失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「キッス・イン・ザ・ダーク」 1979年、「うたかた」 1980年 ピンク・レディー

2014-02-04 | アイドル系
ピンク・レディーの14th&19thシングル。いずれも食玩8㎝で。

2004年に発売された「ピンクレディーヒットナンバーコレクション」と題されたガムのおまけシリーズ。デビューから1981年の解散までにリリースされた22枚のうち、18th「世界英雄史」と20th「リメンバー (フェーム)」を除く20枚が8㎝化されている。多くの食玩8㎝と同じく、すべてA面曲のみ収録。

上段、14th。

①キッス・イン・ザ・ダーク Kiss In The Dark
作詞・作曲:Michael Lloyd、編曲:John D'Andrea
日本を制圧したPLが、US進出の足掛かりとしてドロップしたUSデビューシングル。70年代ディスコの王道とも言えるサウンドの本気具合に圧倒される。全編英語で、日本で連発したヒット曲群とはまるで異なるウィスパー唱法を聴かせる根本増田コンビ。全盛期の圧倒的なスターオーラを期待すると、「何だ、この普通すぎるディスコソングは!?」という反応になるのは仕方ない。でも本人たちは新しいフィールドで、新人として一から戦うことにワクワクしてたに違いない。結果としてビルボード37位まで上がる大健闘を見せた。日本人がTOP40にくい込んだのは、現在まで坂本九「SUKIYAKI」とこの曲だけ!私はSEIKOの「Dancing Shoes」のが好きだけどね!

定価315円、中古で100円。
オリジナル7インチジャケのミニチュアは裏の歌詞もそのまま再現。US盤のシングルもジャケ写真は同じで、文字の入れ方が違うだけだった。


下段、19th。

①うたかた
作詞:三浦徳子、作曲:Michael Lloyd、編曲:川口真
ピンクレディー解散宣言後、初のシングル。USデビューアルバム『Kiss In The Dark(邦題:ピンク・レディー・イン・USA)』収録の「Strangers When We Kiss」の日本語版。アレンジも日本向けにやり直している。とはいえオリジナル英語ヴァージョンのJohn D'Andreaによるアレンジにほぼ忠実な編成。演奏は、英語版がディスコなら日本語版は“デスコ”くらいな感じ。①よりテンポは遅めで落ちついた雰囲気。アンニュイな魅力のあるふたりのヴォーカルが楽しめる。じつはこんな匿名性の高いダンスミュージックがやりたかったのかねえ。日本歌謡史上でもとびきり個性的な飛び道具的ヒットを量産した反動かもしれないが。

定価315円、中古で200円。
メイクもアダルトなたそがれ感漂うミー&ケイ。

2011年のコンサートツアーでも「Strangers When We Kiss」「Kiss In The Dark」の2曲は演奏されたようだ。

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この記事を書いていて、ついつい13th「波乗りパイレーツ(U.S.A.吹込盤)」を配信で購入。そう、その筋では有名なザ・ビーチ・ボーイズ(ブライアン入り!)をコーラスに従えたピンク・レディーのレアトラックね。US進出を目前に控え、まさかの豪華布陣で贈るシングルB面曲。A面も同じ曲だから買うとき気をつけて。これぞiTunesで買うべき曲だね。250円であのマジカルなコーラスワークを楽しめるなんて。だってマイク・ラヴ、ブライアン・ウィルソン、カール・ウィルソン、ブルース・ジョンストンらをバックに、ふたりが「胸ゆれゆれサーファーガール」なんて阿久先生のオモシロ歌詞を歌っちゃうんだからもう!



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