失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「イン・マイ・ライフ」 ベット・ミドラー 1991年

2015-05-20 | レノンかマッカートニー
8㎝をダシにビートルズについてゴニョゴニョいうシリーズ。2011年からだらだらやってる。

ついにきた、中期。

『RUBBER SOUL』(1965)をぼんやり語る。

「ドライブ・マイ・カー」はポールの力強いリードヴォーカルで幕を開ける(ジョンはコーラス)。久々のポールはじまり。
「ノルウェーの森」2曲目でイケイケだけのアルバムじゃないぜ宣言。ジョンの内省に見せかけた浮気ソングらしい。
「ユー・ウォント・シー・ミー」唯一の3分超えトラック(他はすべて2分台)。ポール大暴れ。
そしてジョン「ひとりぼっちのあいつ」(Nowhere Man)と、ここまでの4曲は神がかりとしか言いようがない。

ここでジョージ。大丈夫かジョージ。と思わせて「嘘つき女」(Think For Yourself)。むむむ。悪くないぞハリスン。2周回遅れくらいかもしれんが、ともかく走り出した。

A面ラストの「ミッシェル」ここでポールの大名曲。あまりにハイレベルなレノンマッカートニーの攻防におののきながら盤をひっくり返す(アナログ脳)。

あれ、B面頭はもっとガツンといったほうがいいんじゃない?と思いつつ、つづく「ガール」はジョン史上でも屈指の名曲。中学の頃、このメランコリーにぶっとばされてビートルズちゃんと聴かなきゃと思ったのだった。
「君はいずこへ」(I'm Looking Through You)対するポールのメランコリーも負けてない。
で、ジョンのノスタルジー、「イン・マイ・ライフ」。題材も曲調もエンディング感バリバリ。


ここで、8㎝の時間。

ベット・ミドラーが自身の主演映画「フォー・ザ・ボーイズ」の挿入歌として「イン・マイ・ライフ」をカヴァー&シングルカット。

①In My Life (LP Version)
(Lennon-McCartney)
Bette Midlerは女優が本業だとは思うが、音楽活動も「女優の余技」を超えている。エレピをバックにワンコーラスを切々と歌い上げる。2番はリズムが入って、コーラスに続いて泣きのエレキも合流してきて盛り上げる。映画用だからこれくらい情緒的でちょうどいいのだろう(映画見てないけど)。3分17秒。

②In My Life (Film Version)
オルゴールチックな音色のキーボードのみをバックに気だるく歌われるフィルムヴァージョン。3分10秒。謎なのは裏ジャケの歌詞冒頭に「もうクリスマスです!皆さんに歌のプレゼントをしましょう」と書かれているのに実際の音にはそんなセリフは一切入っていないこと。いかにもフィルムヴァージョンのほうに入っていそうな感じなのだが。劇中の台詞入りトラックから急遽差し替えになったのかな?

定価900円、中古で108円。
わりと最近ブックオフ池袋店で購入。
共演のジェームズ・カーンとともに歌うベット・ミドラー。映画のいろいろなカットを入れたかったのは分かるが、完全に失敗デザイン。


ラバーソウルつづき。
「ウェイト」で終われば、きれいに締まった。

あとは蛇足。2曲ともアルバムの流れに乗れてない。

名曲ザクザクなんだけど、まだ緩いところもあるのがこのアルバムの魅力。


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