白き花あまたの園や風薫る

2016年06月06日 | 俳句
5/5
鈴蘭の儚き夢をやぶるまじ


卯の花や緑ますます濃さを増し


5/6
ミニトマト今年も四本夏に入る


5/7
骨組みに新緑まとふ大欅


若木老木ともに新たな緑かな   ※老木(おいき)


卯の花や役者皆老け役となる


新緑の重く根を張る山となり


  この時期は植物を詠んだ句が多いですね。
  成長ぶりの目立つ時期には自然と樹木や花に目が向いているようです。


5/8
切り取りて文に書きたし薫る風


 ◆植物園にて(ヒトツバタゴ、アマナツミカン、キウイフルーツなど)
白き花あまたの園や風薫る


風薫る一ッ葉田子の白き花
  一ッ葉田子は別名「なんじゃもんじゃ」という植物だそうです。
  ご存知でしょうか、驚くほどきれいな白い花が咲く樹木で感動しました。


地蜘蛛抜くブロック塀の根元より


ブロックの塀の根元の袋蜘蛛


5/9
クールビズ通夜の帰りの緩さかな


新参を迎えてくれし五月かな
  俳句グループに入会。女性ばかりの17名の会員さんです。
  このこと先回書きましたね。


 ◆甲子園球場のゲーム中断!バレンティン選手鼻をつまむ。
薫風に乗りて腐臭の魚かな


里山に響く蛙や雨催


夕暮れの木々に響くや枝蛙  ※枝蛙(えだかわず)
  植物園の池の端に立つ楓の木から小気味よく響いてきました。


昨日今日そして明日も緑雨なり


鈴蘭の花も終はりか雨頻り


5/11
緑雨上がる空白みつつ暮れむとす


緑雨止む移りそうなる加齢臭


草と木を宙にまとめて風薫る  ※宙(そら)


5/13
花溶けて葉と替りたる五月かな


花溶けて緑となりぬ五月かな

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
すみませんが (きりぎりす)
2016-06-07 11:49:22
「卯の花や」・・・情景を教えてください。
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卯の花や (けんと)
2016-06-07 21:04:49
コメント、というより質問をいただき有難うございます。

卯の花や緑ますます濃さを増し

今を盛りの卯の花の白と、
周りの新緑がますます濃さを増していく状況を
取り合わせで詠みました。

「や」の切れ字で一休止して、
緑以下に進むと自然に感じられると思います。
なぁんてちょっと偉そうに書いちゃいましたが、独りよがりかもね。
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それではなくて (きりぎりす)
2016-06-08 05:43:21
すみません・ちゃんと質問しなくて
「卯の花や役者皆老け役となる」の句の方を・・・
お願いします。
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あ、こっちの方・・・ (けんと)
2016-06-08 22:36:40
こちらの句でしたか。
句またがりの語呂がいいので自分で気に入ってます。
気にして頂いて有難うございます。

最近でしょうか、テレビを見ていると、
青春スター時代から知っている役者さんが、
父母役を通り越して白髪の祖父母役になっている場面によく遭遇します。
えーーーーーーっ! という感じを受け、
自分の年齢を考えれば、
そうだよな~という気持ちに落ち着きます。

白い卯の花と、白髪の連想から浮かんだ句です。
ただそれだけです。
風吹ジュン、近藤正臣、つい最近では酒井和歌子。
太地真央は若すぎるぷりぷり肌のおばあさんですが。
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