~令和四年一月 鵜舟照覧~ 【獅子吼993号】
後悔といふ闇熱し曼殊沙華 矢野鞆女
※曼殊沙華(仲秋)
道一本曲りそこねて秋思湧く 宮川美和子
※秋思(三秋)・・秋の寂しさに誘われる物思い
名月や欲しきものなど他になし 村上三枝
※名月(中秋)
悪魔棲む五臓六腑に菊の酒 北浦典子
※菊の酒(晩秋)・・邪気を払うといわれる菊を浮かべた酒、重陽の節句
猿酒を洞に隠せり修行僧 武山瑠子
※猿酒・さるざけ(三秋)・・樹木の空洞や岩の窪みに猿がためた木の実が発酵して出来た酒、
空想的な季語、深山の風情
ひつそりとしたるわが庭小鳥来る 青木久美
※小鳥来る(仲秋・晩秋)・・俳句で小鳥と言えば秋に日本に飛来する小鳥、
または留鳥が山地から平地に降りて来る小鳥
鵙鳴けり清めの塩を祓ふとき 工藤美佐子
※鵙(三秋)・・鵙だけなら秋の季語、冬は「冬の鵙」、春は「春の鵙」
残りたる者障子張る回忌ごと 高橋よし子
※障子張る(仲秋)・・冬を迎える準備としての「障子の貼替」、障子は冬の季語
茫茫の芒は風の化身とも 武藤真弦
※芒(三秋)
緯度経度点に交はる帰燕かな 塚本 睦
※帰燕・燕帰る(仲秋)・・九月ごろに南方へ帰って行く、見送る寂しさを感じさせる季語
まづ山に衣掛けたり竜田姫 柳 蘭子
※竜田姫(三秋)・・奈良の都の西にある竜田山を神格化して秋の女神とした
秋天を衝きたりブルーインパルス 杉浦まり
※秋天(三秋)・・澄み切った秋の空
声まろき鴉子別れ果たしけむ 片桐栄子
※鴉の子別れ・別れ烏(初秋)・・親子の情愛が深いとされる鴉、秋になるといよいよ別れを迎える
親は追い払うような素振りや鳴き方をして子を独り立ちさせる
哀れを誘う季語
後悔といふ闇熱し曼殊沙華 矢野鞆女
※曼殊沙華(仲秋)
道一本曲りそこねて秋思湧く 宮川美和子
※秋思(三秋)・・秋の寂しさに誘われる物思い
名月や欲しきものなど他になし 村上三枝
※名月(中秋)
悪魔棲む五臓六腑に菊の酒 北浦典子
※菊の酒(晩秋)・・邪気を払うといわれる菊を浮かべた酒、重陽の節句
猿酒を洞に隠せり修行僧 武山瑠子
※猿酒・さるざけ(三秋)・・樹木の空洞や岩の窪みに猿がためた木の実が発酵して出来た酒、
空想的な季語、深山の風情
ひつそりとしたるわが庭小鳥来る 青木久美
※小鳥来る(仲秋・晩秋)・・俳句で小鳥と言えば秋に日本に飛来する小鳥、
または留鳥が山地から平地に降りて来る小鳥
鵙鳴けり清めの塩を祓ふとき 工藤美佐子
※鵙(三秋)・・鵙だけなら秋の季語、冬は「冬の鵙」、春は「春の鵙」
残りたる者障子張る回忌ごと 高橋よし子
※障子張る(仲秋)・・冬を迎える準備としての「障子の貼替」、障子は冬の季語
茫茫の芒は風の化身とも 武藤真弦
※芒(三秋)
緯度経度点に交はる帰燕かな 塚本 睦
※帰燕・燕帰る(仲秋)・・九月ごろに南方へ帰って行く、見送る寂しさを感じさせる季語
まづ山に衣掛けたり竜田姫 柳 蘭子
※竜田姫(三秋)・・奈良の都の西にある竜田山を神格化して秋の女神とした
秋天を衝きたりブルーインパルス 杉浦まり
※秋天(三秋)・・澄み切った秋の空
声まろき鴉子別れ果たしけむ 片桐栄子
※鴉の子別れ・別れ烏(初秋)・・親子の情愛が深いとされる鴉、秋になるといよいよ別れを迎える
親は追い払うような素振りや鳴き方をして子を独り立ちさせる
哀れを誘う季語
今回、じっくりと鵜舟集の俳句を読ませていただき、この中で選に入るのは並大抵ではないなと覚悟しました。当分は下積み生活・・・どころか、芽の出ないままかもしれません。
貴兄の作品を楽しみに・・・