小諸 布引便り

信州の大自然に囲まれて、風を感じ、枝を眺めて、徒然に、社会戯評する日帰り温泉の湯治客です。愛犬の介護が終了しました。

=小雨の中、露天風呂を愉しむの巻= 信州、ゆうふるTANAKAにて

2011年07月20日 | 自然・植物・昆虫
台風のせいであろう、雨が、少し、降り始めた。ジムで、身体をシェープ・アップした後、温泉と泡風呂とサウナで、たっぷり、汗を流す。そして、火照った体を、露天風呂(といっても、ここの風呂は、景色が眺められるわけではないが、、、、しなの鉄道の田中という駅のすぐ側なので、仕方ないか、)で、少し、降り始めた雨に、41℃に、設定された湯に、半身浴で、ゆったりと、浸かりながら、水面を眺めると、雨のしずくが、落ちる度に、気泡が生じ、しばらく、消えずにいる。それが、消えると、又、新しい気泡が、生じる。雨粒は、まるで、写真のコマをゆっくり廻すスローモーションのように、まるで針のように、水面に突き刺さる。と同時に、小さな波紋を起こしては、又、その小さな波紋同士が,互いに、ぶつかり合い、大きくなり、まるで、魚の鱗のような表情を、醸し出してゆく。光は、曇りのせいか、反射せず、唯、露天風呂の底石を、やや薄茶黄色の透明なお湯を通して、キャンバスに、その模様を映し出している。黒い御影石でできた壁面を、温泉が流れ落ちるかすかな音と、石風呂の縁から、あふれ、こぼれ落ちる音に、聞き入りながら、つかぬ間の静寂の中で、この波紋の模様を眺めていると、若いときにパリのオランジュリー美術館で鑑賞したクロード・モネの「睡蓮の間」を想い起こす。何とも、小雨の中での露天風呂とは、全く、極上の過ごし方である。