名古屋千年ゼミ

持続可能な社会について、みんなで考えます!

ゆっくり,まったり対話する場…♪

第8回名古屋千年ゼミ 議事録

2012年05月10日 | 名古屋千年ゼミ
いろいろとやることが一段落着いたので、腰をすえて議事録を書いております。遅くなってしまいました。


…第8回はいろいろと豪華でした!なぜなら!

参加者総勢9人&高野雅夫先生がいらっしゃったのです!

◎高野雅夫先生は名古屋大学大学院環境学研究科 地球環境システム学講座の准教授です。愛知県の足助町を中心として「足助千年ゼミ」や「千年持続学校」などの取り組みをなさっています。
◎ちなみに足助千年ゼミは、名古屋千年ゼミの本舗です!

高野先生は、もし晴れていたら畑に行く予定だったそうです。雨に感謝です。。


※注意※ここに書く内容は責任を伴わないものであり、また特定個人・団体の代弁ではありません。

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今回も前回に引き続き持ち寄り型式を実施しました。

しかしお茶を淹れて…とバタバタしていたらまた開始時刻を大幅に遅れてしまいました…先生を始め、皆さん申し訳ありませんでした。。段取り悪し。


さて、自己紹介を始めました。

①自分の名前
②今どういう活動をしているか
③今日1日で、良かったこと1つ
④今、興味があること、やってみたいこと

③と④を話してもらうと、その人のことが大体分かりますね。


自己紹介の後、話したいテーマを聞き、それについて語っていくことにしました。
今回は自己紹介の内容から、発展していきました。
夫婦で全国各地を転々としている方がお見えになり、その人に現在の生活について話してもらうことになりました。
以後、話題が転々としていきました。

[ジプシー的暮らし]
・皆既日食のとき、奄美大島で出会って、夫婦になった
・4月初旬の徳林寺の花祭りのときから宿泊させてもらっている
・明日から北海道のニセコに帰るつもり
・北海道以外にも、全国各地の「お祭り」をめぐって、2人で音楽をしながら旅をしながら暮らしている
・アイヌの刺繍も作っている

[フリーエネルギー]
・地球の磁場の流れを受けてモーターを回すことができる装置が開発されてきた
・これが実用化すれば電力の自由化が達成できる
・しかし、それを望まない一部の権力者たちにより、ことごとく潰されてしまった
・入力より出力が大きい不思議な装置
・永久機関?

[震災後、価値観が変化している]
・世の中には、こうあるべきだ、という概念が常にある
・出家とは、現世にある「輪廻」から脱する、すなわち、こうあるべきだ、という概念から抜け出ることを意味する
・マインドシフトの重要性
・本当にいるのか?と疑問に思ったものは、後でやっぱり要らなかったと思うことが多い
・たとえばCMなどによる洗脳で、お金が無いと生きていけないと信じ込まされている

[旅芸人 失われた文化]
・宮本常一の「忘れられた日本人」では、旅芸人の話が出てくる
・芸は身を助けるとはこのこと
・三河漫才といって、この地域にも江戸時代からつづく旅芸人一行がいた
・安城から江戸まで各地域を渡り歩く一行だった
・4~5人で正月のお祝いをして冬の稼ぎをしていた
・正月の他にも、お祝いの席で祝いの芸をやって稼ぐ人々がいた
・明治に入って急速にそういった稼業が廃れてしまった
・新美南吉「最後の胡弓弾き」に見られる、旅芸人稼業の廃れ

[いなかを目指すワカモノ]
・空き家に暮らす、あるワカモノ夫婦の話
・女性は足助の旧旭町地区でカフェをやりたいといってやってきた
・空き家を紹介され、畳を修繕するため職人を呼んできたら、その職人の男性と結婚することになった(!)
・女性はもともと美容師をしていたが、不規則な生活で日々心に穴が開いたような生活だった
・それが嫌で、長野の山中で料理の修行をした
・男性はもともと畳店に勤めており、ヘヴィメタのバンドをしたり外国を放浪したり、岐阜で山暮らしの修行をしたりしていた
・子どもは自宅出産を希望し、本当に自宅で産んだ(!)
・暮らしを自分で作りたいから「生」そのものも自分たちの手でうみだしたいという思い
・そういう「暮らしを自分で作りたい」ワカモノがいなかを目指してやってくる
・周りのお年寄はワカモノが心配、でもワカモノは「何も困っていない」

