BS『スポーツ・データ革命』:
野球のスピード・ガンに、昔は驚いていたり、テニスのウィンブルドンでのデータ分析に、成る程、凄いなぁとか、感心している場合ではないらしい。今や、この世界では、とんでもないことが、現在進行形中であることが、再認識される。しかも、それは、人間の認識力と視覚力と、更には、考察力、瞬時の状況判断力、等、ありとあらゆる人間の能力開発にも、直結する重要な問題を孕んでいるとなると、只単に、これは、スポーツの業界でのデータ革命とか、ビッグ・データの解析という観点には、留まらない、とんでもない大きな問題である。今更、動体視力に驚いている暇など、何処にあろうか?ドイツのデータ・テクノロジーのサッカーのブンデスリーグでの実際のシステムの応用とその公開には、SAPシステムなども、おおいに、関係しているところで有り、且つ、単に、データを収集・分析・応用・システム化するだけではなくて、既に、『訓練と集中力の向上』へと、今や、応用・実践段階に、進んでいるようである。謂わば、全体の状況を把握しつつ、同時に、瞬時に、思考、認識、そして、行動へと、まるで、わずか数秒の間に、Plan,Do, See,Check, Action, Formatting, まで、一人の選手が、換言すれば、一人の人間が、まるで、PC画面上でのコンピューター・ゲームの主人公のように、動き回り乍ら、訓練され、行動することになる。このシステムでは、更には、ディフェンス・ラインや攻撃ラインや、広角での死角のスペースとか、パスの正確度・精密さやスピードも、ここでは、瞬時に、解析されてしまうことになり、『思考のスピード化』も、認識力のアップも、的確な行動をも、要求されるとおりに、向上するというものである。スロー・フードに慣れている人間は、どうなるのであろうか?それは、まるで、戦場で、ゲリラと一般市民とを瞬時にして、区別する方法訓練にも、適用されることになるのかも知れない。或いは、一刻を争うような『経営の判断』にも、ひょっとしたら、役立てられるのかも知れない。この延長線上に、『全方位画像処理』というとんでもないような鷹の目を有したエンターテイメントを根本から変えてしまうようなシステムも考えられ始めていると言うではないか、もはや、こうなると、審判の眼からでは無くて、或いは、外野席に座っていても、ホーム・ベース上でのクロス・プレーを、実感出来るのも夢の又夢ではなくなるかも知れない。或る時には、スロー・モーションで、又、あるときは、別の角度から、立体映像で、角度を自分で調節して、あらゆる角度から、リプレイを愉しめることになるのかも知れない。確かに、こうなると、テニスもアメフットも、サッカーも、バレーボール、バスケットも、テニスも、ラグビーも、ボクシングも、野球も、ありとあらゆるスポーツ自体が、更には、あの旧態然たる超保守的な『相撲』ですら、4分間という長い仕切り時間も、愉しみ方が、違ってくるかも知れないと言うではないか、大変興味深いものがある。力士の足の裏の摩擦係数、勝負が決まる時間データ分析とか、特定の決まり手の勝敗率分析などは、確かに、面白い参考データになるかも知れない。これに留まらず、今日、ビッグ・データの解析は、日常生活にも及び始めており、これからの若い人は、機械的な訓練と能力の無限の向上を強いられ、際限なき思考の極限までのスピード化と瞬時の状況判断の適正化を、求められることになるのかも知れない。それにしても、大変な時代になりつつある。これからの選手、いや、生身の『人間』というプレーヤーは、大変であろう。もう、こうなると、監督とか、コーチとかも、ウカウカとしてはいられなくなるかも知れない。観客も、これからは、一流選手なみの観点から、或いは、名監督・名コーチの立場から、試合を観戦することになるのであろうか?もっとも、選手やプレイヤーこそ、本当は、大変であろう。そして、私という『人間』は、どうなるのであろうか?いつの時代でも、知らない所では、こんな動きが加速化されているのであろうか?