読み進む中でどんな話かが分かってゆく。
推理小説と同じで種明かしをしてはいけない話でした。
かなり切ないお話で、辛い気持ちを味わいました。
作者はきわめて寡作の人で、作品数は少ない。
1982年以来、長編の小説では6作ぐらいしか書いていない。
他に映画の脚本も少し書いている。
日本生まれでイギリス育ちの人。ロンドン在住。英国籍。
89年に『日の名残り』でイギリス最高の文学賞ブッカー賞を受賞!
生まれは日本だが、イギリスで一流作家になった稀有な人。
日本の書店ではあまり目立つところに置いてないが、
この先さらに、注目を浴びる作家のような気がする。
翻訳は土屋政雄氏。自然な文体で読みやすかった。
去年、戦前の上海租界を描いた『わたしたちが孤児だったころ』を読んだが、
静謐な感じの雰囲気は似ている。こちらの訳者は入江真佐子さん。
あとがきを柴田元幸さんが書いているが、こんな表現で賞賛している。
静かで端正な語り口とともにはじまって、
いかにもありそうな人間関係が丹念に語られるなか、
作品世界の奇怪なありようが次第に見えてくる。
そして、世界の奇怪さが見えてきたあとも、
端正な語り口から伝わってくる人間的切実さはますます募っていき、
もはや他人事ではなくなっているその切実さが我々の胸を打ち、
心をゆさぶる。
決してあわてず、急がず、
じわじわと物語の切迫感を募らせていくその抑制振りは本当にすばらしい。
うまくまとめられているなぁ・・・と思います。
著者も訳者も批評者もみんなすごい。
推理小説と同じで種明かしをしてはいけない話でした。
かなり切ないお話で、辛い気持ちを味わいました。
作者はきわめて寡作の人で、作品数は少ない。
1982年以来、長編の小説では6作ぐらいしか書いていない。
他に映画の脚本も少し書いている。
日本生まれでイギリス育ちの人。ロンドン在住。英国籍。
89年に『日の名残り』でイギリス最高の文学賞ブッカー賞を受賞!
生まれは日本だが、イギリスで一流作家になった稀有な人。
日本の書店ではあまり目立つところに置いてないが、
この先さらに、注目を浴びる作家のような気がする。
翻訳は土屋政雄氏。自然な文体で読みやすかった。
去年、戦前の上海租界を描いた『わたしたちが孤児だったころ』を読んだが、
静謐な感じの雰囲気は似ている。こちらの訳者は入江真佐子さん。
あとがきを柴田元幸さんが書いているが、こんな表現で賞賛している。
静かで端正な語り口とともにはじまって、
いかにもありそうな人間関係が丹念に語られるなか、
作品世界の奇怪なありようが次第に見えてくる。
そして、世界の奇怪さが見えてきたあとも、
端正な語り口から伝わってくる人間的切実さはますます募っていき、
もはや他人事ではなくなっているその切実さが我々の胸を打ち、
心をゆさぶる。
決してあわてず、急がず、
じわじわと物語の切迫感を募らせていくその抑制振りは本当にすばらしい。
うまくまとめられているなぁ・・・と思います。
著者も訳者も批評者もみんなすごい。
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