薬師丸ひろ子のデビューシングルと、25年後の長澤まさみによるカヴァー。
相米慎二監督、薬師丸ひろ子主演の同名映画主題歌。ひろ子最大のヒット曲らしい。
オリジナル7インチの両面をそのまま収録した8㎝。1996年リリース。
①セーラー服と機関銃
作詞:来生えつこ、作曲:来生たかお、編曲:星勝
ひろ子の硬い歌唱と声の魅力を存分に味わえる名作。80年代、角川映画アイドル期の幕開けを印象づける初々しさが鮮烈だった。TVCMで機関銃をぶっ放し「カ・イ・カ・ン」と吐息まじりにつぶやくセーラー服の美少女。中一男子には恥ずかしくて正視できないほどの存在だったさ。今考えてもインパクトありすぎ。そりゃ時代のアイコンになるわな。作曲者来生たかおの「夢の途中」との競作も話題に。ちなみに詞の内容は映画とは無関係で、別れた女性に「愛した男たちを 想い出に替えて いつの日にか 僕のことを想い出すがいい」と未練たらしくせまる男の悲哀を歌っている。女性のほうはこの男に何の未練もない様子なのが痛い。17歳女子にこれを歌わせるのはどう考えても設定に無理がありすぎ。もともと来生たかおが歌うはずだった主題歌を相米慎二が半ば強引にひろ子に歌わせたという話を聞いて納得。
ひろ子はキティレーベルにこの大ヒットシングル1枚を残し、2年後に東芝EMIに移籍。移籍後に再録音された井上鑑の編曲による「セーラー服と機関銃」が、1stアルバム『古今集(スペシャル編付)』(1984)のスペシャル編(=4曲入りボーナスディスク)に収録された。アルバムもヒットしたし、EMIからのベスト盤には当然井上鑑ヴァージョンが収録されたので、星勝編曲のオリジナルヴァージョンは、1996年当時は入手困難だったようだ。どっちを取るかと言われれば、圧倒的にオリジナル。再録で歌の安定感は増しているけど、アイドル歌謡にとって重要なのはそんなことではない。
2006年にはマキシシングルとして再発。これは長澤まさみ効果かな。もちろん今は配信でも入手可能。さらに来月『セーラー服と機関銃 オリジナル・サウンドトラック』が限定再発!
②あたりまえの虹
作詞:小椋佳、作曲:来生たかお、編曲:星勝
B面は小椋佳か。優しすぎてもの足りない男に「恋も 眠りそう」とぼんやり嘆く。①と同様にサビをダブルヴォーカルにすることで、表情の乏しいカチッとした歌唱(そこが魅力だけどね!)に厚みを持たせようとした意図がうかがえる。
定価800円、中古で21円。
ひろ子の写真はオリジナル7インチと同じなのに、とても正規品とは思えぬ配色とタイポグラフィの質の低さは特筆モノ。どうしてこんなになっちゃったのか。
左、長澤まさみ主演のリメイクTVシリーズ「セーラー服と機関銃」の主題歌として2006年にリリースされたマキシシングル。
役名の森泉名義で長澤さんが歌っている。編曲は前嶋康明。今のところ長澤さん唯一の歌唱作品で、どうも今後は増えなさそう。素直に歌っていて悪くないけど、歌手を続けてほしいとお願いしたくなるほどではない。ジャケからも「できれば歌いたくなかった感」がひしひしと。
相米慎二監督、薬師丸ひろ子主演の同名映画主題歌。ひろ子最大のヒット曲らしい。
オリジナル7インチの両面をそのまま収録した8㎝。1996年リリース。
①セーラー服と機関銃
作詞:来生えつこ、作曲:来生たかお、編曲:星勝
ひろ子の硬い歌唱と声の魅力を存分に味わえる名作。80年代、角川映画アイドル期の幕開けを印象づける初々しさが鮮烈だった。TVCMで機関銃をぶっ放し「カ・イ・カ・ン」と吐息まじりにつぶやくセーラー服の美少女。中一男子には恥ずかしくて正視できないほどの存在だったさ。今考えてもインパクトありすぎ。そりゃ時代のアイコンになるわな。作曲者来生たかおの「夢の途中」との競作も話題に。ちなみに詞の内容は映画とは無関係で、別れた女性に「愛した男たちを 想い出に替えて いつの日にか 僕のことを想い出すがいい」と未練たらしくせまる男の悲哀を歌っている。女性のほうはこの男に何の未練もない様子なのが痛い。17歳女子にこれを歌わせるのはどう考えても設定に無理がありすぎ。もともと来生たかおが歌うはずだった主題歌を相米慎二が半ば強引にひろ子に歌わせたという話を聞いて納得。
ひろ子はキティレーベルにこの大ヒットシングル1枚を残し、2年後に東芝EMIに移籍。移籍後に再録音された井上鑑の編曲による「セーラー服と機関銃」が、1stアルバム『古今集(スペシャル編付)』(1984)のスペシャル編(=4曲入りボーナスディスク)に収録された。アルバムもヒットしたし、EMIからのベスト盤には当然井上鑑ヴァージョンが収録されたので、星勝編曲のオリジナルヴァージョンは、1996年当時は入手困難だったようだ。どっちを取るかと言われれば、圧倒的にオリジナル。再録で歌の安定感は増しているけど、アイドル歌謡にとって重要なのはそんなことではない。
2006年にはマキシシングルとして再発。これは長澤まさみ効果かな。もちろん今は配信でも入手可能。さらに来月『セーラー服と機関銃 オリジナル・サウンドトラック』が限定再発!
②あたりまえの虹
作詞:小椋佳、作曲:来生たかお、編曲:星勝
B面は小椋佳か。優しすぎてもの足りない男に「恋も 眠りそう」とぼんやり嘆く。①と同様にサビをダブルヴォーカルにすることで、表情の乏しいカチッとした歌唱(そこが魅力だけどね!)に厚みを持たせようとした意図がうかがえる。
定価800円、中古で21円。
ひろ子の写真はオリジナル7インチと同じなのに、とても正規品とは思えぬ配色とタイポグラフィの質の低さは特筆モノ。どうしてこんなになっちゃったのか。
左、長澤まさみ主演のリメイクTVシリーズ「セーラー服と機関銃」の主題歌として2006年にリリースされたマキシシングル。
役名の森泉名義で長澤さんが歌っている。編曲は前嶋康明。今のところ長澤さん唯一の歌唱作品で、どうも今後は増えなさそう。素直に歌っていて悪くないけど、歌手を続けてほしいとお願いしたくなるほどではない。ジャケからも「できれば歌いたくなかった感」がひしひしと。
初見の時よりも面白く感じました。
相米監督の暴走ぶり。
長回しの圧迫する空気感、アンバランスな映像マジックが冴えてます。
あの時代の日本映画の不穏さと角川祭りの艶やかさのコントラストが眩しいです。
「翔んだカップル」に続いて、まさしく体当たりで自棄っぱちな薬師丸さん。
楽曲でも唯一無二、代替不能な存在感を放っています。
80年代のアイドル歌謡のケレン味は「セーラー服と機関銃」で始まり、「セーラー服を脱がさないで」で果てました。
私は最近「探偵物語」観ましたよ。優作よかった!