 である。
日本だけでなく、韓国、タイ、マレーシア、台湾などからも拉致監禁された人がいるという。
ちなみに、日本はまだ軍国主義を標榜した危険な国と教えられているらしい。あんたらが言うか!
一方で北朝鮮への評価が「安定した社会主義国家」だった昭和中盤には「北朝鮮にこそ在日コリアンを帰そう!」という、未来に起こる飢饉や統制の事を思うと考えられない運動が積極的に日本で薦められ(名作映画『キューボラのある町』などで描写)、
結果日朝で生き別れになった在日コリアンの家族や、うっかり結婚などでついていったばっかりに悲惨な目に遭った日本人妻など、さまざまな悲劇を現在に残している。
有名な『よど号ハイジャック事件』にて犯人たちが「北朝鮮を赤軍派のものにする!」と虫の良すぎる夢を抱いて北朝鮮に亡命している。
拉致にも関係していることだが各地に工作員を派遣したり協力者を育成するなどして、裏工作にも長けているとも言われている。
少なくとも金正恩政権は関与を否定しているものの、金正男氏のマレーシアでの暗殺はそのような形で実行されたと世間的には見なされている。
彼らは決して愚鈍な集団ではないのである。
長年「すぐに崩壊する」みたいなことを言われ続けている*1のに(ロシアや中国の支援などもあって)存続していることもその証左かもしれない。
◆国民の生活
内政は首都・平壌周辺では比較的裕福のようだが(それでも他の先進国に比べると数段水準は下がるらしい)、地方に行けば飢餓が蔓延するアフリカの最貧国並みになる、阿鼻叫喚の地獄絵図であるという。
首都の平壌に住めるのは、金王朝に忠誠を誓う身分(出身成分と呼ばれる)の高い者…「核心階層」に位置する者たちだけ。
逆に体制に逆らう者は当然だが、親日・親米の思想があると判断された者、キリスト教などの信者、
果ては 産業国有化で財産を没収された資本家、土地改革時に5ha以上の土地を持っていた、または精米所を有した …といった過去の経歴を持つ人などは最下層である「敵対階層」に分別され、
貧しい地方に強制移住されたり就職・進学に厳しい上限線が敷かれ、最悪言いがかり同然に収容所に送られたりする。
テレビは国営放送の朝鮮中央テレビと週末だけ放送する万景台テレビがある。
後者のほうはアニメを放送しており、その作画技術は1980年代後半から90年代前半の日本のアニメ技術に匹敵する*2が、残念ながらセル画である。
内容は、やれアメリカをやっつけろだの日本をやっつけろだのプロパガンダの塊である。
テレビはアンテナ方式ではなく全てケーブルテレビ方式である。
これは、アンテナ方式の場合、韓国側の自由な放送光景を受信されるとまずいので、あえてケーブル式にしているらしい。
ちなみに、北朝鮮国内にヌード写真集などのポルノ系書籍を持ち込んで発覚した場合、最悪死刑になるという。
同じく韓国をはじめとした海外のテレビやラジオを視聴しただけでも厳罰に処される。
電力事情は最悪で、停電は日常茶飯事であり、国際宇宙ステーションから朝鮮半島を夜間に撮影した写真には、北朝鮮の支配地域だけ真っ暗で、
唯一明るい平壌がまるで離れ小島と見間違えるほどである。
◆脱北者
また、一般的な国民には移動の権利さえ厳しく制限されており、省を跨いだ移動でさえ手続きと認可が必要。長い期間待たされた挙句認可が下りない事もザラである。
合法的に海外に出るなどオリンピック代表選手か外交官、出稼ぎかスパイにでもならない限り夢のまた夢である(こちらも厳重な監視がつくが)。
しかし、一部の国民や政府関係者などは諸外国の情報を秘密裏に閲覧するなどして「北朝鮮は幸せな国なんかじゃない」と悟ってしまい、自由な日々を得る為危険を冒して「脱出」する事がある。 所謂「脱北者」である 。
北朝鮮は脱北者を「最も憎むべき最大の裏切り者」と定義しており、連れ戻された場合はどんなに軽くても収容所送り、再犯などだと裁判すら経ず公開処刑などの極刑に処される。
更に本人のみならず親戚一同まで「反革命分子の血を引く者」として最上層の身分から最下層の敵対階層に叩き落されたり、最悪本人共々収容所に送られる事もある。
そういう意味でも脱北という行為は非情なまでの覚悟が必要な行為である。
北朝鮮は中国、韓国、ロシアと隣接しているが、脱北者は主に中国を目指す事が多い。
韓国は一番近く現在でも脱北者を受け容れているが、直接行くには警備が厳重過ぎる軍事境界線しか道が無いのでまず選ばれず、第三国経由になる。ロシアは地理的に遠いうえこちらも国境の警備も厳重で選ばれない。
ならば残るは中国という事になるが、こちらは場所によっては国境の警備が甘い事もありよく選ばれる。冬季に凍結し川幅も狭い豆満江などを渡って逃げる。
国境を守る兵士も上述の通り貧困にあえいでいるので賄賂を渡すなどでかいくぐる事がある。
とはいえ近年は北朝鮮も脱北者の取り締まりを強く命じており、このルートでさえ危険度が凄まじく高くなっている。
まれに船で日本海を渡り日本を目指す者も居るが、前述の有様なので無事にたどり着ける保障はない。
無事中国に渡れても安心できない。
まず中国は北朝鮮と 「脱北者を難民として扱わず不法入国者として北朝鮮に引き渡す」 という旨の協定を結んでおり、兵士などに見つかれば即刻拘束され北朝鮮に送り戻されてしまうからだ。特に国境付近の村落などは警備が強くなっている。
なので彼ら兵士の眼をかいくぐりながら第三国への脱出を支援するブローカー、或いは他国の領事館に逃げ込むなどする必要があるが、
それで上手く韓国などに逃げられれば良いが、ブローカーの中には悪質なものもおり、中国の地方に売り渡されて奴隷の如く働かせられたり女性の場合は農家と結婚させられたり人身売買の犠牲になることも。
韓国あたりまで逃げ伸びれれば、あちらは受け容れ体制を一応整えているので一安心ではある。脱北者に一定期間資本主義社会の仕組みなどを教育し一定の給付金を渡す制度がある。
しかし政府関係者などは韓国に潜むスパイに暗殺される恐れがあるので整形や改名などをしないといけないし、
一般市民の脱北者の場合も職を自分で探さねばならず、就職難な韓国で大した技量も知識もない脱北者が正社員などを目指すのは困難を極める。下手したら露店のバイトでさえ厳しい。
職場や学校でも北朝鮮出身者は差別の対象になる事も少なくない*3 。あくまで韓国と北朝鮮は現状 「休戦中」なだけで戦争中…敵対関係 にあるのだ。
中には(真偽はどうあれ)北朝鮮の惨状を各メディアに訴えるジャーナリストとして名を馳せる人もいるが。