「世界サブカルチャー史 欲望の系譜 シーズン3 日本 逆説の60-90s 第2回 70年代編」
明日、再放送があります。9月19日(火) 午後2:30 〜 午後3:00
1978年、ザベストテン、放送開始。
女性たちの人気を不動のものにしたのが、荒井由実。中央フリーウェイに、異邦人が流れた。
宇宙戦艦ヤマト、銀河鉄道999、の大ヒット。
現実社会では1977年のロッキード事件、ピーナッツが話題に。
中東ではイラン革命、第二次オイルショック。これが原子力発電所の推進を進めていたが、スリーマイル島原発事故が起こる。
1979年、沢田研二主演「太陽を盗んだ男」中学の理科教師が原子爆弾を作るという、破天荒な問題作。監督はゴジこと、長谷川和彦、カルト的人気を誇るが実は二本しか発表していない。
盗んだプルトニウムで原子爆弾を作ろうとする主人公、無気力に生きる彼にとって、それが心揺さぶられることだった。
爆弾の完成後、主人公は爆弾に問いかける「いったい何がしたいんだ、お前は」
長谷川和彦自身が体内被曝しているので、被ばくに対する意識は強かったはずなんですが、ただし 半原発的なメッセージを盛り込もうとしていたのは違うと思う。
彼はあくまでも主人公の絶望的な、彼には生きる感覚が無いんです。彼は生きる感覚を手に入れるために、プルトニウムを盗み原子爆弾を作る。
彼の孤独感、孤立した孤独な生き様を描きたかったのだと思います。
やるせない思いの主人公、結局政府に要求したのが、ローリングストーンズの来日公演だった。
全体を揺さぶるときに個人の欲望としてのストーンズ来日公演みたいなことが、出て来る辺りが70年代の絞り込みとして、長谷川和彦ぽい。
お前が殺していい たった一人の人間は、おまえ自身だ。
お前が一番殺したがっている人間は おまえ自身だ。
高度経済成長を経て、豊かになった日本人。しかし、集団から個の時代へと移り変わる中で、人びとは次第に精神的な支柱を見失い始めていた。
豊かさの中の空虚、社会と個人の分裂がほの見えたかのような、70年代末の日本。
明日の夜Eテレ10時45分から、バブル時代の80年代へと続きます。
日本の60年代から始まった、この番組。60年代から70年代の初めの番組エピソードは、自分自身は子供だったが、それでもあんなことがあったと思い出して、とても懐かしい。
70年代の半ば辺りから、ちょっと自分も大人になって、社会の一員として活動し始めた。バブルの中枢からは遥か遠くても、社会の動きの中で働き、少しは世間が見えてきた自分がいる。
80年代、自分はディスコで踊ることなどない地味な生活ではあったけど、まさにバブルに踊っていた大企業関連の片隅で仕事をしていた。ものがバンバン売れていた、当時の会社内の狂騒を思い出して、明日の放送も楽しみです。
千さんは慰謝料で揉めていました。
ジュリーは紅白に選出されて千さんは落選。潔さで明暗分かれました。
太陽を盗んだ男の。カンヌ映画祭のパルムドールになっていたかも。今だったら。
>『千さんはジュリーがナベプロ退社する前、方向性に悩んでいた頃に演歌に転向しないかと勧めたと聞きました。』
千さんにすれば、それが日本人歌手の一番ベターな道だと信じていたのでしょう。千さんが離婚するとは思いもよらず、当時は驚きでした。ジュリーが慰謝料でさらに揉めなくて良かったです。そこまでいけば、私とて愛想が尽きたと思います(^^;
>『太陽を盗んだ男の。カンヌ映画祭のパルムドールになっていたかも。今だったら。』
カンヌに限らず、アート系の映画がグランプリを取るので、それはどうでしょう。当時、3時間の上映時間が海外では長すぎると言われていたそうです。