ブログをご覧の方から、KOMATSU製建機製品に使用しているメーター盤の修理依頼が有り、見てみることにして、送ってもらった。
症状は、電源が入らない(正常時はLEDの点灯/点滅で分かる)というもので、たまに、短時間動作することもあるとのことだった。
開梱し、添付された入力コネクタの接続写真を参考にコネクタを下にして上段端子の左から+12V/KEY-ON(+12V)/NC/GNDを接続。
(aitendoの2.5mmピッチ5Pナイロンコネクタのツバをカットし接続)
KEY-ONは+12VでONとなる様だ。安全の為、50kΩのボリュームを直列に入れたが、抵抗値が高いとONにならず、0Ωでも、過電流等が無いので直結で良い様だ。
確かに、一瞬動作したことが有った。最初、ランプ(LED)切れと7seg-LCD(Hourメーター)セグメント切れの確認動作に入るので、全てのLEDが点滅後、燃料メーター部の赤LEDが点滅となる。LCDはオール8となった後、延べ運転時間表示される。
しかし、その後動作しなくなった。この状態でもLCDは、電源を入れた時点で表示し、電源がONになっている間、時間をカウントしている。
分解は順序を間違えない様にしなければならない。表面カバー外し→指針外し(注意深く)→表示パネル外し→LCDをソケットから外し→基板外し
回路用の電圧は5Vの様で、ちゃんと出ている。
セラミック発振子らしい6端子のSMD素子が2個(4.19と5.12と表示)有るので、端子にオシロのプローブを当てて見たところ、5.12MHzは発振波形(写真右)が観測出来たが、4.19MHzは波形が出ない。
4.19MHzは2の22乗となり1秒クロック生成用の様だ。
4.19MHzは手持ちが無いので4MHzのセラロックを付け替える。SMD部品は裏面がピッタリ半田でくっついているので、吸い取っても外れない。強硬手段で剥がす(パターンも剥がれてしまったが)。
付け替えると、ちゃんと波形が出た(写真左)。因みに水晶発振子に付け替えたところ、発振はするが、波形に歪(写真中)が見られる。
このままでは、振動・衝撃でパターンが剥がれるので、2液性接着剤で、広範囲に本体毎固定する。
4.19MHzは秋月で購入出来るので、買い物をメル友にお願いした。
先日修理したラジコン機器の様に温度で再発する場合もあるので、エアーダスターによる急冷を行ったが、問題無かった。
SW1,2も正常に動作する。電源電圧7.4V以上で正常動作になる様だ。
アナログメーター(オイルダンパー付き)が付いているが、これの指針がきつく、分解してしまったので、部品同志は接着固定した。(小さな錘も反指針側に有った)
電源ON時メーターが変化するので、燃料計はエンプティ赤マークの下端に合わせ、水温計はC(クール)の目盛に合わせた。