１２７（合格通知）

　うちの次男坊話
これがガキの頃から、脳みそが薄くて、わしに似ずちっちゃくて色白のひ弱なガキやった。
高校生の頃までは、まじで今年西武に入った、話題の菊池君！にそっくりな奴。
最近生意気に、ちょっと色気好きやがって、髪の毛なんか伸ばしちゃったりしてるから、普通の若者になってきた。

　人見知りがあり、人前ではあんまし上手く日本語がしゃべれない奴で、外国人は皆「敵」やと信じてはった。
アホなガキほどかわいい！と言うが、なんとなくわかる。
どこか不憫に感じるものよ。。

　ちなみに上のガキは、やりたい放題、言いたい放題で、わしの生き写しみたいなガキやったから…ほっておいても、全く一人で生きていけるタイプの人間。
それが今は、高校の教師になるべく「講師」ってな中途半端なフリーターやっとる。
あんなもんフリーターと一緒やで、なんの保証もなきゃ～就職でもない…ただの腰掛もええとこや。
あと一回だけチャンスを与えてあるが、来年落ちたら「やめさす」。

　次男坊は自分が幼稚なくせに、幼稚園や保育所の子供たちが好きで、あんな子達の世話をする仕事をしたい！と進路を決めた。
奴は一回どうでもええような形で大学に入った、いま流行のアホでも馬鹿でも「誰でも・どこでも大学～～入れます～」システムに則って
もちろん目的もなきゃ～やりたいこともない・・・

　そんな息子を見ていて「クビ」宣言発令。
一瞬にして奴はプ～太郎になった、大学は親にクビにされ、バイトも無く、やる気も覇気も、目は死んでるし、心は腐ってるし、奴にとっては最悪の一年やった１８～１９歳の頃もあった。
なんかやりたいこと探せ、おまえは世間知らず過ぎて「己のやりたいことのセレクト」すらできんアホや。

　時間掛かってもええ、いまおまえらの年の１年や２年はなんてことない！
本気で生きるんやったら、時間やるから考えろ！ってなことで、やっとこさっさ～「保育」したい！と出てきた。
よっしゃおまえがやりたい！と決めたなら、必死でやれ
ってなことで、あらたな専門校への入学となった。

　ガキ共はガキ共で、短い間にもそれぞれの人生があるもんや。
いずれにせよ、一生懸命が基本やが、決めたことを最後まで貫くことは安易ではない。
来春「就職」の時期がくる、同じ子供たちの世話をし、面倒を見るなら「大阪」でなく、沖縄か北海道へ行け！と

　たぶん、あっちの子達の方が「素直」「元気」で、子供らしいと思わんか？
それに親に甘えたくても、海の向うならそうそうには帰ってこれんのも、丁度ええじゃない！ってなことで…一生懸命探すが、この就職難。。。
地元最優先らしく、中々向うでの就職先はなかった…らしい。
当然わしの風は一切吹かさない。

　上のガキにもわしの風は吹かしてないが、委員会共が勝手に「気遣い」したと思われる。礼を言う筋合いでもないので、一言も礼は言ってない。
大阪市の高校の講師に雇われるのも、講師如きでもちょっとした競争めいたこともあるようや。
基本、わしゃ公務員資質が大嫌いやから、教職員にはなって欲しくはない。
いま気楽な講師の間に「腐った気質」「何が平等か」「教師の常識、世間の非常識」を体で覚えて来い！というてある。

　話があっちゃこっちゃへ行く、それがどうした
結局先月に、大阪のどこぞの幼稚園か保育所に、就職試験たるものを受けに行ったようや。
奴にとっても、我が家にとっても「就職試験」ってな「試験」は初体験。
結構ドキドキするやん、合否の案内が来るまで

　今週明けに、朗報が届いた。
朗報と言うからには、『合格通知』やったんや世間で言う「桜咲く」ちゅうあれや、あれ
いままで感じたことの無い、ちょっとした「嬉しさ」を感じた。
あの人のケツばっかしくっついて歩いてた奴が、就職って…

　もう体はわしより大きく…体重以外は、わしを抜いた。
甘えたには違いないが、それなりに社会人になってく奴等を見てると、ついついしばきたくなる。
いつも家では、すれ違いざまに「蹴る」か「殴る」。
これは男同士の挨拶で、奴等は絶対「身構えて」わしの傍を通る。

　それも、最近は「おとう、おもっきし腹どついてもええで！俺様の腹筋で、おとうの手をやっつけたるわ！」ってなえらっそうなことを抜かしやがる。
次男坊はなんにもしてへんくせに、筋肉だけはすごい。
力も無く、腕相撲したら、１００％わしが勝つのに…見掛け倒しの筋肉、我が家で奴は「見せ筋ヤロー」と呼ばれてる。

　そんな、次男坊に合格通知が来て、ちょっと嬉しかったのよ。
わしも普通の親やった。
長々書いたけど、今日はこの話題で１２７。