【かつては吹いても飛ばない産業だった】
自身が主に10代の頃より30代前半まで娯楽としていたパチンコ(パチスロを含む、以下同じ)店は、近年著しい減少傾向を示していることを敏感に感じている。
統計こそ確認していないものの自分の行動範囲にあった店舗が、特に最近、次々とその営業を停止または休止されていく様子からも、間違いのない明らかな事実だと思う。
そして駅前を華やかに彩っていたそれらが無くなることで、精気すら失った街になったかのように感じたりするようになったり見えてくるものもあるから、逆にその存在の大きさを知ったりする。
事実、自宅の周縁近隣だけで3店舗、利用駅(2駅)周辺では最大6店舗あったところから今や全部ひっくるめて、今やたった1店舗となったからね。
こんな状況を周りは、コロナの影響って時代を変えるんだなぁとしみじみいうが、それだけではないと思っている。
それは度重なる規制(風営法等)の改正だろうとしか言いようにないとオレは思う。
ギャンブル性をなるべく小さいものとする名目で、出玉の上限や天井制度(厳密には初当たりと同等程度の当選が期待出来るもの)が次々と設けられていった同法。
その結末がいまの事態であって、おそらくパチンコ店が以前のような活気が戻ることは二度とないと容易に想像出来る。
出玉に上限があるということは、つっこんだ分の回収期待見込みにも上限があるということだ。
つまり、たとえば以前は一撃あたれば5万円以上の期待があったとすれば、5万円までは平気で投入出来るし、それ以上入れても当たれば傷口を小さくなることを期待して入れることもあっただろう。
ところが現在は、間違って当たったところで一撃期待値はその半分あればいいほうだ。
挙げ句の果てには、出玉スピードまで規制対象になっている。
つまり、最大出玉まで得られる権利を得ていても、その時間は非常に掛かるシステムになっている。
こうした施策によってもちろんギャンブル性は抑えられるが、業界は淘汰されるよな。
ゆえに、粘る時間が減ったことで投入金額が減り、なおかつ出玉スピードが遅くなったことで、以前なら回収が期待できた遅い時間からの訪店であっても、これでは当選したところでバックがないわけだから、結果的に人は来なくなる。
(特に夜は以前より客の引きが早くなっているはずだ。)
当然、人が来なくなれば売上は下がる。
そして電気代は、近年の電役の絢爛さから分かるとおり負担が大きくなり、世界情勢からも電気代が高騰している。
しかし、パチンコ店は客がいようがいまいがかかる電気代はほぼ変わらないので、店を開いている分だけ負担がのし掛かる。
そうなると売上確保のため、店側は出玉の設定を下げざるを得ず、またまた客も来なくなるといった負のスパイラルに陥っている。
さらにいうなら、業界全体の売上が期待できなくなるほか、駅前に極楽鳥のごとく多数存在した消費者金融だってそうだろう。
要は、国や依存症の家族が期待する世の中って一つの歯車が回らなくなることと同義。
(あらかじめ断っておくが依存症のひとやその家族をディスっているわけではないことはご理解いただきたい表現であることを申し添えておきます。)
これまでは、プレイヤーの人生破滅リスクがあることを除けば、業界全体においてウインウインの正の関係があったからだ。
このままなら、パチンコ業界は体力のあるところ以外はさらに淘汰され、いずれさらに萎むような気がしてならない。
個人的には、別にそれが自分に大きな影響を与えるわけではないが、文化の一つが消えていくようで寂しいんだけさ。
【PS】
偶然にも、この記事を書き終わったころに以下のようなリアルタイミングの記事がネットから飛び出していた。
みんな感じているところは似通っている・・・というところでしょうなぁ。
ちなみにスマートスロットの存在は知っているが、見たことも触ったこともないのでオレにはわからんが、スマスロであろうがなかろうがお店の設定は(景気もあって)激渋であることに違いはないでしょう。
パチンコホールの倒産、過去10年で最多 「スマスロは期待外れ」の声も(ITmedia ビジネスオンライン)~Yahoo!ニュース~
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