テヘラン、バグダッド、テルアビブ、、、中東の都市には独特の魅力があります。が、カタールには、それは期待出来ない。最初から覚悟の参加でした。歴史や文化に浸る観光的楽しみを味わえないなら、ということで決断したのは「宿泊いろいろ試してみよう!」でした。
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早い時期から酷評されていたファンビレッジをはじめとした宿泊の記憶です。
物件1
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入国して最初の宿はドーハ市内のアパートでした。アパートとはいえフロントが設置されています。民泊などに比べるとずっと便利。キッチンには基本的なものが揃っていて助かりました。何よりも洗濯機がある!
何よりも、このアパートはとにかくフロントのスタッフが親切でした! 初めてのカタールで、要領を得ないことがたくさんありましたが、優しく教えてくれました。
近年の旅はアパートを選ぶことがほとんどです。洗濯機があると荷物を減らせる、キッチンがあると現地の食材を楽しめる、が大きな理由です。
このアパートに期間中泊まり続けると楽なのは承知で次は悪評噴出のファンビレッジへ。
物件2
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正直参りました。砂埃と直射日光の厳しさに体調維持が難しい状況の中、チェックインの混乱、トレーラーハウスの不備(テレビが映らない、お湯が出ない、修理を頼んだら深夜12時半に来ていろいろやってやっぱり治らない、火災警報器の電池が切れていて警報音が鳴りっぱなし、エアコンの微調整が不能、食器は紙コップ二つ、コンロがあったので安い鍋を買ったけどコンロは使用不可、場内が広過ぎてフロントやスーパーや大スクリーンに行くのにトゥクトゥクを捕まえなければ行き倒れになるかも)などなど、
人間試されてる感じが半端ない。しかも、コスタリカ戦で不甲斐ない試合をしてしまった。
「ノマドランド」的な雰囲気を満喫する計画は、「修行の旅」となりました。
でも、終わってみたらこれも良い経験。日本人どうしで助け合ってスムーズにチェックインしようとしたり、トゥクトゥクで爆走したり、近所を彷徨ってたら素晴らしいエジプト的なサンドイッチ屋さんに出会えたり。
これもまた旅の醍醐味ですね。
物件3
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トレーラーハウスでの修行を終えた後はクルーズシップホテルに泊まりました。
最大のメリットは、
酒が飲める!!
サッカー見放題!
お湯が出る!
砂埃が無い!
朝食食べ放題なのでランチパックが作れる!
タコ酢が食べれる!
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砂漠でランニングは無理がありますが、ここの海沿いの早朝ランニングはめちゃくちゃ気持ち良かった。
ちょっとつまらなかったのは、値段設定高めなので、サポーターに偏りがあったこと。
みなさん品の良い人ばかりで、、、
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快適なクルーズシップホテルでしっかりリフレッシュして、次はいよいよコンテナボックスでの宿泊です。
物件4
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酷いとの報道ばかりで身構えて臨みました。
しかしながら、トレーラーハウスでの修行がいきたのでしょうか?楽しい日々を過ごすことが出来ました。
チェックインの列はすごいけど、QRコードでの整理券配布が徹底されていて大したストレスは感じず。アナウンスもまめで、タダのランチやドリンクも提供。
建物は確かにコンテナボックスですけど、短期生活するには充分です。お湯、エアコン、冷蔵庫、どれもギリギリだけどセーフ!
なによりも各国のサポーターと素で触れ合えるのが楽しい。
朝ごはんはいつも室内の椅子とテーブルを外の日陰に出していただいたのですが、通りがかりの皆さんが話しかけてくれて楽しかった。ドイツとスペインを破ったので照れ臭い位に褒めてくれるのです。
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スペイン戦を前に雑念を払い集中しよう!との思いで行ったアルワクラの海が気持ち良かった。高級リゾートからかなり離れていることで金満な感じは皆無。
コンテナボックスから地下鉄とバスを乗り継いでの旅でした。
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このコンテナボックス宿泊が割と好印象だったのは、何よりもスペイン戦の勝利のおかげだったんでしょうね。きっと。
昔、1997年の久米&小宮コンビのニュースステーションでフランス大会出場を決めた後にジョンカビラが、「道端に落ちているゴミでさえ輝いて見える」と発言したのを思い出してニヤニヤしてました。
さてさていよいよトーナメントです!
こうなると期待して予約したのは砂漠のテント泊。砂漠と海が両方とも味わえるとの触れ込みでした。
物件5
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これが噂のグランピング!という感じでした。
めちゃくちゃラグジュアリー。
砂漠の辛さも無く、設備も充分。
レストラン、ジム、プールもありました。
ワールドカップ後は、リゾートとして営業していくそうです。
リフレッシュとしては最高でしたが、いつものキャンプとは全く違う豪華さに戸惑いも感じました。
ひとつだけ大きな問題が。
とにかく遠い。1番遠いスタジアムよりもずっと遠い。スタジアムへのアクセスはシャトルバスなどがしっかり手配されているけど、ここには路線バスと思われるものを乗り継がないと来れない!
行きは路線バスのドライバーが「ここで降りろ!」と言うので降りた場所が乗り継ぎバスすら来ない場所。「ここから重いスーツケース持ってどうするの?」と聞くと「タクシー!」との回答。Uber系の白タクと交渉するんだけど、タクシードライバーもキャンプサイトを把握しておらず値段もめちゃくちゃ。
こんな時、いつも思うのは「制作部で良かった!」です。即座のリサーチと交渉で、なんとか無事に辿り着きました。
帰りもいろいろ。
メトロの駅(バスで1時間くらい)に向かうシャトルバスが出ると聞いたので、フロントで待って乗車。
ところがこのバスはメトロまでは行かず、メトロに行く路線バスの近くの停留所までだったのです。あらあら。
我々の不安そうな表情を見たもうひと組の乗客が励ましてくれました。
「自分たちも同じ経路だから大丈夫!」と声をかけてくれ、冷えたペプシをくれました。
ウェールズのサポーター。
プレーオフのウェールズ対ウクライナを見ていたので、乗り換えの時間も楽しいサッカー話になりました。
物件6
最後の宿は、アパートホテル。
アパートなんですが、ホテル的な機能も備えた快適な環境。
本当に楽で、旅の疲れとトーナメント敗退を癒すには最高。
なんですが、シンドイ場所を含めて移動をして本当に良かった。
カタールをたくさんの角度から味わうことが出来ました。
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人生に旅は必要です。
コロナ禍で失いつつあった人間としてのノリシロが、少しだけだけど取り戻せたように思います。
自分の目でしっかり見て考えることを死ぬまで続けようと思います。