先日、紹介致しました本、「義男の空」を読みまして、考えていました。
新しく授かる生命が体のトラブルが生じ生まれてきた時の状態です。
その状況からベストを探し出し対処し、両親と共にその子供も成長するプロセスの本です。
私の場合、全国から現代医療で見放された方も多く私の所にみえられます。単に、今の医療知識・医療技術での治療法が今現在無いだけで、それを解決する方法がすぐ未来にあるのかもしれません。それは他人の研究に期待するだけではなく、自分たちもそれに積極的に参加していくのが医療人としての責務に思います。(臨床研究と言います。この分野も母校の北大で教えて居ます)
完全に元に戻すことが出来ないかもしれません。(「義男の空」に出てたほとんどの症例です)
でも、人間は、それぞれに持って生まれた、“生きてきた価値”があって、それを解決して行くプロセスを通して、色々な物が成長できるのだと・・・・・。
そこで、思った「私の仕事」です。
人は、夫々の「生きてきた価値」を求めて生きている。しかし、その環境が病気や経済的な問題、人間関係、家族の問題などを抱えて考える暇が無くなる。でも、ちょっと心も体も余裕があれば、ふと立ち止まって周りを見渡し、新しい価値観や景色が見えることも多い。その考えたり人の話に耳を傾ける余裕と環境です。
それぞれの人の「生きてきた価値」を高める環境を整えるお手伝いをするのが私の仕事に思いました。
ですから、単に頭痛をしているから鎮痛剤と言う方法もありますが、もしかすると日々の生活に追われストレスでなっているとすれば、それに適した環境の提案も良いですよね。
薬が効くと言いますが、まずはその人に合った薬を飲まない限り効きません。
心にも体にもちょっとした余裕が出来れば、整った環境にあれば、人の話に耳を傾けて聴くようになるかと思います。そうすれば、今までの生き方と未来の事を考えられるようになり、新しい生き方(より良い価値観)になりますよね。そこで、薬が効くようになると思います。
人は機械ではありませんから、単に、「この薬を飲めば治ります」とは行きません。それと、不思議な事に、お薬を出される先生や飲まれる患者さんの状態によって、実際薬の効き方が違ってもくるのです。
ただ、環境は整えることができますが、その環境の中で、何を感じ、考えるかは、その人それぞれのタイミングですね。
私の手元にあります、松方正義(日銀初代総裁、元首相)の書です。最初、何が書かれているか判らなかったのですが、「栄華は、是、“輪”にあり」と書いている事が判りました。普通は、“輪”は“和”と書きますよね。意味が深いなあ~~~~
先日、患者さんが、自宅でコーヒー豆をローストしてきましたと頂きました。お店の片隅で、私が中学生の時に購入したしたコーヒーミルで豆をひきまして、家族で頂きました。
店内に広がる、香ばしいコーヒーの匂い。素敵な時間をありがとうございます。