およそ300㍍の道を行くのに、場合によっては10分ほどもかかる。
歩いてでも十分に行けるに違いない距離を車でこれだ。
確かに朝のラッシュ時ということもある。
だが、わずか300㍍ほどの間に交差点が4カ所あり、
その都度赤信号で止まってしまうのでは、どうしてもこうなる。
国道3号線を、分かりやすく博多駅方面から北へ走れば、
間もなく石堂大橋の交差点になる。
写真では、もう一つ先の交差点がそうだ。
ここで最初の赤信号にかかる。左折すると、福岡市の中心市街地である
天神方面へ向かう通称・昭和通りに入る。
昭和通りは幹線道路の1つだから、こちらから左折する車だけでなく、
右からの直進車がいるし、対向車線からの右折車も合流する。
それで、まずここで混み合う。
2つ目の信号は左折して40㍍ほど先だが、その前にもう動けなくなる。
ゆるゆると進み、やっと2つ目の小さな交差点に行き着けば信号はやはり赤。
ここで2度目の信号待ちとなる。
次の交差点は何と目の前10㍍ほど、目と鼻の先だ。
なぜ、こんな短い区間に2つの交差点が重なるようにあるのか。
ここがちょうど都市高速の呉服町出入口になっているためだ。
右側の都市高速出口から、特に朝のラッシュ時ともなると、
乗用車はもちろんバスが次々とこの一般道へ降りてくる。
一般道からの車、それに高速道路からの車、それを仕分けるには
どうしても交差点が必要ということなのだろう。
ここで3度目の信号待ちになる。
この先、150㍍ほど先に蔵本交差点がある。
東西に走る昭和通りと、博多駅とウオーターフロント地区を
南北に結ぶ大博通り(県道43号線)がクロスしている交差点だ。
この交差点を直進すると天神地区、左折すると博多駅方面になる。
当然交通量も多く、伴って事故が多発しやすい交差点でもある。
ある損保会社による全国「危ない交差点」ランキング最新版では
5位にランクされている。要注意の交差点だ。
ここで4度目の信号待ち。
このルートをもう何年も走っているが、4カ所の交差点をすべて赤信号になしに
素通りしていくことは、出来っこないと分かっている。
朝のラッシュ時を避けて走ってみたこともあるが、
うまくいっても2カ所は赤信号で止められる。
ここを抜ければ、あとはスムーズに走れる。
天神地区まで赤信号は多分1度だけで済むはずだ。
会社指定の駐車場がゴール。家を出てからおよそ45分間である。
試しに帰りは別のルートにしてみた。所要時間は35分間。
行きと帰りとでは10分間の差。やはり、あそこの10分なのだろう。
ただ、行きのルートを変える気はまったくない。
すっかり馴染んでおり走り易いのだ。それが安心感につながっている。
45分かかったといっても、出勤時間には十分余裕がある。
焦らず、慌てず、のんびり構えて走ることにしよう。
それが安全運転にもつながる。何せ後期高齢者なのだから……。