世界は混沌。
韓国の大騒動を見て、世界では信じられないことだらけ起きていると感じている。
ネットの世界が広がり、それはいつの間にか金平糖の世界みたいになってきた。
金平糖のとんがった先の意見ばかり目につき、芯の方にあるものをちゃんと見ることができない。
いろいろ考えてしまう・・・・考えることを放棄したくなるこの頃・・・。
では、結果発表をどうぞ。
次回の一日句会は新年!気分新たに参加を待ってます。
結果発表
この街にも「何とか銀座」十二月 餡子
〇(泉)全国至る所に「何とか銀座」がありますね。一極集中の象徴かな?
〇(卯平)今では○○銀座も廃れた街が多い。十二月で若干予定調和の世界。
秋別れ楽ちんペダルゆるり行け 瞳人
クリスマス彼女も待ってるプロポーズ 泉
ボーナスがネオンの街を闊歩する 楊子
〇(幹夫)クリスマス商戦。商店街も飲食店も街は大いに活気づく。
〇(餡子)ボーナス・・・懐かしいです。大変充てにしていましたからね。しかし今は昔ほど、余り職場での呑み会もしないそうですね。ネオン街を闊歩するのは・・・?
◎(アネモネ)面白い発想と表現だと思いました。
◎(春生)ボーナスを懐に、今日は思い切り飲もうか、食おうか、遊ぼうかという気分。
〇(まきえっと)どんどん使って還元してください。闊歩がいいですね。
聖夜をゆく他人の記憶のなかの僕 宙虫
〇(ちせい)発想が面白いですね。「他人」に怯えているのかもしれません。
◎(餡子)「僕の中の他人の記憶」は、当たり前ですね。逆転の発想の表現に驚かされました。聖夜との繋がりも微妙にその人の生きざまを思わせます。
〇(カンナ)小説の文章のような面白い句。
〇(春生)この状況を深くは理解できないが、少し寂しい感じ。
〇(仙翁)他人の記憶、気にしないほうがいいかも。
〇(あちゃこ)孤独感が伝わりますが、客観的で悲壮感がない所に惹かれます。
◎(あき子)自分のなかに他人の記憶があるように、他人の記憶のなかにも僕がいるという聖夜の発見。
〇(まきえっと)商店街の雑然とした感じが他人の記憶と合っています。
◎(アダー女)難解と言えば難解な一句。聖夜の道を歩きながら、この時期、僕の事を思い出してくれる人がいるかもとか。若い日の誰かさんとの想い出。今は彼女は僕にとっては他人。いろいろに読む側に想像させる面白さがあります。
〇(卯平)上五「聖夜行く」であれば特選候補。 「聖夜行く他人の記憶中の僕」でも句意は通じるのではないか。「他人の記憶(の)中の僕」と(の)が省略されているとの鑑賞が通じるのでは。
◎ (アゼリア)自分の記憶の中に他人がいるように、他人の記憶の中にも自分がいることをあらためて認識しました。
明日は京都ライトアップの紅葉の中 アダー女
〇(まきえっと)紅葉巡りをしているのですね。疲れないように。
山装う雲を湖面にコーヒ呑む 藤三彩
クリスマス商戦ごつた返す星 幹夫
〇(春生)まさに商店街の風景。人々も呑みこまれます。
○(アダー女)世界中には、数知れない宗教があるけどクリスマスは殆どの国が大騒ぎ。そこに眼をつける数々の商戦。日本もしかり。地球という星がクリスマス商戦でごったがえすのです。「ごった返す」という言葉からやや冷ややかに商戦を客観視している作者の思いを伝わってきます。
日の暮れの空は鈍色冬深む アネモネ
〇(楊子)鈍色が冬らしいです。
◯ (アゼリア)いよいよ冬本番ですね。
〇(まきえっと)思わず浸りたくなります。
帰りたい昭和の街へ冬夕焼 カンナ
