ミキサー
最近スパイラルミキサーが主流になってきましたが、ミキサーの違いによる生地の出来、生地の違い、焼きあがるパンの違いがわかっておられますか。恐らく何も解らず流行のように、周りがスパイラルを導入したから、つられて良い物と勘違いしていませんか。
ヨーロッパでスパイラルミキサーが開発され、広がったのは小麦粉の違いと、作るパンの違いにあります。
フランス産小麦はタンパク質が少なく、グルテンを生成する必要がありません。そのため、グルテン生成の少ないミキサーが主流になりました。その代表が、スラントミキサー、アートフェックス、次いでスパイラルミキサーが開発され主流になっています。
アートフェックス、スラントミキサーはグルテン生成には時間がかかります。
グルテンの生成が必要なパンはボリュームを出すパン、高さを必要とするパンには縦型ミキサーが似合います。食パン特に山形食パンは目が立ち、縦に生地が良く伸び、ソフトでトーストした時にその風味の良さが際立ちます。
一方スパイラルミキサーはグルテン生成が弱く、丸目の内相になります。フランスパン、ドイツパンのようにグルテン生成を必要としないパンに向きます。
また、最近縦型ミキサーにドラゴンフックが出ていますが、普通のフックで作った生地に比べると、スラントミキサーで作った生地に極めて近くなります。
この形のフックは、”ホバート”製のミキサーに装備されていました。生地の出来が早く、生地がフックの上部に上がってくることが無く、滑らかな生地が出来るとかんじていました。ハワイでホバートミキサーと国産ミキサーを併用していましたので、焼きあがるパン、特に食パンの違いは感じていました。やはりホバートミキサーで仕込んで焼き上げた食パンは、スラントミキサーで仕込み焼き上げた食パンに近い食感でありました。