6月28日(日)松本教会において、NPO法人ささしま共生会(名古屋)で働く東岡牧さんのお話を聞く機会がありました。東岡さんは滋賀県に生まれて看護師となったあと、大阪の釜ヶ崎やインドのマザーテレサのもとでボランティア活動をされました。1994年から7年間松本で過ごされ、現在「ささしま共生会」で、高架下や河川敷で野宿する人たちを訪ねてまわる『医療巡回相談者』として働かれています。
ささしま共生会では、野宿者支援のため23年前炊き出しからスタートし、今は週2回200食から250食の炊き出しを行うことのほか、医療相談、巡回、デイケア、訪問・同行、居宅定着などを行っています。
「野宿」「一時保護」「アパート」「病院」の貧困のグルグルを止められないか、「失敗してもわたし達は探す」そして、「なぜ失敗したのか」「何が足りなかったのか」一緒に考える。その人の困難なことを相談する。「もう一回やろう、そのかわりダメだとか、死ぬとか言わないで」と。
相談時間の3分の1は、「聞く」、次の3分の1は「で?」、次の3分の1は「どうする?」とやってきた。
貧困・教育を受けれなかった・仕事がない・犯罪にひっかかる・やくざとの付き合い・刑務所・精神疾患・虐待・障害・離婚・依存症などがからんで野宿となっていく。物理的な居場所というより、精神的な居場所がない。
今年の4月から始まった「生活困窮者自立支援法」は、まだまだこれからなのか、あるいは本当に機能するのか、しっかり検証していこうと思いました。