〇(アネモネ)同感です。そんなときがありますよね。
〇(楊子)昔はよかったなあという郷愁は誰ももつだろう。季語も合う。
〇(餡子)「三丁目の夕日」あたりでしょうか。
〇(瞳人)はあ、お年が分かるけど、気持ちもわかります
◯(道人)シンプルなのが佳い。
〇(卯平)悪くない句。しかし、「昭和の街の冬夕焼」と上五の「帰りたい」先が下五の「冬夕焼」だった方がより詩情を感じる。揚句の場合、中七でキレを入れたら常套的であまり感動しない。
コート脱ぐジャズの聞こえるアーケード 仙翁
◯(道人)師走の商店街の馴染みの店に行く作者の動き、心の弾みまで聞こえてきそうな句。
〇(瞳人)地下の安飲み屋へトントン、バーボンでも飲んで軽く、という気分
〇(幹夫)よく省略されて、アーケード街から暖房の効いた飲食店に入る様子が想像出来る。
〇(アネモネ)いいなあ。ゆっくり聞いてみたいですね。
◎(ちせい)ジャズのリズムで脱いだのかもしれません。
〇(カンナ)アーケードを闊歩する空気感が伝わります。
〇(春生)だんだん若返って、元気になりますね。
〇(あき子)写真のアーケードを彷彿とさせる情景。コート脱ぐが新鮮です。
〇(めたもん)中七「ジャズの聞こえる」により、ちょっとおしゃれな街の賑わいが伝わってきます。
◯ (アゼリア)温暖化のせいか今までは暖かい冬でしたよね。
〇(宙虫)ジャズがいい雰囲気を見せる。北風と太陽。
聖樹見て非在に届けとジャンプする ちせい
〇(アダー女)もうこの世にいない人に大きなクリスマツリーにジャンプして何か(プレゼント?手紙?)を引っかけたのか。
(選外)(卯平)句材構成は面白い。しかし「見て」「届け」「する」の散文的句立てはどうであろうか。
ハッピークリスマス流る街頭開戦日 アゼリア
〇(幹夫)英語担当の教授は海軍兵学校最終期の第78期生だった。12月8日授業の折は、開講の挨拶を交した後滑舌良く「目出度き本日は休講!」と告げて教室を去った。
〇(カンナ)クリスマスと開戦日の対比が良いと思います。
〇(春生)この対比、おもしろいですね。まさに現在の日本の姿。
◎(あちゃこ)開戦日はただ通り過ぎて行く日になりましたね。この国への違和感を私も感じます。
〇(あき子)「ハッピー」が胸に刺さります。
兎に角に帳簿整へ十二月 卯平
〇(アネモネ)ほんとほんと。確定申告やらなくちゃ。
〇(幹夫)帳尻を合わせるのが「十二月」に同感。
〇(泉)庶民には厳しく、自民党議員には大甘。自業自得ですね。
◯ (アゼリア) 実家が商売をやっていたので子供の頃の師走の忙しさを思い出しました。大晦日まで手分けして集金に行ってました。
騒めきのはみ出すレンズ十二月 あちゃこ
〇(楊子)十二月の喧騒をカメラではとらえきれないことをうまく詠んでいる。
◎(めたもん)上五、中七「騒めきのはみ出すレンズ」という、聴覚と視覚を融合させた表現が上手いと思います。
◎(道人)中七に師走の喧騒がよく表現されている。
◯ (アゼリア) コロナ禍が一段落し十二月の騒めきが戻りほっとしています。
◎(卯平)多分選が集中すると思うが、それでもこの句に共感せざるを得ない。下五「十二月」でこの句は決まった。特選候補の幾つかの中で消去法でこの句に行きついた。
〇(ちせい)師走の空にさわめき出す聖夜や年の瀬。
〇(宙虫)レンズの置き所がいいですね。覗く人間の目も見える。
つづく
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