19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍した風刺画家
ヴィルヘルム・ブッシュの「ヴィルトゥオーソ」と題する漫画です。
ヴィルトゥオーソというのは主に、超絶技巧を駆使する演奏家を指す言葉で、その代表例としては
ニコロ・パガニーニやフ
ランツ・リストが挙げられます。
パガニーニがウィーンで連続演奏会開催中、ある日、シェーンブルン動物園にキリン(ゾウだったかも)が到着し、市民の大半がキリン(ゾウ)見物にでかけて、パガニーニが演奏会を中止したという話があります。ヴィルトゥオーソも珍しい動物には敵わない、ということですね
リストの演奏会では、失神する女性が続出したと言われます。
コルセットなど窮屈な下着で身体を締め付けていたせいもあるかも、かも・・・
それはさておき・・・
上の戯画には、現代の漫画で一般的な表現が見られます。
ピアニストの激しい動きは、1人の人物を複数描くことで表現され、横で聴く人の顔から飛び出た目が、その驚愕を示しています。
目玉おやじのようですね
音楽の激しさは、文字通りオタマジャクシと化した音符群が表しています。
こんな素晴らしい先駆者がいるのに、ヨーロッパの場合、現代日本の漫画文化のように多様で高度な発展は見られませんでした。
やはり、日本の場合は、
鳥獣戯画や様々の
絵巻物、
北斎漫画などの優れた古典の伝統があるからでしょうか。
加えて、紙芝居という伝統も、日本の漫画文化を発展させる底流になっていると、幕末大海ギャグ「
風雲児たち」の著者
みなもと太郎氏が語っています。
ヴィルヘルム・ブッシュの代表作「
マックスとモーリッツ」はヨーロッパでは良く知られた作品で、日本語訳もあります。
モーレツな悪戯者のマックスとモーリッツが、モーレツな悪戯の数々をした挙句、碾き臼で磨り潰されてアヒルのエサになってしまう、というグロテスクすれすれの物語です
15日から一般の買い物ではマスク着用義務はなくなりました。念のためマスクをしている人も見られます。衛生施設や薬局、理容・美容院などでは、引き続きマスク着用が義務付けられています。
国境封鎖も大幅に解除され、旅行も自由になりました。まだ警戒区域として除外されているのはスウェーデン、スペイン、ポルトガル、イギリスです。