静かで落ち着いた小都市

昨日、所要で二人の人物に会うため、長野県の駒ヶ根市に行った。新宿発の高速バスに乗って約４時間である。渋滞に合うかなと思ったが、そんなことももなく、途中、バスの外を流れ行く新緑の山々を楽しんだ。二人の人物との話し合いも何とか終わり、駒ヶ根駅から少し離れたホテルに一泊した。

駒ヶ根市に滞在するのは三度目である。朝、昨日会ったうちの一人ともう一度会い、それで今回の訪問の目的はほぼ終わった。後はのんびりと２０分ほど歩いて駒ヶ根駅に向かった。中央アルプスを遠望する、実に静かで平穏な田園と小都市の風景であった。金融危機や景気後退、新型インフルエンザと世界は不安が続くが、この地方都市ののんびりと落ち着いた様子は、そんな騒々しさからはかけ離れていた。

午後は、フリーだったので駒ヶ根駅から松本に向かった。飯田線で岡谷まで１時間と少し。のんびりと一つ一つの駅の様子みながらローカル線を楽しむのも久しぶりだ。沿線のどの町も、静かで平穏でのんびりと落ち着いている印象が深かった。岡谷から松本までは、特急に乗ってあっという間であった。

松本城を見ることにし、１５分ほど歩いたが、駅周辺と城までの街並みもまた素晴らしかった。しゃれてモダンな街並みだが、城下町らしい落ち着きも感じられた。松本城へ行く途中、ほぼ市の中心部に女鳥羽川（めとばがわ）が流れ、これがまた街に何ともいえぬ潤いを与えている。ゴールデンウィーク中だがら松本城目当ての観光客がかなり多く散策しているが、それがまた街の雰囲気を明るくし、「日本って本当に平和だな」という感じを強くした。

黒色を基調とした松本城は、幅広いお堀を前に何とも言えず美しい。ただ、内部の見学には、見学者が列をなし、列に並ぶこと３０分、さほと大きくもない城内を一巡するのに、ゆっくりと動く列にしたがってたっぷり一時間半もかかった。