[くらし]
・都会では火が焚けない
・火を見るとおちつく 地球と一緒に生きていく感覚
・北海道でのアイヌ文化を大事にしたい
・人間はみな「概念」により生きている
・徳林寺では自給自足の生活ができるし、多国籍の人々とつながりを持てる
・徳林寺のような場所を増やしたい(…いや、増やします!)
・自分は自給自足のような生活はできないと思うが、できる人、できない人双方を認め合える社会がつくれたらいい

[出会い]
・岐阜県で林業をしたり、パチ屋、居酒屋など職業を転々としていたが、ご縁があって北海道にいくことになった
・旅をしていると「へんな、でも魅力のある人」に数々出会う
・ひきよせの法則
・ふとした出会いで人生が大きく変わることが多い
・「そこへ行ってしまった」「ある人に会ってしまった」ことの合理的理由は無い
・会いたい人に会えるのは、偶然でなく必然なこと
・旅は道連れ、というがとんでもなく変な人がいる
・ある概念からみれば「変な人」だが、見方を変えればすばらしく見えてくる
・会社に就職すると会社の概念の中で生きていくことになる
・心の中には埋土種子のようなものがあって、出会いの中でそれが花開くこともある
・徳林寺の花祭りは良き出会いの場であり、もう30年になる

[ネパール]
・徳島県に「太陽と緑の会」というNPO法人がある
・ご住職は、ネパール関係でつながりがある
・ネパールの大学構内で、ヨーロッパからネパールに来た大阪の人に出会い、カシミールに行った
・ご住職はネパール、カトマンドゥのレストラン裏の部屋でくらしていた
・人間は自分の手の届く範囲の生き方しかできないが、他者と手を携えて世界を広げていくことができるということを学んだ
・徳林寺裏の名古屋千年ゼミの会場である「ハスタクティ」は、ネパール語でハスタが手、クティが庵であるという意味で、「手作りの庵」という意味をこめた
・ネパールの仏教しても日本の仏教にしても、歴史的困難に立ち向かう工夫の結果、生まれたものが宗教であり文化である
・高野先生の研究室にもネパールからの留学生が居て、小水力発電を学ぶひたむきな気持ち、強い意思がある
・日本の学生に足りないものを持っている

[中国]
・長安の山奥の庵での太陽光パネル発電
・ウイグル自治区では太陽光パネルが普及している
・日本では現在太陽光パネルは普及しているものの中国製がほとんど
・中国での太陽光パネル生産はさかん
・太陽光発電は材料があれば誰でもできる技術で、単純だから普及しやすい
・先ほどのフリーエネルギーというのは自然エネルギーの考え方にも近い
・中国政府から補助金が出ているため、中国農村部にバイオガス発電装置が500万基ほど普及している(!)
・ちなみにJICAのバイオガス発電の技術者はネパール人
・資材と滞在費を提供してくれれば作ってあげる、というスタンスの活動をしている
・一回の講習で3基つくる
・1基は学ぶため、1基は使うため、もう1基は伝えるためにつくる
・バイオトイレとバイオガストイレは、好気発酵か嫌気発酵かで異なる
・前者は排泄物にワラを混ぜることによって好気発酵し、肥料化する
・後者は排泄物を嫌気発酵させ、メタンガスを発生させて利用する
・徳林寺でも、バイオガス発電やバイオトイレ、バイオガストイレのような技術を実践する場にしたい

[バイオガス装置]
・高野先生は足助の「すげの里」近くでバイオガス装置の講座を開いた(※できれば次の記事でご紹介させていただきます)
・排泄物や生ゴミを嫌気的に発酵、メタンガスを発生させる
・装置が軌道に乗れば5立米/日のガスを供給できるようになる
・4人家族の生活を支えられる
・しかし家族だけの排泄だけでは原料が足りないため、家畜の力を借りることになる
・牛なら一頭、豚なら五頭、ニワトリなら五十羽居れば十分なガス量が得られる
・自分で飼わなくても、処理を請け負うようにすれば処理費でビジネスになる

