四 婆

　『秋の茶会』無事終えました。
わしが以前参加したのは、丁度一年前、昨年の十一月であった。
元はと言えば、数年前の春…わしがお袋や叔母に「抹茶」と「茶菓子」を、なんかの拍子で持ってったことからはじまったらしい。

　会を重ねるごとにエスカレートし、茶碗や茶せんの増えること。
特におかんのすぐ下の妹＝叔母は、旅好きで～年に１０回も２０回も「旅」をする。
この叔母には、わしゃ～どえらい世話になってきた

　もう来週７６歳を迎えるが、現役のＯＬである
わしゃ～生まれたときから、いまだに「姉ちゃん」と呼ぶ。
いまさら「おばちゃん」とは言えない・・・しばかれる
この姉ちゃん、あっちゃこっちゃへ行く先、旅先で「茶碗」ばっかし買ってくる。
いつの間にか、あの家は・・・茶碗屋をすることになる。

　前回同様、うるさい。
茶会とは粛々と、清々と執り行われるものと・・・
ちゃうらしい、飲んで食って、騒いで『笑う』
『茶』も普通の量やない。

　綺麗な、華麗な、趣のある、重厚な、紅葉や紅梅の美しい～茶碗に、なみなみと抹茶を入れて、ゴクゴク飲む。
まるで、宴席で「どんぶりばちに日本酒をなみなみと入れて、回し飲み～」状態…でもないが、少なくとも二人前は入れる。
どうせお代わりするんやから、最初からぎょうさん入れとけ～ってなとこよ

　昔、向う隣に『乳もみ』と言う看板があった！ってな話になった。
今は目にすることもなくなったのか、そんな職業はなりたたないのか、隠れてやってるのか？定かではない。
「乳もみ」、叔父とわしとで「開業」しょう！！！となった。
叔父が右専門で、わしが左専門…おまけに、うちのオヤジまで出で来た！
オヤジは両方のお乳を、引っ張りあげる役目らしい…どんな身内や

　実験台になるのは、７９歳のおかんと７６歳の姉ちゃん…
誰もさわりたくねっ・・・・・・
もう延びきってるわやて・・・
オヤジがポロッと言うねん「昔赤子を背負いながら、乳を後ろに伸ばして飲ませてた人が居った」って、真顔で言うねん。

　全員、一応オヤジが年長者で「兄貴」「兄ちゃん」と呼ばれてる立場やから、誰も「んな、アホな！」とは突っ込まない。
仕方なく、わしの出番や…「オヤジ…そんな奴は居らんやろ！」とお決まりの突っ込み。
オヤジは真顔で「いいや、居った。あれはなぁ～久米田の谷の奥の…」ってわしらの知らん場所まで言い出した一同びっくり仰天。

　もう皆の我慢も限界や。。。。
叔父も姉ちゃんらも、「兄ちゃん、そんなアホな～～～～～」
赤ちゃんを背負いながら、乳伸ばして吸わせるって！！！！！！！
ちゅうてたら、悦っちゃん姉ちゃんが言う「もしかしたら、昔の人はぎょうさん生んではったから、その子が１０人目くらいやったら伸びてるかもしれんで…」やて

　あかん、もう止められへん。
皆さん、言いたい放題のトンチキチンや。
食うてるもん口からこぼれるし、飲んでるもんダラァ～って垂らすし…
うるさい元気な老人ホーム状態やし
そんな、こんな状態の『秋のお茶会』でしたが、何か？
ちなみに、この写真は・・・記事とは全く関係