こんにちは「中川ひろじ」です。

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TPPと私たちの食・農・くらし 鈴木宣弘東京大学教授 「TPPはビジネス・チャンス」?

2016-04-20 09:24:55 | TPPと私たちの食・農・くらし
「TPPはビジネス・チャンス」?
日本が、ここまでして合意を装いたかったのはなぜか。アベノミクスの成果が各地の一般国民の生活には実感されない(そもそもアベノミクスは一部の投資家と企業の経営陣のために円安誘導と株価の強引な引き上げを行うものだから、地域経済全般にはマイナスなのは当然である)のを覆い隠すため、TPP合意発表で明るい未来があるかのように見せかけようとした側面もある。しかし、ビジネス拡大のバラ色の世界が広がるかのように喧伝されているが、TPPがチャンスだというのはグローバル企業の経営陣にとっての話で、TPPで国民の仕事を増やし賃金を引き上げることは困難である。冷静に考えれば、ベトナムの賃金が日本の1/36という下での投資や人の移動の自由化は、日本人の雇用を減らし、賃金を引き下げる。端的に言うと、グローバル企業の利益拡大にはプラスで、中小企業、人々の雇用、健康、環境にはマイナスなのがTPPだ。そもそも内閣府などのモデルで失業が問題にならないのは、農家が失業しても、即座に自動車産業の技術者として再就職できるというような生産要素の「完全流動性」「完全雇用」を仮定しているからであり、米国のタフツ大学でも、この非現実的な仮定を排除した試算では、TPPによって、日本のGDPは、TPPがなかった場合よりも、今後10年間で、0.12%低下し、雇用は7万4千人減少すると推定されている。

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TPPと私たちの食・農・くらし 鈴木宣弘東京大学教授 「踏みとどまった感」を演出した「演技」

2016-04-20 09:21:59 | TPPと私たちの食・農・くらし
「踏みとどまった感」を演出した「演技」
牛肉関税の9%に象徴されるように、今回の主な合意内容は、すでに、昨年4月のオバマ大統領の訪日時に、一部メディアが「秘密合意」として報道し、一度は合意されたとみられる内容と、ほぼ同じだ。つまり、安倍総理とオバマ大統領は、昨年4月に、実は、寿司屋で「にぎっていた」のである。そのわずか2週間前に日豪の合意で、冷凍牛肉関税を38.5%→19.5%と下げて、国会決議違反との批判に対して、19.5%をTPPの日米交渉のレッドラインとして踏ん張るからと国民に言い訳しておきながら、舌の根も乾かぬうちに9%にしてしまっていたのであるから、恐れ入る。
その後は、双方が熾烈な交渉を展開し、必死に頑張っている演技をして、いよいよ出すべきタイミングを計っていただけの「演技」だったのだ。フロマンさんと甘利さん(今は「斡旋利得罪」でお縄の可能性→TPPこそ製薬企業などからの巨額献金に応える「斡旋利得罪」)の徹夜でフラフラになった演技は見事だ。「これだけ厳しい交渉を続けて、ここで踏みとどまったのだから許してくれ」と言い訳するための「猿芝居」を知らずに将来不安で悩み、廃業も増えた現場の農家の苦しみは、彼らにとってはどうでもいいこと、いかに米国や官邸の指令に従って、国民を騙し、事を成し遂げることで自身の地位を守るのがすべてなのかと疑いたくなる。
そもそも、3.11の大震災の2週間後に「これでTPPが水面下で進められる」と喜び、「原発の責任回避にTPP」と言い、「TPPと似ている韓米FTAを国民に知らせるな」と箝口令をしいた人達の責任は重大だ。このような背信行為に良心の呵責を感じるどころか、首尾よく国民を欺いて事を成し得た達成感に浸っているかに見える。
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20150415 TPPと私たちの食・農・くらし~鈴木宣弘先生

2016-04-20 09:21:22 | TPPと私たちの食・農・くらし

20150415 TPPと私たちの食・農・くらし~鈴木宣弘先生

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