先週から、友達に誘われて、毎日のように宣伝会場に通っている。
行けば、高価な品物がかなり安く買えるので、お得である。
しかし、それ以外にも、今日だけ安くしますと言う商品を宣伝する。
周りの人たちは、喜んで買う。
私は、欲しくないものは買わない。
そして、延々と1時間、健康の話、サプリメントの話をおもしろおかしく聞かされる。
まあ、中にはタメになる話もあるけれど。
要は、ここの製品のこれとこれを取っていれば、病気にはならない、ボケない、また病気が良くなる、と言っているのだ。
その製品はとても高価で、私には絶対に買えないものだ。
しかし、周りのお年寄りの方達は、あんな高価な製品を喜んで買っているようだ。
もう信じ込んでいるのだ。
社員は、薬の値段や老人ホームの入居費などと比較して話すので、みんな感覚が麻痺してくるのだろう。
ともあれ、私は宣伝会場に来ると、時間を無駄遣いしているように感じて、情けなくなる。
話を聞いててもつまらないのだ。
ただ、友達の誘いだからと、安く買えるからと、それだけのためにつまらない話を我慢して1時間聞く。
家を出て帰るまで、約2時間を毎日無駄に過ごしているのだ。
友達の顔をたてながら、宣伝会場から足を遠ざけるようにしていかなければ。
嘘でも用事があると言って、毎日は行かないようにしていこう。
宣伝会場が楽しくてたまらないお年寄りもいるようだ。
うちのお姑さんがそうだった。
毎日張り切って宣伝会場に通って、結局何十万円もそこの健康食品を買っていた。
宣伝会場の社員達は、姑さんに特別愛想よく優しかったらしい。
ほとんど買わない私には、社員もそっぽを向いているようだ笑
お姑さんは、あんなに何十万円も健康食品を買って飲んでいたけれど、認知症になって亡くなってしまったんだから。