(日比谷ダイビル 2008/06/05 18:56pm)
*シックスセンスがざわつく時刻前にやってきました
久々の日比谷ダイビルであります。
夏至も近づき(訪問は6/5)、ずいぶん日が長くなってきたので、夜の帳が降りて雰囲気が豹変する前に立ち寄りました。
此方は帰宅ルート圏内で私が唯一スピリチュアルなものを感じる場所なのです。
遠目にパッと見は、何の変哲もないモダンな高層ビル。
日建設計の沼口行秀の設計により1991(平成3)年に竣工、日本で初めて開発されたエアフローウインドーを設置したこのインテリジェントビル、実は「建て替え」です。
もとの建物は1927(昭和2)年竣工の「大阪ビル1号館」。設計は渡辺節。
ダイビルという名称は、大阪ビルを略して「大ビル」と呼んでいたことに由来しているようです。建物の周りをぐるりとライオンや妖怪(ガーゴイル)?顔面彫刻が取り巻いていたため、かつての大ビルは「壁面にお面が張り付いたレンガのビル」として有名だったそう(見てみたかった)。
道に面した壁面には豚とライオン
猛獣とガーゴイルの中になぜか豚さんが混じっていた。
建物の壁面を動物で飾ること自体は珍しいことではないらしいけれど、豚は他に例を見ないそうです。
左右の入口脇の彫像
前で手を重ねる男性と槍を持った女性の像がエントランスの天井近くに飾られています。
以前、夜にこの男性像を撮影した時、一面にオーブが写っていてガクガク(((((゜д゜)))))ブルブル!!
うおぉぉ~~
21階建てビルの支柱にズラリと並ぶ悪魔の顔
エントランスホールの天井アーチを支える魑魅魍魎たち
こ、こ、怖――い(((((゜д゜;)))))
昨年の3月にこのビルB1Fにある鉄板会席
大和館でステーキを食べたのですが、その時、ビルの中にもこの人たちのお顔が至る所に張り付いていることを知りました(((((゜д゜;)))))
一体なんなのこのビル
(おもしろすぐる)
ライオンと虎が水を吐き出す噴水
正面玄関前広場の噴水。この裏側に虎と豚の首が張り付いています。真っ暗になると怖いんだよ
この変な顔のオブジェ群は、元の大ビルのファサードに飾られていたもの。取り壊しの際、再利用のため保存されました。
そうそう、このオブジェの製作者、なんと村野藤吾氏なのですよね(そごうや日生劇場の設計者)!
氏は当時渡辺節事務所でデザイン担当をしていたそうです。
村野藤吾は豚好きだったのか?
壁の真ん中のアーチ
噴水脇のあずまや
虎と豚の首が埋め込んである外壁の真ん中はアーチ状にくり貫かれているのですが、よく見ると謎の生き物たち?が細かく彫刻されています。アーチを支えているのは羊かな?
あずまやの内側の天井には動物や植物をモチーフにした装飾がありました。
※画像はクリックすると拡大します。
建物にこれだけの装飾を施した当時の建築家はすごいと思うけれど、それらをビルの建て替えの際にここまでしっかりと残してくれたオーナーさんの洒落っ気に感動!
ロビーにて
別にゾッともゲッともしない普通のオフィスビルですが…。
働いている人がチョトうらやますぃ(楽しそう…
)。
設計: 沼口行秀(日建設計)
竣工: 1991(平成3)年
規模: 地上21階・地下3階
所在地:千代田区内幸町1-2-2
ちなみに、中之島の本社ビルは、渡辺節の設計により1926(大正15)年に建設された、歴史的価値の高い大規模なオフィスビルです。
※前回のダイビルは
こちら