2年前に大学病院の産婦人科で子宮筋腫、約3センチの物が見つかり、それから漢方治療（甲字湯加薏苡仁加減）が始まりました方です。
初めは、お腹を上から手で触ってみても自分で判る状態でした。それが、数ヶ月で自分でお腹を触っても判らない様になりました。ただ、病院の映像検査では、子宮筋腫の痕跡がまだ残ってます。生理痛も生理不順などの自覚症状も無く過ごしていました。
先日、大学病院の担当医が開業するのに伴い、大学ではなく近所の産婦人科で画像検査をしていただくと
大学病院で見つかった筋腫の場所（膀胱と子宮の間、子宮の下の方）が、なんと子宮の上に筋腫があるとのこと。そして大学病院で言われた処には筋腫の痕跡がまったくなし。そして筋腫の大きさが増大してる・・・・。
通常、筋腫が移動する事はありませんし、筋腫の大きさがこれだけ倍増してますと生理痛や生理時の出血、生理不順などの自覚症状もはっきり出てきます。ですが、本人は、全く正確な楽な生理ですし、また、自分でお腹を触っても塊に触れる事もありません。
本人もですが、私もとても不思議な感覚です・・・・・。
画像でしか判らない筋腫・・・・
私が初めて係わりましたレーベル病の患者さんです。平成１５年５月が初対面でした。慶応病院で治療を受けましたが病状が進行していき、地元の大学病院を紹介され、その時からのお付き合いです。初めは、一人で外出する事が不可能で家族と一緒に来店されてました。
私も始めての症例で、東洋医学的な診方と西洋医学的な知識を合体して治療法を提案しました。つまり、目に薬物が到達するには、BBBを通過しないといけないと言う点で、コエンザイムQ10単独では脂溶性が高いにもかかわらずBBBの通過を示唆する実験データが見当たりませんでした。そこでコエンザイムQ10の構造に加工したイデベノンが開発されたと理解してます。（よく、レーベル病などのミトコンドリア病にコエンザイムが良いと言われる方もいますが私の治療経験からはそれほど効果は期待できないかと感じます。）
漢方製剤のほとんどは水で煎じる為に水溶性のものがほとんどかと思いますが、過去の治療例（先輩達の漢方治療）からBBBを通過してそうな生薬が多少なりある事を見つけました。目のミトコンドリアの異常をレーベル病の原因とすれば、そのミトコンドリアに作用する漢方薬（気虚と言う概念の物）をセレクトしていけば良いと考えました。
４種類の漢方製剤を組合せ、その患者さんの体質と体調、症状を考慮し、漢方薬の回数と量を提案しました。
治療３年が過ぎ、今の状態は、明るさを感じ、視野も広がってます。雪道でも段差が見えるようになり、一人で来店されるようになりました。視野の中心部が線香花火のようなスパーク、それと視野全体に水の流れのような物がありますが、その状態も減少してきてます。疲労と飲酒が過ぎますと症状が悪化し、体調が良い時、少量のアルコールの時にたまに症状が完全に消えてしまう事もある。大学病院でその検査数値を記録してます。本人の話では、あと数ヶ月で元に戻る気がすると嬉しい表情でした。
健康食品に一途の光を求めて、探し買い求める患者さんやその家族が居ます。
研究をしてる人は、どうしても身びいきになりやすく良いデータを求め易くなります。ですがそのデータが一人歩きをしてしまいそれを信じてしまいます。
そんな事件が過去にありました。
自戒の意味もこめて
大豆イソフラボンの１日摂取の目安が、内閣府の食品安全委員会でありました。（イソフラボンは、化学構造が女性ホルモンのエストロゲンと似ているため、加齢によるエストロゲンの分泌量減少で進む骨粗しょう症などの予防に効果があるとされる一方、過剰摂取すると逆に発がんの危険性を高めるとの研究結果もある。）
大豆イソフラボンは、健康食品としても、注目され色々なサプリメントが販売されてます。
そんな状態で、１日３０mgを上限が妥当だとの事です。（30ミリグラムは、ほぼ豆腐半丁分（約150グラム）に含まれる量に相当する。）
12月12日 第30回会合結果「大豆イソフラボンの安全性評価について」によります。
ちなみに大豆イソフラボンの基礎資料は、食品安全委員会にあります。
また、コエンザイムQ10の基礎資料も一緒にあります。
