松浪先生の最終出演シーン、途中までやってそれきりになりました。スッカリ後回しになってしまい、大いに反省m(__)m
鶴次先生役の矢崎滋さんは、その前には「ときめきに死す」や「山河燃ゆ」にも出演し、その後もずっと活躍していましたが、近年は姿を見ることも無くなり、どうしているのかと思っていました。この作品が放送されたせいか、ネットニュースになっていました。もう引退していたんですね。矢崎滋、『白鶴まる』CMでおなじみの俳優が東北で送る“哀愁に満ちた余生”
数十年ぶりに再会した松浪先生と、同級生、中河、りんの家族たち。
なごやかに松浪先生を囲んで会食の最中に、りんの新聞社の同僚が家に訪れる。
(同僚)せっかくのお休みのところにすいませんが。至急の連絡で
(松)何か突発事件でも?
(同僚)編集長が当局からけん責処分をくらって、謹慎を命じられた、ヘタすればクビだ。
(り)じゃ、やっぱり あの論説で?
(同僚)もちろんそうだ、それで我々で合議のうえ、抗議書を持って社長の家に押しかけようということになった。それで一応小野寺さんにも連絡をということで。
(り)それはどうも、わざわざ有難うございました。
(同僚)合議に参加するしないは自由です。それでは急ぎますので、失礼。
源造が出てくる「どうするんだ?」
(り)松浪先生がせっかくいらしているのに、どうすればいい?
(源造)その判断は君自身でしなさい。君にとって今どちらが大事か、良く考えて行きなさい。
(り)先生をお招きしてきながら、本当に失礼なことですけど、あたしやっぱり社に参ります。先生、ほんとに申しわけありません。頭を下げる
(松)もうしばらくこれでお逢いできないですね。
(り)こんな自分勝手な私をどうか許してください。どうかお元気で。
(松)おりんさん、あなたの目はいまとても輝いています。
(り)先生
(松)自分の求める心を大切に、正直に誠実に生きて下さい。随分昔にも、これと同じような事を言った気がするな。ささ、急いでいってらっしゃい。編集長によろしく。
(り)皆さん、すいません。
(源)こっちのことは心配するな
そうよ、こっちは役者が揃っているわ。
(り)すいません、それじゃ 行かせて頂きます。
夫と目を合わせ、目配せするおりん。出てゆく。
(源)どうも失礼いたしました
会社で、抗議書に署名するおりん
おりんが出て行った後、小野寺と対峙する松浪
(松)あなたには、改めてお礼申し上げねばならない。
(源)お礼?何の事でしょうか。
(松)随分昔、仙台の頃の話しですが、私が病気で倒れた時にあなたが背負って家まで運んで下さった。
(源)ああ、あの時の事ですが、私はただ先生をお運びしただけです。
(松)あの時、朦朧とした意識の中で、あなたの大きく暖かい背中が、ひどく心強かったことを今も覚えています。
(源)そうですか、ただ大きいだけで。
(松)あなたのその大きな背の後ろに庇われた人は、きっとあの時の私のように、どんなにか心強いか。その人たちは幸せな人達です。
(源)そうでしょうか
(松)私がこんなことを申し上げるのは、筋違いかもしれません。おりんさんの幸せそうなようすを見ていると、本当に嬉しいんです。
(源)おりんは、幸せでしょうか?
(松)自由な伸びやかな心で、間違いのない判断を下せる人間に、不幸なものはおりません。あなたの心強い支えが、おりんさんを あのように成長させたのだと、思います。
(源)おりんの生き方の最初の道筋をつけて下さったのは先生です。
あのはね駒が、道を間違えることもなく、ああして心に正直に跳ねて来られたのも先生のおかげです。
(松)いえ、私は何も。
(源)先生、おりんは先生の事をお慕いしていました。そして・・
(小野寺の言葉を遮るように松浪)
(松)そして今、おりんさんが誰よりどんなに愛しているのかも、私にはよくわかります。あなた方は本当にいいご夫婦です。
(先生、頷きながら)
(松)お二人にお会いしただけでも、私は日本に帰ってきた甲斐があったと、そう思っています。二人が末永く幸せでありますように、私はお祈り申し上げています。
(源)先生・・
感無量のようすの小野寺に、穏やかに頷く松浪先生
憧れの松浪先生と、数十年ぶりに再会したというのに、会社の騒動でその場を抜けるおりん。もう右も左もわからない娘ではない、今は会社に必要不可欠な人になった、母親になり、社会人としても成長した今の立場を、松浪先生に見せていました。
先生の出番はこれで終了。その後、父母や祖父は福島の二本松に帰り、珈琲店を開きました。おりんは、仕事と家庭、二つを両立させるべく、相変わらずはね駒のように 元気に駆けて行きました。
このドラマが始った当初は、まだ子供じみたおりんが、何か起きると聞き分けなくギャーギャー騒ぐ声が、ほんとに嫌で💦 放送当時の昔見ていた時はどう思っていたのかどうか、さっぱり思い出せないけど、この歳になると若い女の金切り声は、脳天に刺さってイラ~っとするのよ。(-_-;) どうか静かにして、大騒ぎしないで!と言いたくなるの。
以前、母が朝ドラを見て、近ごろの朝ドラはギャーギャー煩い!とこぼしていた事を思い出す。その時はふ~ん?、としか感じなかった私だけど、アカンわ。私も同じように感じるようになった。煩くて聞き分けの無かった子供のおりんちゃんが、色々なことを経験して成長して、金切り声を出さなくなったのはホッとしました。大人になったね。
松浪先生は信仰のために生き、いつも清らかな青年の心を持ち続け、生徒たちを愛し、教育の為に心を尽くす姿は、ただただ美しかった。ジュリーさまの持つ清潔感と、夢を見るような瞳は無垢で穢れが無く「東北のキリスト」と言われた人物の高潔な姿を表して、この役にはまり役だと思いました。最後まで素敵な憧れの先生でいてくれて有難う・・