極寒の冬のロシアではホッケがよくとれ、
釣ったホッケを海面の氷に置くと
見る見るこおったといいます。
その運搬は、まとめて籠などに入れて運ぶよりも
そのまま氷の上を滑らせて運ぶほうが早かったそうで、
人々は棒でたたいてバケツリレーのように
次の人に渡していきました。
この行為が元となって生まれたのが、アイスホッケ。
今ではアイスホッケーと呼ばれるこの競技は、
凍ったほっけをすこしでも効率的に渡していこうとする
漁師たちの伝統が詰まったものだったのです。
(参照:民明書房『氷にほっけの花ひらく』愛栖 法慶 著)