[周りの人々とのかかわり]
・名古屋千年ゼミでしているような話は、学校では絶対できない
・友達には気軽に振れない、相手にしてもらえない
・でもそういう人たちからも学べることはある
・周りの関心なさそうな人々も、根底には何が大切なことなのかわかっているのではないか
・既存の価値観に翻弄され、やったほうがいいと思ったことができずに、幸せになれずにいる
・そういう自分自身を裏切るような生き方をして苦しむのは無駄だと思う
・PCのデスクトップを田植え写真にして、上司に話を振りまくっていたらついにその上司が田んぼを借りることになった(笑)

[ワカモノの農業への関心]
・最近、40になったら畑を借りるぜっていう女の子に出会った
・姉キャンモデルみたいな女の子が、彼氏にネックレスと一緒にシイタケのほだ木をプレゼントされた、という話(!)
・農業したいギャルは実は多いのでは?
・山形県にはギャル農業というのがある(→山形ガールズ農業)
・韓国式農法を学ぶ人も多い
・韓国式農法は、耕し方、水の流れの設計の方法に特徴がある
・実際には、韓国式農法は東洋、いわゆる昔の日本でも行われていた農法 中国にも残っている
・昔は、いかにして都会に出て行くかがワカモノの頭にあったが、今はそれが逆になってきている

[中国・韓国の急速な近代化]
・中国の農村部の田んぼは上海ガニの養殖池に姿を変えてきている 集約的な儲けを得るため
・そのほうが単位面積当たりの収益は3倍 田を受け継いだワカモノがこぞって養殖池を作っている
・しかし老人たちは心配している
・自分の食べるものを自分で作らず、おカネで買う生活にシフトしてきている
・韓国も第一次産業を犠牲にして第二・三次産業に特化した経済政策を進めており、韓国式農法の技術が失われてきている
・発展の一方で失われるもの
・日本の高度経済成長のときの姿を見ているよう
・日本は経済成長の結果皆が一様に富めるようになったが、冨が生まれると同時に生活が蝕まれているようなそんな不安感がある
・例えば公害というのはそのひとつ
・ただ、日本に中国からの留学生をたくさん呼んで、交流により昔の技術の良さを発掘することもやってみたい
・生活をシフトしなければならない、と思うのは間違い えてして一方だけが正解だと思うのは危険

[ネパール続き]
・ネパールでは歩きが基本
・飛行場はあるが滑走路が無舗装だから事故は多い
・ヘリもあるにはあるがよく墜落事故がある(!)
・2週間くらい歩いて目的地に行くこともざらにある

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今回はこれくらいでお開きになりました。
もうちょっとお話が聞きたかった、そんな印象でしたが、なかなか有意義な時間がすごせたと思います。

参加者の方が翌日に北海道のニセコに帰ってしまうということもあり、「ニセコ千年ゼミ」をいつかやろうという話が出たり、名古屋千年ゼミで音楽をやってみたいという話が出たり、お開きになっても話がつきませんでした。。

お知らせの通り、次回は5月18日(金)18時~21時に、徳林寺裏のハスタクティで行います。皆様のご参加お待ちしております。

…ちなみに次回に必ず実践したいことは、以下の2つです。

①名札を用意すること
②各自の発言時間を決めること

①に関しては足助千年ゼミで行われていたことなのですがすっかり忘れていました・・・
②に関しては難しいところです。ゆったり話す場を作りたいのですが、時間が限られている以上少しピリッとさせるのも大事なのかなと思います。
他にもやってみたことはありますが、あせらず、ボチボチやっていきたいと思います。


何かご質問等ございましたらお気軽に林:yuma866●hotmail.comまでお願いします(●を@に変えてください)。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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2 コメント

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第8回議事録 (kuko)
2012-05-12 20:12:22
いつものことですが、議事録書いてくれてありがとう。
前回は高野先生が来てくださったので、「名古屋で千年ゼミをやりたい」と言ってはじめた私たちとしてはとても嬉しかったよね。雨に感謝☆。でもいつもに増して緊張してしまいました。
私は火に関する話が印象に残ってます。今まで火に対して特別な思いを持ってなかった。。大きい火を見てみたくなりました!
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Unknown (はやし)
2012-05-14 22:32:41
12,13日と「脱原発ユースキャンプ」ちゅうイベントに行ってきましたが、そこで何年かぶりに比を使って自炊して、火のありがたさを実感しました。火は大事だよね。それと海くん、火を焚くのめっちゃ上手いんだよ(笑)

また名古屋千年ゼミで報告します(できたらブログにもあげます)!
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