失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「オーディナリー・ガール」 ライオネル・リッチー 1996年

2016-02-17 | 
"ORDINARY GIRL" Lionel Richie 1996

ライオネル・リッチーのそんなに売れなかったシングル。


①Ordinary Girl (Radio Edit)
②Ordinary Girl (Alternative Radio Edit)
③Ordinary Girl (Album Version)
(Lionel Richie/Babyface)
ジャム&ルイスをプロデューサーに迎えたアルバム『Louder Than Words』(1996)からのシングルカット。ただしこの曲にはジャム&ルイスは関与していないようだ。ベイビーフェイスらしい、ゆったりしたリズムが心地よい。ミックス違いで3曲並べたのは14分続けてこのリズムに浸ってみ?という意図だろう。ベイビーフェイスといえば同じ1996年にクラプトンの「チェンジ・ザ・ワールド」をプロデュースし、大御所を現代(90年代)に蘇らせることに成功。リッチーもそれを期待し若手プロデューサーに依頼したのだろう。残念ながらこの曲は全米101位。惨敗と言っていい結果だった。そんなに悪くないけど、地味すぎたか。オリジナルアルバムとしてはメガヒット『Dancing on the Ceiling』(1986)からじつに10年ぶり。さすがに現役感が失われているのは仕方ない。あんまりオーディナリーではないモデル系お姉さんたちがゆるゆる踊るPVはよかったのに。

④Say You, Say Me
(Lionel Richie)
1985年の大ヒットシングルをカップリングに収録。私の世代にとってライオネル・リッチーといえばこの曲。情感たっぶりに盛り上げるバラードだが、3分近くで唐突にテンポアップし、うわーっと思っていると何事もなかったように「♪セイユーセイミ~」に戻ってまたびっくり。この押し出しの強さと比べると、「オーディナリー・ガール」は油抜けすぎだな。

定価931円、中古で100円。
サングラス&髭で渋くきめたリッチー、47歳。


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