今日の「赤旗」一面です。
民主主義VS独裁
大阪市長選きょう告示 講図くっきり
独裁政治を許すのか、大阪の民主主義を守り抜くのか。全国注視の大阪市長選が13日告示されます。橋下徹氏が知事職を任期途中で投げ出して出馬するという異常な展開で府知事選[ともに27日投票)とのダブル選挙です。(藤原直)
大阪まるごと乗っ取り」を企てる橋下氏のファッショ的な独裁政治を許さないために、「大阪市をよくする会」の渡司考一元日本共産党市議が不出馬表明(5日)を行ったことが、大阪の政治情勢を激変させています。
渡司氏と「会」、日本共産党は「独裁政治を許さない」という一点で「反独裁」を明確にしている平松邦夫市長への「自主的な支援」を表明しました。
8日、大阪市中之島の中央公会堂で開かれた平松陣営の総決起集会でのことです。平松氏を支援する約1300人が出席する中で集会の最後に「がんばろう」の発声を担当した後援者の男性が、渡司氏の「反独裁」の新たなたたかいの決意を紹介し、ポケットから共産党のビラを取り出して読み上げました。自民、民主の国会議員や府議、市議らを前に、「共産党を)見直した」と話すと、会場が沸き返ったといいます。
「スポーツ報知」(5日付)は、渡司氏の不出馬表明について「大ピンチ 橋下氏 共産票は平松氏」と大見出しでIページ特集を組み、「よくする会」の市長候補は「03年は19万票 07年は11万票」獲得したと報じました。
渡司氏の表明以降、「会」や日本共産党大阪府委員会には、「あっぱれだ。反独裁、市民の生活を守るための決断は多くの国民に支持される。反橋下で頑張りましょう」「平松支持まで明言されたご決断には驚きとともに最大限の敬意を表します」などのメールが続々。橋下独裁は避けられないと「無力感にも襲われていた」という人からも 「今回の決断は多くの人に元気とやる気を与えた」との声が寄せられました。
10日の日本共産党の志位和夫委員長の街頭演説は 「独裁の中身やひどさがすっきり」「橋下氏を止めるために頑張りたい」と確信を広げています。
焦った橋下氏は「大政翼賛会だ」と攻撃していますが、平松氏は「今回は反独裁の形。市民を守るたたかいに集まってもらうことは大政翼賛でも何でもない」と反論しています。
府内でも、橋下氏の独裁的な企てを具体化する「教育基本条例案」「職員基本条例案」に対する反対が加速。堺市では堺市教職員組合と日教組堺教職員組合など教育関連5労組が7日、立場を超えて共同のアピールを発表。府知事選で梅田章二候補を擁立している 「明るい民主大阪府政をつくる会」の宣伝にも「(あなた方は)よく決断してくれた。知事選では、梅田さんも考えたい」など期待の声が相次いでいます。