ほごねこ お兄さん
今回は、保護猫のお話しをさせてください
駅前の広場では、時々保護猫の譲渡会が行われております
ケージに入った保護猫たちが
新しい家族との出会いを待っております
ある時、保護猫の募金活動をしているお兄さんに私は出会いました
大きな声で道行く人に呼びかけ、深々と頭を下げております
これほど熱心な呼びかけを聞いたことはありません
真摯に頭を下げる訴えに、私は心を動かされました
少額ですが寄付をさせて頂くと
チラシを持って、お兄さんが挨拶に来てくれました
私の住まいでは、ワンちゃんやネコちゃんの飼育は禁じられております
それをお断りした上でお話を聞きました
チラシの一番上に掲載されている子を何とか救いたいと
ガラガラ声で、お兄さんは言いました
「この子はFIV(猫エイズ)で、事故にも合っており
家族として迎える条件が厳しいのですが…」
そこでようやく私は気がつきました
この子を救いたいからこそ、熱心にお兄さんは呼びかけていたのです
弱いものを守ってあげたい
小さな命を救いたい
これがお兄さんの気持ちだったのです
悲しい保護猫、そして何て心の優しい若者でしょう
ネコが悪いのではなく、飼育を放棄するヒトに原因があるのでは?
私がたずねると、お兄さんは小さく頷きました
月子のティーハウス・第1話は
どなたにも親しみやすいストーリーで始めたいと
私は考えておりました
猫を登場させよう!私は思いました
その猫を、さくらと私は名付けました
ご一読ありがとうございました