今日の5月31日から6月6日まで、世界保健機関 (WHO) が定める 「世界禁煙デー」 ですネ。
今から25年前の1989年5月のWHO総会で、毎年5月31日を 「世界禁煙デー」 とすることが決議され
この期間 世界各地でタバコの害を 訴えるイベントが アチコチで行なわれます。 WHOから禁煙の
模範国と されているタイでも 同様です。 全世界の190カ国以上の国が禁煙デーとなります。

WHOでは 毎年違ったスローガンを 掲げて禁煙運動を 推進していますが、今年のスローガンは
「タバコ税を 上げよう (Raise Tobacco Tax)」 で、“タバコ税を 上げて消費を 減らし、疾病と
死亡を 減らそう“ という趣旨です。 日本でも2010年に健康の為の増税が行なわれました。
タイでもタバコとアルコール類は、諸物価に較べて高い位置づけにあります。
何度か 当ブログにも書いていますが、ワタクシの前職は米国のタバコ メーカーでした。

そこで大きく取り組んだのが、未成年者喫煙問題です。 自販機の成人識別カード導入や夜間規制と
メーカー側から提案してスタートしたものが多いんです。 米国は訴訟国ということもあり、これらの
問題には敏感で、JT以上に積極的でした。 同問題に関わっていましたので 得意範囲? (苦笑い)
日本は学生の喫煙率がバカにできません。 昨年の喫煙率は、男性 32.4% 女性が9.7% 平均21.1%
ですが、これは、あくまで20歳までの喫煙率です。 日本の厚生労働省は、性善説を 取るようで

20歳以下の人は喫煙していないという調査です。 タイは性悪説ですから15歳からの調査です。
タイの喫煙率 (2011年)は、男性36.1% 女性1.7% 平均18.4% で、大きくは変わりません。
(日タイも性善説・性悪説を 意識していないと思います。 私的な発想です ・・・)
日本では、喫煙年齢と購入年齢が20歳となっていますが、タイでは 購入年齢が18歳で、
喫煙最低年齢は 明確に 謳われていないようなので、18歳なのでしょう。

日タイの喫煙率調査を、15歳 或いは 20歳に統一にしたら、日本の方が圧倒的に高くなります。
ある方から タイの禁煙活動のビデオを 紹介されました。 タイのCMは、なかなか訴えるものがあり
好評ですが、これにも感心・感動しましたねぇ~ そのビデオはこちらから
昨年の8月、タイ保健省は タバコの包装の表と裏に掲載する健康被害を 警告する写真と文の面積を
現行の55%から85%に拡大することを 義務付け、10月2日からの実施を 通達していました。 が、

米国タバコ大手のフィリップモリス社が、表示拡大は越権行為であり 商標が使用できなくなる
等を 理由に、取り消しを 求める裁判を 起こしていました。 まだ未解決のままのようです。
保健省が準備している警告文と写真は10種類で、黒ずんだ肺・のどに開いた穴などの写真です。
85%が実現すれば、オーストラリアの警告表示の比率82.5%を 抜き、世界一です。
これは未成年者にも、良い意味で影響が強いでしょうネ。 これがWHOの模範国たる所以です。


「タイでゴルフ友達になりましょ」 のホームページです



こういうところは見逃しておいて、模範国というのはおかしいと思うのですが。
パッケージにあるような黒ずんだ肺・のどに開いた穴などは本来はタバコ以外の要因もあるのに、まるでタバコが100%原因かのような表示の仕方です。
では慢性的な大気汚染に晒されている北京や、排気ガスで鼻の穴が一日で真っ黒になるバンコクのスクムビット通り周辺に住んでいる人たちの健康状態はどうなんでしょうか?こういう人の肺の写真などは見たことがありません。WHOや国立ガンセンターなどによって情報がかなり操作されているように思い、
不快に感じた次第です。
また次回、機会があれば、社会的損失が4兆円とも10兆円とも言われるアルコールについても話題にして欲しいと思います。
ちなみに私はお酒は少々飲みますが、タバコは全く吸いません。
WHOが、タイを 模範国としているのは、あくまで禁煙活動だけを みて言っているのですね。
それで大きな成果を 出しているからです。
排気ガスなど、また別の問題となりましょう。
アルコールの件、承りました。