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波来亭の出来事。

餃子麦酒秋空淡々。

夏は去りつつ有る。

彼女は突然俺の前に現れた。
まるでポンっと置かれた様に現れた。
少女はニコっと笑って走り出した。
何なんだ?と思いながら後を追った。

なかなか捕まえられない。
もう少しの所でかわされる。 
その度にケラケラと笑いながらその可愛い顔を俺に見せる。

それでもやっと追い付いた。
振り向いた彼女は大人に成っていた。

あれ?
俺が追い掛けていたのは少女じゃ無かったのか?

しかしやっと捕まえた彼女は「あたしで良いの?」と聞いて来た。
俺は「勿論。」と答えた。

二人は熱く熱く愛し合った。
この愛はもう終わる事が無いと信じた。
永遠の愛。

いつの間にか彼女は秋色に変わっていた。

夏はいつの間にか老いていた。

「こんな私でも愛してくれるの?」と彼女は言う。
俺は「勿論。」と答えた。

それなのに彼女は秋色に染まって行く。

夏は俺の前から去ってしまった。

さらば夏よ。

波来亭チャンネル

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