奈良のむし探検 第31弾
7月10日朝の1時間ほどだったのですが、近くの田んぼの畦道で虫探しをしました。結局、120枚ほど写真を撮り、ハエ、甲虫、バッタ、カメムシなど多数の虫が見つかりましたが、名前調べが大変です。とりあえず、カメムシと甲虫、チョウだけ出すことにします。
最初はこんなカメムシの幼虫です。成虫は図鑑があるのですが、幼虫はなかなか分かりません。「図説カメムシの卵と幼虫」という本がそんな時に役立ちます。まず、写真のデータから大きさを推定してみました。2.20 ± 0.11 mmになりました。次いで、「図説カメムシの卵と幼虫」に載っている図をぱらぱら見ていったのですが、オオトゲシラホシカメムシ2齢幼虫と似ている感じです。ただし、説明を読むと触角の色が合いません。ついで、イチモンジカメムシ2齢幼虫も似ている感じです。触角や胸背板、腹背盤などの色はよく合っているのですが、胸背板の側縁部の色が違うような感じです。ということで、2齢幼虫は確かそうですが、それ以上はよく分かりません。
これはシラホシカメムシ属のカメムシです。これについては、「日本原色カメムシ図鑑第3巻」に検索表が載っています。「小盾板の基部に三角形の黒紫色紋がない→前胸背側角は棘状にならない→革質部の先端は小盾板の先端を越えない→小盾板前側角の黄色紋は大きく、腹部腹面は側方を除き黒色」という検索手順により、
これもシラホシカメムシ属です。これについては、「小盾板の基部に三角形の黒紫色紋がない→前胸背側角は棘状に突出する」という検索手順で、トゲシラホシカメムシか、オオトゲシラホシカメムシのどちらかになります。ここからが悩ましいのですが、トゲシラホシカメムシは、頭部背面基部中央に黄色紋をもち、腹部腹面は中央部を除き黄褐色となります。一方、オオトゲシラホシカメムシは、頭部背面基部中央に黄色紋はなく、腹部腹面の大部分は銅色光沢のある黒色となっています。このカメムシはどう見ても、頭部背面基部中央に黄色紋はありません。その代わり、腹部腹面は黄褐色になっています。どちらが重要な項目か分かりませんが、腹部の色の方が重要かなと思い、トゲシラホシカメムシにしました。どうでしょうね。
これは触角第1節に黒筋が入っていないので、ホソハリカメムシだと思います。
これからは甲虫です。これはニジュウヤホシテントウ。
それから、クロスジチャイロテントウ。
これはガガイモの花に来ていたクロスジチャイロテントウです。
最後はツバメシジミでした。後、ハエとバッタ、クモ、植物などが残っていますが、次回に回します。
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