猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

アリス・ブック 佐藤 史生  「金星樹」 (きんせいじゅ)

2013年09月28日 12時16分10秒 | マンガ家名 さ行


        ↑ ㈱新潮社 1992年12月15日 初版 


復刊ドットコム でもリクエストの高い、「アリス・ブック」。
  ↑  このページに出ている ⅠとⅡ は少女漫画24年組さんたちの短編集です。

私はラッキーなことに「新作集アリス・ブック Ⅰ」をネット友人様から頂くことが出来て手元に持っていますが、「名作集アリス・ブックII」は持っていないのでリクエストしようかな。

こちらで紹介するのは、佐藤 史生氏だけの短編集で、SF短編集となっていますが、アクト2.の「青い犬」だけはミステリーというか、SFではないですね。

一部カルト的なファンが居ると言われる 佐藤 史生氏 。
本当に残念ながら、2010年4月4日にお亡くなりになってしまいました…。
亡くなられてから、追悼と言う事でしょうか、佐藤史生コレクションとして、

「死せる王女のための孔雀舞(パヴァーヌ)」Amazon.co.jp

他3冊ほどが、発売されています。


佐藤 史生氏関連画像はこちら → 佐藤 史生 - Bing 画像


私も拙い文章で何度か感想らしきものをこのブログで書いておりますが。

佐藤 史生  「ワン・ゼロ」 (2回目)

吉祥花人 (ラクシュミー) 佐藤 史生責任編集

佐藤 史生 「鬼追うもの」

佐藤 史生 「この貧しき地上に」

「やどり木」 「魔術師さがし」

「夢見る惑星」 の番外編3編

「死せる王女のための孔雀舞」

「羅陵王」

ふたつの「バビロンまで何マイル」

「打天楽」 (ワン・ゼロ番外編)

「ワン・ゼロ」

「夢見る惑星」

「金星樹」


 ↑ 最後の「金星樹」は ㈱奇想天外社 のもので、今回の新潮社の内容とは一遍「青い犬」が入っていないだけで、後は同じ内容みたいです。
この時に軽く他作品の内容に触れているので、今回は 別冊少女コミック 1977年11月増刊号 に発表された「青い犬」のあらすじを書いてみようと思います。

嵐の吹く夜に古い貴族の館の離れに集まる若者達。
その中心にはこの家の跡取りとなるステファンとダフネの美しい兄と妹がいる。
そして新しく仲間に入ったステファンたちの従兄弟となるマヌエル(男)。
彼は昔、召使のフランス娘と駆け落ちして祖父に勘当されたステファン達の叔父の遺児なのだ。
遺産の一部を貰うためにやって来た彼を、ステファンとその友人達は快く迎えて仲間に入れているようだ。
そこに友人のゾラがこれまたステファンたちの従兄弟と名乗るルイ(男)を連れてくる。
そっくりな二人はばらばらに育った双子だった。
しかもデ・サント家には昔から双子にまつわる忌まわしい呪いがあったのだ。(実はステファンの作り話)
遺産と美しいダフネをめぐって対立する二人と、その動向を面白がって眺める、ステファンを筆頭とする暇を持て余した若者達。
決闘にまで発展し、若者達の賭けの元となった二人の対決はマヌエルの勝利となった。
怪我をしたルイは何も得ずにフランスに帰らねばならない。

ここから一気に話が展開していくのだが、最後7ページの間の悲劇的で周到な結末は、誰にも予想の付かないものだろう。
どうしても読みたい方は、復刻版が出ているので読んで見てね。





        これをEブッ○オフでゲットしたトミー。(しかも汚れていたためタダ)




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2 コメント

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佐渡も沖は凪です (sknys)
2013-09-28 20:48:15
トミー。さん、こんばんは。
SF版浦島太郎(?)みたいな「金星樹」は傑作ですね。
「青い犬」は『阿呆船』(新書館 1984)のラストに収録されています。
仲の悪い双子が共謀して殺害‥‥というトリックは「刑事コロンボ」にもありました。
恐らく「二つの顔」(1973)がネタ元でしょう。

〈素敵な萩尾望都さま、佐渡も沖は凪です〉(すてきなはぎおもとさまさどもおきはなぎです)

萩尾望都(モーさま)、佐藤史生(ド・サト)、伊東愛子(オラブ氏)、花郁悠紀子、城章子(ジョークン)‥‥5人の少女マンガ家たちが年末の忙しいスケジュールを何とか調整して慰安旅行の予定を立てた。3泊4日の新潟~佐渡~北陸の旅。しかし、出発日を明日に控えて生憎の悪天候。運の悪いとこに、北陸日本海方面に季節外れの大型台風が接近していたのだ。TVの台風情報では最大風速30mの暴風雨圏内に入った佐渡島から女性レポータが悲鳴のような声で実況(絶叫?)中継している。仕事場の窓から黒墨を一面に掃いたような不穏な夜空を見上げて溜め息をつくモーさま。明日の天気を慮ると心配の余りなかなか寝着けなかった‥‥。一夜明けてみると杞憂だった。東京の空は快晴、それも1年に何度あるかどうかというほどに澄み切った青空。朝食を摂って旅仕度をしている時に電話のベルが鳴った。「モーさま、おはようございます。佐渡は沖も凪です」──1日早く花郁悠紀子と一緒に新潟へ向かったド・サトからの連絡だった。
「目醒めさめざめ」(2010-12-01)より転載。
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素晴らしい回文 ! (トミー。)
2013-09-29 10:47:21
sknys様
ポケモンとか、長期連載物には昔々のSFやミステリーの引用がよく見られますね。
そっくりではないにしても、同じようなシチュエーションとか。
インスパイアされて制作、ってな感じですが。
それらが悪いとは思いません。
若い読者に古典的SFを教えてあげるのも良いと思います。
あんまりそっくりな場合は出自先をちょっと書いておいて欲しいですがね。

「金星樹」にも、元ネタのようなものはあるのかな~と思うのですが、あいにくSF関連に疎いもので。。。

萩尾 望都さまのお名前が回文になるとはびっくりです !

>目醒めさめざめ

これも回文ですね~!
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