1,ベトナム・カンボジア海外調査から
①市場開拓について、ベトナムでブドウ・モモが解禁になりそうだが、長野県としては、どこと協議をしながら今後どのような動き方をするのか。
②人材確保の課題で、川上村では、インドネシアの方が最も多く724人、次にベトナムで336人、次いでフィリピンで82人、ほか合計で1237人です。川上村の人口は4,647人です。27%にあたりますが、南牧村が18%、群馬県の昭和村が7%です。いずれも高原野菜の産地です。
川上村では、外国の皆さんがいなければ、農業が成り立たないと川上村の農政担当者が言っていた。農家の方も、外国の方に来てもらえるよう選ばれる努力を行っているし、法律に基づく住居環境の整備も行っている。
過去にベトナムの方が最も多かったときは、役場にベトナムの方をコーディネーターとして雇い、様々な相談事にのったり、ベトナムに帰ってからの農業指導の橋渡し役などもしていたそうだが現在はいない。インドネシアの受け入れ機関は川上村にあり様々な相談にのっているということだ。
ベトナムの人材は、高度化していて農業分野における技能実習生は、少なくなってきているし、インドネシアも今後少なくなっていくと言われている。その中で、カンボジア政府は、送り出しに極めて積極的ですが、送り出し機関に、かつての労働環境のイメージが残っている。
10月に全国農業会議所が主催して、現地説明会を行っているが、長野県は参加しているか。
③いずれにしても労働環境が改善されているというメッセージが必要なのと、カンボジアからの日本側の受け入れ機関が長野県内にないということもあるので、産業労働部、国際交流課などと対策会議を行う必要があると思うが、所感を伺う。
2,有機農業の推進について
①一般質問でも触れましたし、昨日からの委員の皆様からもとりあげていただいていますが、有機農業を拡大していく課題はあるのですが、ゼロカーボンの施策として国は「みどりの食料システム戦略」の中で、有機農業を100万ヘクタール(耕地の25%)にする目標です。昨日の答弁では長野県は615haということだが、長野県で言えば25%とはどのくらいの面積になるのか。
②615haの中には農薬・化学肥料を半減する特別栽培は入っているのか。みどり戦略は、農薬50%低減・化学肥料30%低減が目標。特別栽培の拡大を図りながら、化学肥料をそこから20%低減する技術を指導して行く方が現実的ではないか。
③農水省は、来年1月16日にはオーガニックビレッジ全国集会がオンラインで開催する。オーガニックビレッジ宣言をしている自治体の話だと、なかなか使いにくいという話を聞きますが、県としてはどのように対応していますか。また、今後さらに手をあげる自治体はどのくらいあるのか。
③オーガニック学校給食は、最初からロットを完全にそろえる必要はなく、「もっと子どもたちのためになる」給食を提供するということで、できるところから少量でも入れていけばいい。不揃いでも、大・中・小に分ければ洗えるという松川町の栄養士の話もある。ぜひ、実際やっているところの話を広げてほしい。
④県の認証制度はどうなっているのか。底辺を拡大することで、有機JAS認定の貴重さがより明確になる。
⑤北アルプスオーガニックプロジェクトが、農林水産省・消費者庁・環境省が担当する「あふの環2023プロジェクト」のサステなアワードで消費者庁長官賞を受賞した。
また、先頃小布施町のくりのみ園が、環境省の「第12回グッドライフアワード」で実行委員特別賞を受賞した。
くりのみ園は「農副連携で、就労支援事業として平飼い養鶏を行い、日々産出される鶏糞を利用して穀物や野菜などを有機栽培している。養鶏の飼料は自家配合を行い、その原料として地域で委託栽培をしている飼料米の他、食品加工場、卸業者、小売店から出る未利用資源を譲り受けて活用している。町内の休耕地など5ヘクタールを開墾して循環型の環境保全型農業を行い、美しい里山の景観や食の安全を守るとともに障害のある方の就労、自立の場として支援を行っている」ことが評価されたもの。
国の食料・農業・農村基本法にも「環境への負荷の低減の観点」からみどりのン食料システム戦略をさらに前に進めていく必要がある。部長の所見を伺う。
3,ワンヘルスの推進について
ワンヘルスに関係して、「薬剤耐性菌対策」について一般質問で触れましたが、 日本においても、2016年に薬剤耐性菌対策アクションプランがつくられ対策を進めている。これまでの研究の結果、抗菌薬の使用量が多い家畜において、高い頻度で薬剤耐性菌を保有することが明らかになっている。薬剤耐性菌は、動物を治療する際に、抗菌薬の効果が低くなってしまう動物衛生上の問題だけではなく、人へ伝播した際、人での細菌感染症の治療が困難になってしまう懸念がある。
動物から環境、そして人への薬剤耐性菌の伝播経路の一つとして、家畜の糞尿を由来とする堆肥がある。抗菌薬の多くは生体内で代謝されず糞尿として排出される。糞尿内でつくられた薬剤耐性菌も土壌から野菜などを通じて人へ伝播することが懸念されている。
野県内の畜産業における抗菌薬の使用状況と糞尿由来の堆肥の検査状況はいかがか。
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