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息子の運転で初めて助手席から撮った写真。
追い越し車線から長距離トラックを追い越すところ
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2005年6月、初めてもらった有給休暇を利用して息子とネバダ州のリノ、レイクタホへドライブに出かけた。長距離のドライブを久々にする気になったわけには、
実は息子の車の運転を練習させる目的もあったからである。
17歳になった息子は3月に運転の筆記テストをパスしたわけだけど、アメリカでは実技試験を受けるには1、親か兄弟の同乗のもとで6ヶ月運転経験を積むかあるいは2、自動車教習所で路上訓練を受けたのちに実技試験を受けてやっと運転免許が入手できるというようになっている。
アメリカ生活を始めた私には簡単に、人を信用したり教えてもらった情報を鵜呑みにできないということが痛いほどわかっているので、高い月謝を払って教習所に行かせるより、失敗も成功も含めて並み以上に経験豊富な母親が教えたほうが良いと思って毎日毎晩、息子に同乗して車の運転をさせていた。
そろそろ、運転の緊張感もなくなり、近距離の運転に慣れてきたところなので長距離で高速を慣らしてみるには手ごろな距離である。
私達の住んでいるイーストベイから、リノまでおよそ214マイル<342キロ>早くて約4時間ほどだからちょうど京都から岡山くらいだろうか。
万が一事故にあって自家用車を失っては大変だと、新車のレンタカーを借りた。
日頃、うちのマイカーはオンボロ車だと文句ばっかりいっていた息子は新車のレンタカーにもう意気揚々である。朝はサクラメント方面への北行きフリーウエイIー80はとっても渋滞しているので、リノに夕方6時くらいに到着できるように逆算して、午後2時すぎに出発。
そんな時間帯でもIー80は混雑していて、4~8車線と著しく変わる車線を変更したりと息子はかなり、緊張した運転を余儀なくさせられていたが、サクラメントを過ぎ、やっとドナー峠を越えて、リラックスしたドライブができるようになってきた。左右の景色は、すっかりシェラネバダ山脈の大自然に囲まれ、初夏にもかかわらず残雪がいたるところに見かけられる。
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わが息子に運転してもらい、助手席からカメラで写真を撮ることができたのは最高にうれしい。両手にカメラを持って写真が取れることのあり難さ!!自由に左右の景色をキョロキョロと珍しそうに見回してまるで、初めて車に乗せてもらったような気分だ。長らく誰にも乗せていただくということができない生活だったので何よりの不満は、自分で運転しながらハンドルにデジカメを固定してしか写真を撮ることができなかったことである。たまには危うい目にも会った。そのたびに、何度となく、めがねみたいな形で、瞬くたびにそのモーションセンサーで自動撮りできるデジカメはできないものか?と真剣に思ったものだ。
それほどいつ、どこへ行くのにもカメラは私にとって最高のコンパニオンなのである。
そんなことを考えていると、知ってか知らずかわが息子いわく、
<お母さん、僕が運転してるから自由に写真取れてうれしいやろう?僕が運転できるようになったことに感謝せんとあかんで~~っ!>母親いわく <へ~~っ??誰のおかげで一人前に運転できるようになったのよ?>