伊勢の土産

　リゥ～クゥェストにお答えして、今日は「土産話」。
土産話ちゅうても、話とちゃう。話は、もう昨日終えた…片浜荘
土産のお話で、土産話ちゅうんや。
誰かさんが、「家に土産買ったのか？」ってなこと聞くから、物はついでや
伊勢の土産の、お土産の話するわ。

　旅に出ると、必ず買うのが「土産」。
別に買わなくても、なんてことないんやが…ついつい、珍しいor美味いor旬の物等々、選ぶ条件はその都度違うけど…買うこと間違いなし
特に「名産」とか「特産」ってな銘を打ってると、７３％ＧＥＴ

　その上、これでおしまい！とか、これで最後！
決め文句の三番は「高級」、二番は「特上」、そして最高の殺し文句は『限定』
そんな、こんなの土産物話。


　だいたいが、今回のような「ＰＴＡ」ちゅうのは…何を隠そう、おばはん主体。
わしらおっさんチームは、賑やかし～～みたいな存在で、何一つ意見すら聞いてもらえない…特に今回は、ほとんどがどこかの会長～～クラスの、うるさいおばはんの中でも、そのまたうるさいの二乗も三乗も四乗も掛けたような連中の団体。
もう片浜荘の話は、せんが・・・片浜荘。
土産もん屋でも、中々の男前よ

　まず、基本。
複数個、複数枚、複数本買う＝値切る
複数ちゅうのは、基本「２つ以上」端数切りからスタート
そりゃ～１０個とか２０袋とかなら、交渉の場に立ち会ってやってもええが…
佃煮のビン、二つ買って１２００円。ちゅうことは、一個６００円やん。。。
二つ買ったら、もう１０００円やからな…その場合２００円は端数

　バスの旅ちゅうのは、土産物や海産物屋に寄るのが定番。
当然運転手、添乗員には「手数料」が入るので、奴等は寄りたがる！のが世の常。
行き道は、おかげ横丁につき、おばはん軍団とも～～気持ちよく離れ離れで買い物が出来る。わしらおっさんチームは、影を潜めるように…コーヒーでも
が、どこからか、うちの団体のおばはんたちが…二人～～三人～と集ってくる
両手に「ぎょうさん」ぶらさげて
の、おかげ横丁。　ちなみに、わしゃ～組紐、数本

　究極は、次の日の「朝市」からスタート。
朝市って、と～れとれ、ぴ～ちぴち～の海産物に、天日に干した干物に、朝取りの新鮮無農薬野菜に、おばあちゃん達の手作り食品等々が定番。
相差近くの、なんじゃら神社門前へ、ＧＯ

　ベニヤ板一枚～二枚程度の台の上に、昔「海女」やってんやろなぁ～ってな雰囲気のおばあちゃん達が、各々得意の品物を並べて座ってはる。
でも、ちょっとだけやねん…５スペースしか出てへんねん。
端から端まで、おもっきし朝市じゃないのよ…

　しか～～～～～し、ドラマはあった。
どうせ、ろくなもの無いで…と、たかを括って覘いて見たら
そこには、苦節８６年のおばあちゃんの『人情』があった。
５つあるブースの中の一つ、おばあちゃん二人が、四つの品物を並べて、掛け声もかけることなく、ちょこんと座ってる。

　他のブースは、海産物や干物等「人気商品」を安く、ふんだんに並べてる＝普通に人が集って賑わってる。
が、このお人よしそうなおばあちゃんとこ、人の気配なし
品物を並べてるベニア板には、四種類の手造り『赤飯』『たくあん』『餅菓子』『大学芋』。赤飯から順に200円・100円・100円・200円。
売ってるばあちゃん、７９才。
後ろで座ってるばあちゃん８６才。

　わしも一緒に、後ろで座ってるばあちゃんの横に腰掛けて「ばあちゃん、元気そうやな～今日はどないや？売れそうか？」って聞く。
ばあちゃん「よう来てくれはった、こうしてるだけでええんや。売れても、売れなんでもええんやで」と、仏さんのような、しわくちゃな笑顔
わし　「ほな、どっちでもええんやったら、全部売っちゃおう～ぜ！」

　ってなことで、うちのメンバー呼び寄せて「おまえら、端から全部全種類持って行け！」
ＰＴＡのおばはん連中は、乗りがええのが魅力よ。
「○もっちゃん、全部払っといてや！空にするから」と、大ボス格の巨大なおばはんが先頭切って乗って来てくれた
任せとけ、支払いの心配はせんでええ。持ってって空にしてまえってなことで、1ブースを空っぽにして来た。

　あとから応援に来た爺ちゃん、来てからビックリ
ばあちゃんと爺ちゃんとの会話。
ば「ええ御仁が来てくれて、全部買ってくれたんや」
じ「えっ！そんなことがあるんか！」
ば「あの御仁らには、ここの神さんのご利益が、必ずある」
じ「長いことここで商売してるけど、はじめてやね～全部なくなったのは」
ば「ありがたや、ありがたや」…ちゃんちゃん

　横二軒のおばあちゃんも、声を掛けて来た。
お客さん、こっちもおいしいのあるよ！なんかいかがかね？
ってなこと言われて、おばあちゃんの笑顔で呼ばれたら…弱い…
隣で「ひじき」＆「わかめ」、あるだけ買った。
その袋の「商品名」は、広告紙の裏へ手書きで『ひじき』『わかめ』と記してあった

　その隣のおばあちゃんからも呼ばれた…それも笑顔で
そこには干物、アジ・イワシ・イカの三種類だけ。
やが、これまた肉厚の美味そうな干物。
スチロールの箱の中に、並べて売ってる。
笑顔のおばあちゃんに『この箱全部買うよ』ってなことで、そこの干物全部買った。

　朝市のおばあちゃんに弱い、わしであった。
でもね、ええかっこして「全部買うよ！」ちゅうてもね…
安いのよ、何を隠そう～～～一つ目のブース丸ごと買ってもね…数千円。
わかめとひじき、山盛り買っても…二千円足らず。
干物、箱全部買っても…数千円。
持ちきれないくらいの「美味いもん」買っても、朝市は安い

　というのも、いつも社員や職人さん達に分けて、配って、おかんや家にも持って帰るには…どこへ行っても「そこそこの数」がいるのよ
普通に土産物屋へ行くと、これ10個、あれ10個、それ10個、もひとつこれも10個。。。
ってな風に買い物することに比べたら、朝市はこっちもありがたいくらい安いし、気持ちが良いのだ

　あとは、立ち寄る所々で、おかあちゃんたちは「山ほど」買ってるが～～
わしゃ～これと、昼飯時に食った「あおさの佃煮」が美味かったので、それもぎょうさん買って来たよ。
ってなとこが、今回の土産物話である

　　　　　　　　　　　　　　　　しかし、長い文章になっちまった…ごくろうであった