名物おばちゃん、逝く

 　今日は、先日亡くなった「生田のおばちゃん」の告別式やった。
ちゅうことは、昨夜がお通夜。
当然、両日参列さしてもらう。

　通夜式の最中、近所の連中・来客数人が、ガヤガヤワイワイ…
... 坊さん一生懸命拝んでくれてんのに、聞きもせず…
当然のように、怒鳴る！！！わし。。
あんな場面、黙ってられへんのが、わし。

　「じゃかぁしゃい！！！黙れ！！！！」と一言。
元々わしらも、しゃべってたんやが…自分勝手の極み！と、近くにいた連中の一言が、わしには利いた…
わしの横に居ったのが「トッチ」、今日の喪主等と一緒の同級生。

　わしらの仲間で一番の「優等生」でもないが、常識人。
ええこととあかんこと！白と黒、〇と×…を、きっちり判断できる奴。
面倒くさいくらい、その辺は真っ直ぐ。
そいつが、わしの横であっちをチラッ。こっちをチラッ。。。

　わしゃ腹の中で「おまえ、わしに言え！」ってか？？？？？と判断した。いわゆる、アイコンタクト！ってやつ。
実はわしはＮＯ.１の立場のように振舞わせてもらってるだけで、ほんまわ「トッチ」が影のヒクサーやった。

　お焼香の時。。。。。。。
喪主の生田が一番先に！やが、参列してくれてはる方々や、俺達に「一礼」も無い。
奴の常識外れもはなはだしい！ちゅうか、世間知らずもはなはだしい。
葬儀を請け負ってる、葬式屋も地元の業者で、これまた同級生。

　こいつのとこいって、おまえちゃんと喪主の礼儀作法くらい教えておけ！生田が恥かくやんけ！と文句を言う。
そいつ曰く、おまえなぁ…業者が、そんなことまで教える？
作法そ聞かれたら、ちゃんとルールは説明するけど…こっちから、アホの子に言うように…は、無い。って。

　わかった、ほなわしが直に言う。
式が終わり、残ってる身近な人達と飲み食い。
真っ先に喪主を呼んで「おまえ、お焼香の時の・・・・・・・・あのうるさい連中・・・・・」と、あれやこれや言うといた。
同級生は、岩本もうええやんけ。かんにんしたれ。。と言うが、そうやない。生田が笑われるから、言うてやらんとあかんのや。

　今日の告別式では、ちゃんと…に近く出来ていた。
身内でもなく、兄弟でもないが…幼馴染ちゅうのは、それなりに気になるもんや。
おばちゃんも三途の川の手前で「こいつ大丈夫かいな？」と心配してるぞ！ってなこと言いながら…
ちっちゃくなったおばちゃんをお見送りして、帰社。

　昨夜わしに「おまえの自分勝手には、閉口するわ」と言うた奴、三輪。
こいつにまつわる「お話」は数に限りが無い。
まず今回出すのは、お焼香編。

　わし等がまだ２０歳くらいの時、サッカー部の先輩が亡くなった。
わしは爺さんの時経験してたが、三輪がお葬式に参列したのは、はじめて。
お焼香の時、先輩達の後ろに並び、わしと三輪の順番が来た。
三輪は、お焼香の「香」を食った・・・・・・・・・・・・

　あいつ、先輩達を後ろから見てたら…ちょこっと摘んで、口に数回入れてはる！と見えたらしい。
わしの横で、三輪が人生ではじめてお焼香をする瞬間。
奴は「香」を食った。
めちゃくちゃ苦そうな顔して、わしの方見て「えっ！違うん？」と目が潤んでた。

　先輩が亡くなって哀しかったんか、香が苦かったんか…
いまだ真相は不明。
そんな奴居る？
本日もご清聴ありがとうございました。

　生田のおばちゃんは、皆に送られて、やすらかに行きはりました。
おばちゃん仲間や、井戸端会議仲間、しみーず仲間のおばちゃん軍団の方々、口々に「次はあたしやなぁ～」「いやいや、あんたまだ元気やん。うちのほうが早いわ」「もうそこまでお迎いきてるわ」ってな会話しながら、先行って待っててな～うちらも近いうち行くからな！って。。。
たぶん、ほんまやと思うわ。