徹底されたプレッシングの意識
大量点よりも完封よりも、やろうとするサッカーへの手応えが最上の戦果だった。
前線からとにかくプレスし、高い位置でボールを奪う。
それを誰一人サボることなく続けた成果が、5-0というスコアに表れた。
特に愚直なまでにチェイシングを繰り返す2トップの働きは賞賛に値するものだった。
それがよく表れていたのが、2点目となった坂田のゴール。
猛烈な勢いでプレスに行くと、DFのクリアは大島の体にあたり、真下に落ちた。
それを拾った大島は、落ち着いてフリーの坂田へ。
坂田にやるべき仕事はそう多くなく、右足を振りぬくといとも簡単にボールはゴールへと吸い込まれていった。
それ以外にも、5点目の山瀬功のゴールも同じように前線でボールを奪ってのもの。
最後まで諦めずボールを追った坂田がクリアにいったGKに腹の辺りを蹴られる場面もあった。
それほど高い意識でプレスしていたのである。
大分・シャムスカ監督は「マリノスの出方は予想通り。我々のコンディションの悪さがこの結果を生んだ」と敗因は自滅だと語る。
しかし、そんなことはないだろう。
マリノスの運動量が常軌を逸していたのだ。
生まれ変わるマリノス
早野監督も「やろうとすることができれば、結果は出るということ」と胸を張る。
山瀬功治も「攻守に形が見えてきた。意識がまとまりつつある」と自信を深めた様子。
選手たちの表情は一様に明るく、上昇ムードが漂っている。
「まだはじめたばかり。継続的にやっていく」と宣言した早野監督。
豊富な運動量が必要なこのスタイルは、11人で乗り切れるものではない。
その点に関しても「若手が伸びてきている。競争で選手層が厚くなればいい」と心配していない。
鈴木や松田、外国人選手も能力で負けているから出られないのだと指揮官は強調した。
マリノスは、確実に生まれ変わっている。
横浜の至宝となれ
そんな新生マリノスを支えていくだろう選手。
それは背番号32に他ならない。
山瀬幸宏その人だ。
兄・功治に劣らない高い技術を武器に、この日もピッチを躍動した。
前半11分、右サイドで田中隼がボールをはたく。
パスを受けた山瀬幸は、ひとつドリブルを入れると左足を一閃。
次の瞬間、ボールはネットを揺らしていた。
早いモーションからのシュートに、相手GK西川もなす術なし。
せまいニアを破る見事な一発だ。
自らの誕生日を祝う祝砲は、その才能を示すには十分だった。
「最初は見えなかった。でもゴールが揺れてたから、入ったと思った。うれしい」と初々しく語る山瀬幸。
そんな弟の初ゴールに、兄は真っ先に駆け寄り喜んだ。
「本人も自信になると思う。あれくらいはできると思っていた」と弟の能力の高さを認めている。
「試合に出れるようになって、やっと兄と比べられるところまできた」
山瀬幸は、試合に出られる喜びをかみしめている。
そして、それを見ているマリノスサポーターも、同じように喜んでいる。
この日、暮れゆく横浜の空には新しい才能がまばゆいばかりに輝いていた。
横浜FM5-0大分(試合詳細)
大量点よりも完封よりも、やろうとするサッカーへの手応えが最上の戦果だった。
前線からとにかくプレスし、高い位置でボールを奪う。
それを誰一人サボることなく続けた成果が、5-0というスコアに表れた。
特に愚直なまでにチェイシングを繰り返す2トップの働きは賞賛に値するものだった。
それがよく表れていたのが、2点目となった坂田のゴール。
猛烈な勢いでプレスに行くと、DFのクリアは大島の体にあたり、真下に落ちた。
それを拾った大島は、落ち着いてフリーの坂田へ。
坂田にやるべき仕事はそう多くなく、右足を振りぬくといとも簡単にボールはゴールへと吸い込まれていった。
それ以外にも、5点目の山瀬功のゴールも同じように前線でボールを奪ってのもの。
最後まで諦めずボールを追った坂田がクリアにいったGKに腹の辺りを蹴られる場面もあった。
それほど高い意識でプレスしていたのである。
大分・シャムスカ監督は「マリノスの出方は予想通り。我々のコンディションの悪さがこの結果を生んだ」と敗因は自滅だと語る。
しかし、そんなことはないだろう。
マリノスの運動量が常軌を逸していたのだ。
生まれ変わるマリノス
早野監督も「やろうとすることができれば、結果は出るということ」と胸を張る。
山瀬功治も「攻守に形が見えてきた。意識がまとまりつつある」と自信を深めた様子。
選手たちの表情は一様に明るく、上昇ムードが漂っている。
「まだはじめたばかり。継続的にやっていく」と宣言した早野監督。
豊富な運動量が必要なこのスタイルは、11人で乗り切れるものではない。
その点に関しても「若手が伸びてきている。競争で選手層が厚くなればいい」と心配していない。
鈴木や松田、外国人選手も能力で負けているから出られないのだと指揮官は強調した。
マリノスは、確実に生まれ変わっている。
横浜の至宝となれ
そんな新生マリノスを支えていくだろう選手。
それは背番号32に他ならない。
山瀬幸宏その人だ。
兄・功治に劣らない高い技術を武器に、この日もピッチを躍動した。
前半11分、右サイドで田中隼がボールをはたく。
パスを受けた山瀬幸は、ひとつドリブルを入れると左足を一閃。
次の瞬間、ボールはネットを揺らしていた。
早いモーションからのシュートに、相手GK西川もなす術なし。
せまいニアを破る見事な一発だ。
自らの誕生日を祝う祝砲は、その才能を示すには十分だった。
「最初は見えなかった。でもゴールが揺れてたから、入ったと思った。うれしい」と初々しく語る山瀬幸。
そんな弟の初ゴールに、兄は真っ先に駆け寄り喜んだ。
「本人も自信になると思う。あれくらいはできると思っていた」と弟の能力の高さを認めている。
「試合に出れるようになって、やっと兄と比べられるところまできた」
山瀬幸は、試合に出られる喜びをかみしめている。
そして、それを見ているマリノスサポーターも、同じように喜んでいる。
この日、暮れゆく横浜の空には新しい才能がまばゆいばかりに輝いていた。
横浜FM5-0大分(試合詳細)